襖(ふすま)の張り替え費用は?種類別張り替え費用と業者選びのポイント

襖は、汚れや破れ、シミ、色あせがあったり、カビが生えていたり、シワや弛みができていたりすると張り替え時です。そのような問題が無くても、10年を目処に張り替えたほうが良いとされています。こちらの記事で、業者に依頼する際の、費用相場や選ぶ基準を紹介します。

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襖の張り替え費用

襖に張られている「ふすま紙」は大きく分けて「和紙」と「織物」の2種類です。それぞれ、グレードによって費用は異なります。

1:和紙の張り替え費用

普通の扉サイズの襖(高さ約180センチメートル×幅約90センチメートル以内)であれば、片面あたりの費用相場は以下のとおりです。

 

グレード

費用

新鳥の子

1,500~3,500円

上新鳥の子

3,500~6,500円

鳥の子

6,000~15,000円

本鳥の子

10,000~30,000円

間仕切り用の襖は両面を張り替えるので、費用は2倍になります。押し入れの戸として使うのであれば、張り替えるのは片面だけなので、表のとおりで済むでしょう。天袋や地袋用の小さな襖は、もう少し安くなります。

「鳥の子」とは、襖に使われる和紙の一種です。機械ですいていますが、手すきのような風合いがあります。これに対して、職人が一から手すきで作るのが「本鳥の子」であり、襖用和紙の中でも最上級です。

「新鳥の子」は「鳥の子の普及品」という位置づけであり、機械で大量生産されています。その中でも従来の機械すきで生産されているのが「上新鳥の子」です。そのため、「新鳥の子<上新鳥の子<鳥の子<本鳥の子」の順で費用は高くなります。

このほかに、業者によっては作業代や交通費などが必要です。

2:織物の張り替え費用

織物の場合、普通の扉サイズの襖(高さ約180センチメートル×幅約90センチメートル以内)であれば、片面あたりの費用相場は以下のとおりとなります。

グレード

費用

普及織物

3,500円程度

中級織物

4,500~6,500円

高級織物

9,000~30,000円

グレードの違いは、糸や織り方によるものです。普及織物であれば、安価なレーヨン糸を使い、柄もスクリーン印刷機で転写されます。中級になると「意匠撚糸(いしょうねんし)」という特殊な撚り方をした糸を使い、柄も織るのが一般的です。

さらに高級織物では、「ドビー織機」という特殊な織機を使っており、織り目が隙間なく詰まっています。もちろん、柄も手作りです。

和紙と同じく、業者によっては作業代や交通費などが必要になります。

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【襖の種類】それぞれの費用相場

続いて、襖の種類です。内部の構造によって3種類あります。交換であれば「段ボールふすま<和ふすま<戸ふすま」の順で高くなりますが、張り替えであれば、それほど費用は変わりません。

1:和ふすま

昔ながらの襖です。「組子」と呼ばれる木製の中骨に、何重もの紙を張っています。表面のふすま紙(織物)は簡単に剥がせるので、張り替えは難しくありません。その代わり、襖ごと交換するとなれば、費用は高額になります。

2:戸ふすま

主に和室と洋室の仕切りに使われ、洋室側は紙や織物の代わりにベニヤ板を組子に張っているのが、和ふすまとの大きな違いです。構造上、表面にあるふすま紙や織物をキレイに剥がすのが難しいため、重ね張りで対処するのが基本となります。3~4回以上張り替えたら、それ以上は物理的に難しいので交換しなければいけません。

3:段ボールふすま

芯が木製の組子ではなく、3~5層の段ボールです。段ボールの両面にはアルミ箔が張られており、その表面に重ね張りします。主に賃貸物件で使われている襖です。

従来のふすま紙や織物だけでなく、アイロンやシールで貼れる新しいタイプのふすま紙にも対応しているので、DIYでの張り替えも難しくないでしょう。

耐久性は低いため、あまりにも傷んでいるようであれば交換することをおすすめします。

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襖の張り替えを業者に依頼する際のポイント

襖の張り替えは、従来のふすま紙や織物を使うのであれば、自分でDIYをするのは現実的ではありません。質の良いふすま紙や織物を入手するのが難しく、手間と時間もかかるからです。また仕上がりにも大きな差が出ます。業者に依頼するときは、どのような点に着目すれば良いのでしょうか。

1:ホームページに作業内容や料金が記載されている

最近では、ほとんどの業者がホームページを持っており、作業内容や料金、問い合わせ方法などが記載されています。詳しく記載されているほど、事前に大まかな流れや費用を想定できるので、安心してその業者に依頼できるでしょう。

ホームページが無くても、チラシなど別の媒体で同様の内容が漏れなく記載されていれば、依頼しても問題は無いと言えます。

2:このような業者には要注意

お金を払って業者に依頼するからには、できるだけ要望に応えて欲しいものですが、それが難しい業者も少なくありません。例えば、ふすま紙(織物)や襖の種類を選べない業者です。

ふすま紙の張り替えは、新しくなればそれで良いというわけでもありません。デザインを重視して張り替えられる方もいます。ふすま紙を変えるだけで、部屋の雰囲気はがらりと変わるものです。希望のふすま紙を選べないと、思いどおりの雰囲気にならないでしょう。

また、襖を交換するときは同じ種類にするのが基本であり、特にグレードを下げるのは難しいものです。見た目だけでなく、機能面でも劣ります。高級な襖は保温性や防音性、耐久性が優れており、メンテナンスも簡単です。

どちらも要望に応えられるよう、幅広く扱っている業者が良いでしょう。その点では襖を専門とする業者のほうが有利といえます。

次に、見積もりを依頼しただけで料金を請求する業者は避けたほうが無難です。無料で見積もりする業者は数多く存在します。

ほかにも、納品まで何か月も待たされたり、張り替える襖の枚数によって納期が大幅に変動したりする業者も考え物です。

基本的に、襖をその場で張り替えるのは難しく、多くの業者が持ち帰って作業を行います。作業日数の目安は3~4日、長くても1週間程度です。張り替え後は乾燥させなければいけないので、天候によって納品が前後する場合もあります。

だからといって、何ヶ月も待たされたり、枚数で納期が変動したりするようであれば、受注の数に対して作業量が追いついていないなど、何らかの問題を抱えているかもしれません。さらに予定していた納期からずれこんだり、忘れ去られてしまったりするなどのトラブルも想定されます。

業者が持ち帰っている間は、部屋や押し入れが開いたままになってしまうので不便です。できるだけ目安どおりの期日で納品してくれる業者を選ぶようにしましょう。

ほかにも、住まいや部屋に合った襖の張り替えや交換を提案してくれる業者なら安心です。実際に話してみてから、業者を選んでも良いでしょう。

金沢屋では、襖の張り替えや交換を承っております。費用は張り替えが2,750円から、交換(新調)が扉サイズで22,000円からで、作業費用も考慮した価格設定です。

お電話をいただければ、お近くの担当者から折り返し、訪問する日時を決めさせていただきます。見積もりは無料です。襖の状態を見たり、お客様のご要望をお伺いしたりしながら見積書を作成し、ご納得いただければ、当日か後日に襖を引き取らせていただきます。作業が終わったら、ご希望の日時に襖をお持ちし、取り付けて完了です。

襖の張り替えをお考えの際は、ぜひ金沢屋にご相談ください。

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まとめ

襖の張り替えは、ふすま紙や織物の違いで費用が変わります。高級なものを使うほど、費用も高めです。業者に依頼するときは、料金設定や作業内容が明確で、幅広い要望に応えてくれるところが良いでしょう。