目次
襖紙の種類
襖紙とは、襖に貼りつけられている紙のことです。襖は四角い枠に襖紙を重ねて貼りつけることで構成されています。
重ねて貼りつけながら作られた襖の中には、空気の層ができています。できた空気の層により、襖は優れた断熱効果を発揮しているのです。
襖紙の材質は主に、和紙、織物、ビニールとなっています。以下では、襖紙の種類について説明します。
和紙襖紙
昔の定番といえる、和紙を使った襖紙です。和紙を使った襖紙にはランクがあり、下記で紹介する「鳥の子」は、襖紙の標準ランクを称する言葉です。
ランクには、新鳥の子・上新鳥の子・鳥の子・本鳥の子の順になっており、順に質や耐久性、色味、価格が上がっていきます。
和紙を使った襖紙は、なんといっても上品な風合いが魅力で、複数のグレードがあるのが特徴です。
カラーリングは白を基調としており、多様な色合いを選ぶことができます。また、色合いだけでなく繊維の細かさや光沢、肌触りもさまざまな種類があり、襖紙を変えれば室内の雰囲気も大きく変わるのが魅力です。最近では「モダン襖紙」と呼ばれる和紙があり、人気を呼んでいます。
価格帯は、手頃な価格から高価なものまで幅が広くあるため、予算にあわせて選択しましょう。
織物襖紙
和紙に天然の繊維などを織り込んで強度を増強した襖紙です。和紙襖紙に比べて破れにくく、耐久性が高くなっています。
織物襖紙のグレードや種類は、織り込まれている繊維によって分かれます。グレードは大別して、普及版織物・中級織物・上級織物の3つです。
麻、絹、木綿の天然繊維を用いたものは高級品、合成繊維を用いたものは安価で風合いには劣るものの、高い耐久性があります。また、あえて粗目の織物襖紙を用いることでインパクトのある襖にするのもひとつの選択肢です。
アイロン接着襖紙
アイロンを使うことで、簡単に襖の張り替えができる襖紙です。手軽に張り替えができるため、DIYに便利なほか、リフォームにも好んで用いられます。
一般的な襖のサイズ2枚分で市販されていることが多く、デザインが豊富なほか価格もお手頃なのが魅力です。気軽に貼ることができれば、簡単に部屋の雰囲気を変えられます。
再湿のり襖紙
裏面に薄くのりが付いた状態の襖紙で、一般的に市販されています。張り替えの際には水でのりを溶かすことで、簡単に貼ることができるのが特徴です。
シール襖紙
名前の通り、裏側がシール状になっている襖紙です。裏紙を剥がして貼るだけで簡単に襖を貼ることができます。
また、枠が外れないタイプの襖でも、張り替えがしやすいことが大きなメリットです。DIYにも使用しやすい優れものですが、広い範囲の襖を張り替える際には、ズレやシワを避けるために複数人での作業が必要となります。
襖紙を選ぶポイント
種類が豊富な襖紙は、いざ選ぼうとするとどれが良いのか、迷いが生じるものです。あらかじめ、襖紙を選ぶポイントを知っておくと、張り替えの際に迷わずに済みます。
ここでは、襖紙を選ぶポイントについてお伝えします。
好みのデザインを重視する
襖紙は、壁紙と同じようにお部屋のインテリアのひとつとして楽しめます。そのため、自分の好みに合った襖紙を選ぶようにしましょう。
襖紙は、色合いやデザインはもちろんのこと、素材や織り方、肌触り、インパクトなどのほか、加工法やグレードによっても大きくその印象を変えます。そのため、自分の部屋に合った襖紙を見つけるには、作りたい部屋のイメージを先に明確化しましょう。
機能性も重視する
適切な襖紙を選ぶためには、デザインだけでなく機能性もチェックしなくてはいけません。襖紙の中には、防炎加工や消臭機能などが付いたものもあります。そうした機能面も同時にチェックすることで、より良い襖紙を見つけることができるでしょう。
たとえば、湿度がこもりやすい部屋の襖紙を和紙にすると、結露やカビが発生しにくくなるためおすすめです。また、年齢の小さなお子様やペットのいるご家庭では、和紙に比べて丈夫なビニール製の襖紙を用いると良いでしょう。
DIYには手軽に扱えるものを選ぶ
襖紙はDIYで張り替えることもできます。その際には、楽に作業できるようにアイロン接着襖紙やシール襖紙などを選びましょう。
DIYで行う場合は、ある程度の技術や専用の工具が必要になるため、事前準備が大切です。DIYを行う際には、かならず破損している部分を修復して、その上から襖紙を貼るようにしましょう。重ね貼りが基本です。
襖紙を張り替えるときは、外した枠をかならずもとの襖に戻せるようにしておきましょう。複数の襖の張り替えを同時に行うときには、枠が入れ替わらないように注意してください。
安価で薄いものを使うと下の模様が透けてしまうことがあります。模様入りの襖の張り替えを行う際には、デザインや機能のほかにも、透けない素材のものを選ぶようにしましょう。
襖紙を張り替えるタイミングは?
