障子の豆知識

障子の種類

一般的なご家庭や障子と言われて荒組障子(あらぐみしょうじ)と呼ばれる
障子がポピュラーなものです。
縦6×横4で、障子が組み上げられているものです。

この他では、組子の間隔(よく見るのは縦6×横4)や
向きを変えたり細かくしたものがあります。
吹き寄せ障子と呼ばれる種類だと、数寄屋風のインテリアに合うようなデザインだったり
変わり組障子と呼ばれる組子を斜めに組んだり模様を作ったり
規則性を持たない配列にするなどデザイン性に富んだ障子の種類が多く存在します。

あとは、意外とご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、
雪見障子や猫間障子などがあります。
雪見障子は、障子の下半分がガラスになっており、
その名の通り冬場に外の雪景色を楽しめるようになっている障子です。
猫間障子は元来猫が出入りできるようにする目的で作られていました。
現在、一般的にこの猫間障子は雪見障子のようにガラスがあり、
その前に上下または左右にスライドできる小さな障子が組み込まれています。

障子の素材

障子は杉やひのきを使用しているものが高品質なものとされています。
地域によって使用される障子骨の材料は異なっていることも見受けられます。
現在では、海外からスプルースと呼ばれる針葉樹の素材と障子骨として
利用し流通していることが多いです。

上記のような材料を使用し、桟(さん・上下の枠)、框(かまち・左右の枠)、
組子(くみこ・桟と框の中にある格子)で障子自体の骨組みが構成されています。
※厳密には、これよりも分解して細かな部位で呼ばれます。

出来上がった骨組みに対して、肝心の障子紙を張っていきます。

障子紙には、和紙・レーヨン・パルプ・プラスチックで作られている紙に分類されます。

和紙で作られた障子紙は品質が高いものと考えて問題ありません。
ただし、手すきか機械すきかの違いがあります。
加えて、楮(こうぞ)と呼ばれる和紙の原料のひとつである含有率の高さで
品質の高さが異なっています。

レーヨン障子紙は、植物繊維のパルプにレーヨン40%以上配合され作られており、
強度や見た目も劣ることなく実用的な障子紙です。
レーヨン含有率が40%未満のものは、
品質としては後述するパルプ障子紙との中間の品質のものになります。

パルプ障子紙は、食物繊維のパルプ80%以上配合されて作られている量産品です。
和紙・レーヨン・プラスチックと比較して、紫外線灯による劣化が早く強度も弱いため、
定期的に張替が必要になる障子紙です。

プラスチックで作られた障子紙は、
塩化ビニール製のシートに和紙を挟んで作られています。
見た目は和紙のような雰囲気があり、
他の素材と比べ耐久性が最も高い素材になっています。

障子のメンテナンス

まずは、週に一度は上から順番に、はたきを掛けてホコリを払いましょう。
桟に溜まったホコリが取り切れない場合には、柔らかいブラシで払う、
乾いた柔らかい布で乾拭きするようにしてみて下さい。

雪見障子・猫間障子のガラス部分が汚れてしまった場合には、
ガラスクリーナーを柔らかい布に付けて拭いてください。
この際に、ガラスに直接スプレーすると、桟や障子紙に飛び散ってしまうことがあるので、
布にスプレーをした上で拭くようにしてください。

経年劣化による日焼けや、
障子紙が破けてしまったといった際には張替をすることをお勧めします。

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