【汚れ別】襖の落書きを落とす方法と注意点を解説!

目を離している間に、お子さまが襖に落書きをしてしまったというのはよくあるトラブルです。見た目の問題もあるので、落書きをどうにか消すことはできないかとお悩みの方も多いでしょう。 襖は和紙でできているので、インクの種類によってはなかなか落とせません。しかし、落書きに使用した画材やペンに応じた対処で目立たない程度までなら落とせる可能性があります。今回は、襖の落書きを落とす方法や落とす際の注意点について解説するので、お困りの方はぜひ参考にしてみてください。

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【襖の落書きを落とす方法】クレヨンによる落書きの場合

クレヨンは乳幼児期の小さなお子さまも使いやすい画材です。この時期は非常にお絵描きへの関心も高いため、思いっきり書ける広い襖に落書きしてしまうことも多いでしょう。

クレヨンは、顔料や固形ワックス・液体油などが使われており、撥水性のある油性の汚れです。べったりとしているため拭き取るだけでは汚れが広がりやすく、水拭きだけでは落とせません。

床や壁であれば歯磨きと歯ブラシなどでこすれば簡単に落とせることも多いでしょう。しかし和紙でできた襖の場合は同じようにこすると破れてしまいます。

襖についたクレヨンの汚れを落とすには、クレヨンの油分を柔らかくして浮かせたうえで優しく汚れを拭き取る必要があります。油分を浮かせるには、ドライヤーで加熱する、油汚れを分解できるクレンジングオイルを使うなどの方法が有効です。

ドライヤーを用いる場合は、落書き部分に直接温風を吹きかけます。クレンジングオイルの場合は、直接汚れの部分になじませたあと、歯ブラシを使って汚れをたたき出しましょう。油が浮いてきたら、布などで拭き取ります。

襖紙は耐水性のあるものを除き、本来水拭きはNGです。拭き取りの際は固く絞った布で、拭く範囲は最小限にとどめましょう。

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【襖の落書きを落とす方法】ボールペンによる落書き場合

ボールペンの落書きは、ペン先によって襖紙そのものが凹んで傷つき奥までインクが浸透しやすいため、落ちにくいことが特徴です。落とす際にも襖を傷めないように慎重に作業する必要があります。

ボールペンの落書きを落としたいときには、塩素系漂白剤が有効です。ボールペンには油性と水性がありますが、塩素系漂白剤はどちらにも使えます。

ボールペンの落書きは細い線になるので、落とす際には綿棒を活用しましょう。漂白剤の原液を染み込ませた綿棒を落書きの部分にたたくようにして塗り、拭き取ります。一度では取れないこともあるので、襖紙の様子を見ながら繰り返してください。あまり強くこすると襖紙が傷んでしまうので優しく行いましょう。

塩素系漂白剤は皮膚や呼吸器に刺激があるので使用時は手袋をし、換気にも注意してください。 

なお、油性ボールペンの場合は除光液で、水性ボールペンの場合はガラスクリーナーで落とせる可能性があります。漂白剤と同様に綿棒などで落書きに塗って拭き取りましょう。こすって消せるタイプのボールペンなら、ドライヤーの熱風をあてると線は消えます。

また、昔からある油性ボールペンの落書きであれば、ボールペン用のインク消し商品を用いる方法もあります。

インク消しは本来、筆記を間違った際に修正液として使用するものですが、油性ボールペンの落書きなら試してみる価値があるでしょう。インクの種類に対応していないと効果はありません。しかし対応しているインクであれば、ほかの方法で落とせなかった場合でも落とせることがあります。

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【襖の落書きを落とす方法】油性ペンによる落書きの場合

油性ペンは、揮発性の有機溶剤にインクを混ぜたもので、定着力に優れていることが特徴です。油性ペンによる落書きは、いったん紙に染み込んだら落とすのは困難ですが、落書きしてから時間が経っていない段階で対処すれば、落とせる可能性があります。

多くの油性ペンにはアルコール系の溶剤が含まれているので、落書きを落としたい場合には消毒用エタノールを使用しましょう。落書き部分にエタノールを塗り、布などで拭き取ってください。

また、研磨作用のあるメラミンスポンジでも落書きを消せる可能性が高いです。エタノールを塗って拭き取って取れない場合でも、メラミンスポンジでそっとこすってみると落ちるケースもあります。

ただし、メラミンスポンジは襖表面を削って傷めてしまうため、こすりすぎには十分注意してください。

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【襖の落書きを落とす方法】水性ペンによる落書きの場合

水性ペンは、溶剤に水を使用しているペンです。インクは水に溶ける性質があるので、水拭きが向いています。

しかし、襖は水分を吸湿しやすい紙でできています。樹脂コーティングされた襖紙では水拭きで落とせますが、一般的な襖紙の場合には染み込んでしまうため、拭いても落とすことは難しくなります。

油性ペンのようにエタノールや漂白剤を試してみるのもひとつの方法ですが、基本的には、新しい襖紙に張り替えるのがベストな選択です。

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落書きを落とすときは襖を傷つけないように注意する

襖紙はデリケートな素材でできているため、落書きを落とす際に傷つけてしまうおそれがあります。

襖の素材によっては水に弱いうえ、洗剤や漂白剤を使用すると変色したり、傷んだりすることも少なくありません。使用するときには、まず目立たないところで試してみて、問題がないようであれば落書き落としに使いましょう。

また、メラミンスポンジでこするときには、強くこすると表面が削れたり、破れたりします。様子をみながら、丁寧にこするようにしてください。

一般的な襖紙は染み込みやすい素材です。適切な対処を行うことで落書きを薄くすることは可能ですが、完全に落とすことは困難といって良いでしょう。どうしてもキレイにしたいのであれば、別紙による補修や襖紙の張り替えも検討してください。

特に、賃貸住宅に使われている襖紙は入居者入れ替え時に張り替えを行うのが一般的なため、耐久性が低いことが多いです。戸建ての場合でも安価な襖紙を使っている場合には、耐久性は期待できません。

落書きを落とす際に襖を傷つけないように注意していても、破れたり漂白の跡が変に目立ったりすることがあります。落ちにくい落書きの場合には、無理に落とそうとせず補修シートで隠したり、張り替えたりした方が早いケースも多いです。

ビニール製の襖紙の場合は、汚れを落とすために水や油分を使えるため比較的落書きを落としやすくなっていますが、ドライヤーなどの熱には弱く、長時間当てると溶けるおそれがあります。クレヨンによる落書きなどを落とす際には、十分に注意してください。

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まとめ

小さなお子さまが残した襖の落書きは、ペンの種類に応じた対処によって落とせる可能性があります。ただし、襖は水に弱くデリケートな素材のため、落書きを落とす過程で傷んでしまうことも少なくありません。

また、落とそうと頑張ってもキレイに落とせないことも多いです。特に落書きから時間が経ってしまうと、襖紙に定着してしまうので落とすのはますます難しくなります。

落書きがあまりにひどくて落ちないときや、襖を傷つけずに落書きを落としたいなど、襖の落書きについてお困りなら、まずは金沢屋へご相談ください。

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