襖が反る原因は?自分でもできる直し方や注意点を紹介

襖の反りがひどくなると、襖の開け閉めがしにくくなるなど弊害が生じることもあります。襖の反りは自分でも解消できるものか気になる方もいるのではないでしょうか。今回は、襖が反る原因や応急処置の方法、反りを根本的に直す方法などを紹介します。

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襖が反る主な原因は湿気

襖が反る主な原因は湿気です。木製の襖は、木材が空気中の水分を吸収したり、または放出したりして、膨張と収縮を繰り返す性質があります。そのため襖が反る原因のひとつには、襖に使われている木材が伸縮を繰り返すことがあげられます。

特に襖の反りが起こりやすいのが、襖の片面ともう片面の湿度や温度の条件が大きく異なるときです。

例えば、空調が設置されている部屋と廊下を仕切るような襖は、夏場は、空調で冷風にさらされる面がある一方、もう片面は熱気にさらされます。冬場は、空調のある面は温風にさらされ、もう一方の面は冷気にさらされることになるでしょう。

このように、襖の片面ともう片面の温度や湿度が違い過ぎると、木材の伸縮が起こりやすくなり、襖の反りにつながることがあります。温度や湿度の違いで木材の乾燥状態が変わってくることが原因です。

ほかにも、2枚または3枚がセットになった戸襖を開けたままの状態のときに、戸襖の重なった部分に湿気がこもって反ってしまうこともあります。

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【湿気以外】襖が反る原因として考えられるもの

襖が反る原因は湿気によるものが多いですが、ほかの原因で襖が反ることもあります。

例えば、襖に使用されている表面材の性質によるものや襖を構成する枠などの部品の劣化です。突風のような外部からの圧力や家の傾きを原因にして襖が反ることもあります。

また、過去に襖の片面だけを修繕したり張り替えたりした場合も注意が必要です。片面のみの張り替えなどでバランスが崩れ、襖が反ってしまうこともあります。

襖の反りによって起こりやすいトラブル

襖が反ると、見た目があまりよくないだけでなく、さまざまなトラブルが生じることがあります。例えば、襖の滑りが悪くなる、襖同士が干渉してしまいしっかり閉まらないまたは開かない、襖がレールから外れてしまうなどのトラブルです。

襖の反りを放置してしまうと、トラブルにより正常に襖を使えなくなることもあります。そのため襖の反りを見つけたらできるだけ早めに対処することが必要です。

【応急処置】襖の反りを自分で直す方法

自分で襖の反りを直すにはどうすれば良いか、応急処置としての方法をいくつか紹介します。

ひとつは、湿度を調整することです。襖の反りの主な原因は湿気だと説明しました。襖の両面の温度や湿度がそれぞれ大きく異なると反りの原因となります。

すでに反ってしまった襖は一度乾燥させて、襖で区切られた空間の内と外で温度や湿度が大きく変わってしまわないように空調などで調整しましょう。湿気の多い部屋は除湿器を使用したり、反対に乾燥しやすい部屋は加湿器を使用したりするのも有効です。

襖の開閉があまりないことが原因で内側に湿気がたまってしまい反りが発生している場合は、しばらく襖を開けたまま、反りが改善しないか様子を見るのも良いでしょう。片引戸では、襖と壁の間にダンボールをはさんで風通しをよくして改善する方法もあります。

襖同士が干渉してしまうなど襖の開閉に問題が生じている場合は、干渉している部分を少し削るのも応急処置としては有効です。

ただし、上記の方法はあくまでも応急処置であるため、襖の反りが直らないこともあります。

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【ケース別】襖の反りを根本的に直す方法

反った襖を根本的に直す方法を、片方の張り替えでバランスが悪い場合と、木枠が歪んでいる場合のふたつのケースに分けて紹介します。

片方の張り替えでバランスが崩れている場合

襖の見えている面だけ張り替えた場合、片面だけの張り替えでバランスが悪くなり、襖が反ってしまうことがあります。過去に片面だけ張り替えたことがある襖では、バランスが崩れたことによる反りが疑われるでしょう。

