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和室にもベッドは置ける
和室で使う寝具は、昔ながらの敷き布団に掛布団が定番ですが、和室でもベッドは使えます。ミスマッチのようでも、和室にベッドを置くとモダンな雰囲気になり、おしゃれなインテリアが作れます。引っ越し先が和室でも、ベッドを廃棄する必要はありません。
和室でベッドを使うと、生活の利便性が向上するメリットがあります。
たとえば、畳の上で敷布団を敷くより、40センチメートル程度の高さのあるベッドを使うほうが、寝起きは楽です。疲れたらすぐに横になれて、布団を上げ下げする手間がかかりません。足腰の弱りが気になる高齢者、病気や怪我で療養中の方にも、ベッドがおすすめです。
ベッド下の空間は収納スペースとして活用でき、手軽に収納を増やせます。とはいえ、ベッドのような重量のある大型家具を長期間据え置くと、畳が傷みやすいので、置き方や選び方に注意しましょう。
和室にベッドを置くときの注意点
和室には特有のベッドの置きにくさがあるため、次の2点を意識する必要があります。
・畳にへこみや傷を作らない
・畳をカビの温床にさせない
賃貸のアパートやマンションの場合は、畳を傷つけると退去時に修繕費を請求される可能性があります。和室にベッドを置くときの注意点と、それぞれの対策をみていきましょう。
畳にへこみや傷を作らないための対策
和室でベッドを使うと、畳にへこみや傷ができる可能性があります。クッション性のあるい草はへこみやすいので、重量のあるベッドは置き方に注意しましょう。
設置や異動の際にベッドを引きずると、畳にささくれができやすいのも気をつけたいポイントです。長期間据え置くと畳にベッドの日焼け後が残ることがあるので、部屋の使い方も見直しが求められます。
【対策1】マットやカーペットを活用する
ベッドを置く部分に脚敷きマットやカーペットを敷くと、重さによる畳のへこみを防げます。脚が直接触れないため、畳のダメージ予防にも効果的です。
ただし、畳をマットやカーペットで覆ってしまうと通気性が悪くなり、カビやダニが繁殖しやすいリスクがあります。
和室のベッドまわりで使う脚敷きマットには、通気性の良いウッド製やコルク素材がおすすめです。防ダニ、抗菌加工が施されているカーペットを選べば、日々のお手入れが楽になります。
【対策2】畳を傷つけにくいベッドを選ぶ
和室に置くなら、畳を傷つけにくいベッドを選ぶことが大切です。ベッドのなかでも、4点で支える脚付きベッドは重量が集中し、畳がへこみやすい傾向があります。とくに、キャスターは畳に陥没を作りやすいので、和室で使うのは危険です。
畳を傷つけにくいのは、脚がなく、フレームやパネル式で接地面が広いベッドです。ベッドの重さが分散されて、畳にへこみを作るのを極力防げます。
また、なるべく軽いベッドを選ぶと、畳へのダメージを減らすのに効果的です。ひとりでも持ち上げやすいもの、フレームが分解できて設置や移動がしやすいベッドを意識して選びましょう。
長期間家具を置いて畳がへこんでしまったときの対処法は、以下の記事で解説しています。あわせて参考にしてみてください。
畳をカビの温床にさせないための対策
畳は湿気を吸い込むため、ベッドを長期間据え置いて使うとカビが繁殖するリスクがあります。とくに、ベッド下は通気性が悪くなりがちです。カビはアレルギーやダニの繁殖を引き起こすきっかけになりやすいため注意しましょう。
【対策1】湿気吸収シートやダニ除けシートを活用する
湿気を防ぐには、湿気吸収シートやダニ除けシートをベッド下に敷くのが効果的です。シートの有効期間に注意して使いましょう。天日干しで繰り返し使える商品もあります。ベッドの上で汗を吸収する敷きパッドを併用すると、湿気の蓄積を防ぐのに役立ちます。
【対策2】レイアウトの工夫をする