襖の張り替えは、傷みや破損に気づいたら早めに対処することをおすすめします。なぜなら、襖の傷みや破損を長期間に渡って放置しているとダメージはどんどん大きくなり、最終的に襖自体の交換が必要になるからです。
穴があいた・破れた
襖は紙でできているため、当然衝撃に対しては弱いものです。重量物はもちろんのこと、子どもやペット、掃除機などがぶつかっただけでも簡単に破損してしまいます。
うっかりできてしまった傷が小さいからといって、補修せずにそのまま放置するのはよくありません。最初は小さな傷でも、放っておくことで次第に大きく広がっていきます。少しでも傷や穴がある場合は、広がらないうちに早めに補修しましょう。
汚れやシミが目立つ
襖は、白を基調としたカラーリングをしているのが一般的です。そのため、どうしても汚れやシミが目立ってしまいます。また、全体の面積が広いことも、少しの汚れやシミが目立ってしまう一因です。
特に、和紙素材の襖紙は汚れやシミが広がりやすいので注意しましょう。汚れを放置していると、そこからさらにカビが繁殖して損傷が広がることもあります。さらに、虫食いのリスクも高まってしまうのです。
全体的に色褪せした
襖は古くなってくると、全体的に色あせてきます。これは経年劣化によるものなので、どうしても起こるものです。経年劣化した襖は全体的に黄ばんでいきますが、そうなると部屋全体が古びて暗く見えてしまいます。
また、経年劣化以外にも、タバコのヤニが付着して黄ばんでしまうのも色あせの原因です。
使い方や環境によりますが、襖が経年劣化する期間はおよそ5年なので、5年を目安に襖の張り替えを検討しましょう。
襖紙の張り替え・新調なら金沢屋がおすすめ!
襖紙の張り替えは自分でもできますが、キレイな仕上がりを求めるならやはり専門業者であるプロに依頼したほうが良いでしょう。
もちろん費用はかかりますが、作業負担がありません。
プロに任せれば、襖に適した工法で張り替えを行ってくれるので失敗の心配もないでしょう。
襖の枠が歪んでいる場合は襖の新調が必要になることもあります。襖の張り替えや新調にも対応可能な「金沢屋」なら、現状にあわせて、最適な襖紙や工法をご提案いたします。
さらに、襖紙の種類やグレードが豊富なほか、デザインのバリエーションも多く、リフォームの対応も可能です。襖の張り替えをご検討されている方は、お気軽にご相談ください。
まとめ
襖紙には、和紙襖紙、織物襖紙など、それぞれ特徴が異なる種類があります。適切な襖紙を選ぶためには、デザインや機能性、手軽に張り替えられるのかなどから選ぶようにしましょう。
襖紙が破損した場合は、なるべく早めに補修する必要があります。自分で補修することも可能ですが、専門業者であるプロに依頼したほうが確実です。