片面のみの張り替えが原因の場合は、反対の面も張り替えることでバランスが整い、根本から反りが改善される可能性があります。

片面の張り替えの回数が多い場合は、もう片面も重ねる紙の枚数を同じにして調整するとバランスを整えやすいでしょう。

木枠自体が歪んでしまっている場合

襖の木枠自体が変形してしまい、襖の反りがひどくなることもあります。木枠が歪んでいる状態を応急処置や襖の張り替えで改善するのは難しいです。根本から問題を解決しようとする場合は、襖自体の新調が必要になります。

襖の張り替えや新調は自分でできる?

襖の片側だけの張り替えで襖の反りが生じている場合、張り替えてない方の面を張り替えることでバランスを整え反りが改善される可能性があると紹介しました。

襖の張り替えについては、基本は上から襖紙を張るだけなので自分で行うこともできます。自分で張り替える際には、張り替え用の襖紙のほか、ヘラやカッター、ハケ、定規(カッターガイド)、バール、襖のり、などの道具の準備が必要です。

襖の張り替えは次の手順で行います。

1.バールを引手の隙間に差し込み取り外す
(釘で止められているときはペンチなどを使って釘を引き抜く)
2.枠と襖の間にバールを差し込んで隙間を広げて枠を取り外す
(釘打ちされているときはドライバーで取り外す、また内部が釘で固定されているときは金槌で叩いて外す)
3.穴が空いている箇所は一回り大きいサイズにカットした補修紙を襖のりで張る
4.キレイに仕上げたいときは襖のりで全体的に茶チリ紙を張る
5.襖紙をカットしハケで襖のりを塗っていく
6.塗った面を裏返して位置を調整しながら襖に張り付けていく
7.ブラシなどを使って空気を抜く
(和紙製のものなどは繊細なため手で空気を抜く)
8.襖紙のふちを折りこみ余分な部分を切り落とす
9.張り付けた襖紙の引手部分に切り込みを入れる
10.襖のりが乾くまで乾燥させる
11.取り外した襖の枠を取り付ける
12.襖の引手を取り付けて完成

このように、襖の張り替えは自分でもできますが、引手を取ったり、木枠を外したり、大掛かりな作業が必要です。ひとりで張り替えるのは大変な作業になります。

また、襖は新調できますが、基本的にホームセンターなどでの取り扱いがありません。襖を取り扱っている専門店などでの購入が必要です。気軽に手に入るものではないため、専門店探しなどに苦労する可能性もあります。 

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襖の張り替えや新調はプロに依頼するのがおすすめ

襖の張り替えは自分でもできますが、襖の四方を取り囲む枠の取り外しが必要になるなど大変な作業となりますし、慣れていないと作業に時間がかかるでしょう。

また、自分で張り替えると、襖紙が波を打ったり、のりの接着が悪く剥がれてしまったり、枠を無理に外そうとして傷つけてしまったりすることもあります。キレイに張り替えたいならプロに依頼するのがおすすめです。 

新調する場合も、襖にはさまざまな種類がありますので、プロに相談できる方が安心でしょう。

襖・障子・網戸の張り替え専門店「金沢屋」では、スタッフがお客様の襖の現状を確認して、ご希望に沿った提案をしております。張り替えを専門としておりますが、襖の新調にも対応しておりますので、襖のことでお困りなら、まずはお気軽に金沢屋までご相談ください。

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まとめ

襖が反る原因にはいくつかありますが、多いのが湿気による反りです。特に、襖の両サイドで温度や湿度が大きく異なると反りの原因になることがあります。すぐに反りを直したいなら、今回紹介した応急処置を試してみるのも良いです。

しかし、応急処置だけでは根本的に襖の反りが改善されない可能性があります。この場合は、襖の片面の張り替えや新調などを検討し、プロに相談する必要があるでしょう。