和室では、壁から離してベッドを配置するのがレイアウトのポイントです。風通しが良くなり、カビが好む湿気を効率良く除去できます。空間があると日々のお手入れがしやすくなるので、定期的にマットレスをあげてカビ対策をするのも簡単です。
【対策3】こまめに換気する
窓を開けたり換気扇を回したりなど、こまめに換気するのも和室のカビ対策に有効です。特に湿気の多い梅雨時、暖房を入れる冬の季節はカビが繁殖するリスクが高いため、定期的に換気をして室内に風を通しましょう。
【対策4】通気性の良いベッドを選ぶ
マットレスが畳に密着するタイプは湿気がこもりやすいので、和室には、ベッド下に空間があるタイプを選ぶほうが無難です。畳についたカビの確認や掃除も簡単にできます。なかでも、すのこ型のベッドは通気性が良く、軽くて移動もスムーズです。
畳にカビを見つけたときの対処法は、以下の記事で紹介しています。あわせて参考にしてみてください。
和室に置くベッドの選び方
和室には、見た目、使い方ともに和のスタイルにマッチするベッドを選ぶことが大切です。生活がしやすくなり、満足度が向上します。
ベッド選びで重視すべきは、次の3点です。
・ナチュラルなカラーで選ぶ
・天然素材のフレームを選ぶ
・ロースタイルのシンプルなデザインで選ぶ
それぞれの選び方のポイントをみていきましょう。
ナチュラルなカラーで選ぶ
和室は天然素材を使って作られているので、ナチュラルなテイストのベッドを選ぶとインテリアがキレイにまとまります。ベッドの色や素材の質感は、柱に使われている茶色や木目調、畳の緑色、障子の白などを意識して揃えましょう。
落ち着いたベージュやアースカラーをベースに黒を差し色で使うと、全体が引き締まり、モダンな雰囲気に仕上がります。和室に占める割合が大きいほどベッドが目立ち、室内のインテリアを左右するため、寝具も含めてコーディネートしましょう。
天然素材のフレームを選ぶ
和室にマッチするのは、天然素材のフレームを使ったベッドです。スチール、樹脂、レザー素材を使ったベッドはスタイリッシュですが、無機質なイメージで和室とはあまりなじみません。
一方で、木製フレーム、すのこベッド、畳ベッドは和室の素材と共通事項が多く、部屋に置いても違和感が少なめです。とくに、すのこベッドやラタン製は通気性が良く、軽量で、畳へのダメージも減らせます。
また、選ぶベッドのフレーム色によって、部屋の見た目が大きく異なります。和室の雰囲気をはなやかにしたい場合は、明るめのブラウンカラーや白木の木製フレームがおすすめです。逆に、暗めの茶色のフレームならシックにまとまり、落ち着いた雰囲気を醸し出します。
ロースタイルのシンプルなデザインで選ぶ
和室で使うならヘッドボードがない、薄型のロータイプベッドがおすすめです。シンプルなデザインだと見た目が敷布団に近く、畳敷きの和室で使っても目立たずマッチします。床との距離が近く、畳に座る和の生活スタイルにも良くなじむでしょう。
ロースタイルのベッドは視点が下がり、室内が広く見える効果が期待できます。また、ヘッドボードがないシンプルなデザインのロータイプベッドは比較的軽量です。重量で畳にダメージを与えにくいので、気兼ねなく和室での生活に取り入れられます。
まとめ
置き方に気をつければ、和室でもベッドは使えます。畳に負担をかけないベッドの選び方と置き方で、和室を快適に整えましょう。気をつけていたつもりでも畳にへこみや傷ができてしまった場合は、張り替えで対応できます。
「金沢屋」は、畳、襖、障子、網戸の張り替え専門業者です。和室に関するお悩みごとは、何でもご相談ください。地域密着型の企業なので、スピーディーに対応いたします。
金沢屋では畳の補修や張り替えだけでなく、「ベッドにあうモダンな畳に変えたい」といったリフォームの相談にも対応できます。和室に関する悩みは、お気軽にご相談ください。