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襖が外れない3つの原因
襖が外れないのには大きく3つの原因があります。家全体の問題や敷居の劣化、あるいは単にゴミやホコリなどで外れない場合があります。ここではそれぞれの原因について詳しく見てみましょう。
1.家全体が歪んでいるから
家は、実は少しずつ歪んでいきます。築年数の経過とともに重力で歪むため、それが原因で襖が外れなくなることがあるのです。
また、地震などの災害によっても歪むことがあるため、家を建ててから地震に遭った場合は、それが原因で歪んでしまっていることが考えられます。
家全体が歪むことで、鴨居が下がり、鴨居と襖との隙間がなくなって、まったく動かなくなることもあります。鴨居とは襖をはめ込む上の溝(レール)のことを呼び、また下にある溝(レール)のことは敷居と呼びます。
2.敷居のレール部分が劣化しているから
襖の敷居の部分は、何度も襖をスライドさせるため摩耗していきます。摩耗すると滑りが悪くなり、場合によっては襖が動かなくなることもあります。放置しておくと、襖自体を痛めることにもなりかねません。
また、襖を長年使っていると、敷居滑りと呼ばれる敷居の摩耗を防ぐために、敷居の溝に貼る建築用テープも経年劣化を起こして割れてしまい、動きにくくなっていきます。レールの素材にもよりますが、経年劣化はどうしても起きてしまうものなので、こまめなメンテナンスが必要です。
3.敷居と襖の間のゴミなどが引っ掛かっているから
戸襖の場合、戸車と呼ばれる開け締めをなめらかにする小さな車輪がついている場合があります。
邪魔をしているゴミの大きさにもよりますが、襖を外す際に引っ掛かって取れない場合もあります。レールになにか詰まっていないかを確認してから作業を始めましょう。
【3つの手順】襖の外し方
大きな襖を外すのは一見難しそうですが、コツを覚えれば誰でも簡単に外すことができます。どのようにしたら楽に外せるのでしょうか。ここでは、襖の外し方について紹介します。
襖を移動させる
襖を中央に移動させる、もしくは左右どちらか片方へ移動させます。そのうえで、襖本体と鴨居の隙間が一番空いている箇所を見つけることが、襖をスムーズに外すひとつ目の手順となります。
襖を持ち上げる
襖を移動させたら、襖の左右の辺を手でしっかりと持ちましょう。持ち方が甘いと、外した拍子に足に落としたり、倒してしまったりとケガをしてしまう可能性があり、危険です。
しっかりと持ったら、襖を真上に持ち上げてみましょう。鴨居の溝は高さ方面にゆとりがあるため、簡単に持ち上げることができます。
下側を浮かせて手前に引き出す
襖を上に持ち上げると、襖の下部が敷居から浮き上がります。そのまま襖の下部を手前に引き、襖を斜めにしながら引き出すと、簡単に外すことができます。
襖本体の重量がある時は作業に気を付けてください。
それでも襖が外れないときの対処法
上記の手順で簡単に外すことができますが、鴨居の中央がたわんでいたり、歪んでいたりすると襖を取り外せない場合があります。ここでは、どうしても襖が外れないときの対処法について紹介します。
掃除をする
特に戸襖の場合、戸車と、敷居にゴミやホコリなどが溜まっているときは、外れにくい場合があります。襖が外れない原因がゴミやホコリの可能性があれば、まず敷居を掃除しましょう。ホウキやブラシ付きの掃除機などを使って、襖の溝部分からゴミなどをかき出すように掃除すると襖が外れるかもしれません。
襖の掃除方法は、以下の記事でも詳しくご紹介しています。定期的な掃除は、襖の取り外しの際だけでなく、長持ちさせるためにも大切です。
「【襖の掃除方法】正しい掃除の方法で襖(ふすま)を長持ちさせよう」
シリコンスプレーを使用する
敷居の滑りが悪くて襖が外れない場合は、ホームセンターで販売されている敷居用のシリコンスプレーを使ってみましょう。滑りが良くなり、襖を外しやすくなります。
また、シリコンスプレーは、玄関などの引き戸にも利用できるので、ご自宅にひとつ置いていても損はありません。
ロウを塗る・敷居滑りを取る
滑りが悪いときには、敷居にロウを塗る方法もあります。ご自宅にロウソクがあれば、使ってみると良いでしょう。
ただし、ロウソクを使う場合、ロウの色が敷居に移ってしまうことがあるため、一般的な白色のロウソクの使用をおすすめします。ホームセンターには敷居用のロウも販売されているため、色移りが心配な方は専用のロウを購入すると良いでしょう。
また、せっかく敷居の摩擦を防ぐために貼ってある敷居滑りが原因で、襖が外せないこともあります。
敷居滑りは劣化すると、割れることがあり、割れた敷居滑りが襖に引っかかってしまうことで、襖が外れなくなるのです。そのため、明らかに敷居滑りの状態が悪ければ、取ってしまうことで滑りが良くなり、襖も外せるでしょう。
鴨居を持ち上げて取り外す
鴨居を、ジャッキを使って持ち上げて襖を取り外すという方法もあります。
襖を、ジャッキを使って取り外す際は、二人体制で行います。一人が鴨居を上方向に持ち上げ、もう一人が鴨居を取り外すという流れです。持ち上げる際は、鴨居の状態を見ながら行いましょう。場合によっては、鴨居が壊れてしまう可能性があります。
もし、鴨居用のジャッキがない場合は、車のタイヤ交換などで使用するジャッキでも代用できます。
業者に依頼する
襖が外せない原因が家自体の歪みから来る場合、自分では対処が難しいといえます。
無理に襖を外そうとすると、鴨居や敷居を傷つける場合もあるため、家の構造を理解している専門業者へ依頼することをおすすめします。
金沢屋は、襖や畳の張り替え専門店です。襖が外せなくてお困りの方は、金沢屋にご相談ください。
数多くの襖を扱った実績をもとに、状況に応じた外し方のアドバイスだけではなく、必要であれば襖の張り替えや新調にも対応可能です。お部屋の利用頻度や生活環境に合わせて、プロの職人が最適なプランをご提案します。
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襖の取り外しにお悩みの方は、ぜひ一度金沢屋にご相談ください。
まとめ
今回は、襖が外れない原因やその対処法について紹介しました。古い家ほど襖が外れにくくなっているのは、鴨居や敷居などの劣化が原因であることがほとんどです。
また、使い続けていると長年のホコリやごみがたまってしまい、襖が外れなくなっている可能性もあります。
掃除することで解決することもありますが、それでも解決しない場合は、無理に取り外さず、業者に依頼しましょう。