【障子の剥がし方】障子を張り替えるタイミングと剥がし方を解説!

障子を張り替えるときには古い障子紙をキレイに剥がさないと、新しい障子紙がヨレたり表面がデコボコになって障子にシワが入ってしまう原因になります。しかし、どうすれば古い障子紙をキレイに剥がせるのかわからない人もいるでしょう。 そこで今回は、障子の張り方別に、古い障子紙をキレイに剥がす方法を紹介します。障子の張り替えを検討している人は、ぜひ作業を始める前にご覧ください。

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そもそも障子はいつ張り替えるべき?

障子の剥がし方の前に、そもそもいつ障子を張り替えたら良いのかわからない人もいるのではないでしょうか。

障子は目につくインテリアなので、適切なタイミングで張り替えないと、部屋の雰囲気に影響してしまいます。まずは障子を張り替えるべき状態や、張り替え周期について理解しておきましょう。

張り替えるべき状態

外部からの視線を遮断しつつ、適度に光をとおすため部屋が暗くなりすぎないのが魅力の障子ですが、光をとおすために破れや汚れが目立ちやすいという特徴があります。

障子に破れや汚れがあると部屋が荒れた印象になってしまうので、障子が破れたり汚れたりしたら張り替えましょう。

また、日が当たるところに設置されている障子は日光によって劣化し、変色したりシミが出てきたりすることがあります。

障子の変色やシミは部屋の雰囲気を暗くするため、変色やシミが目立ってきたときにも張り替えるのがおすすめです。

張り替える周期

破れやシミがないと、張り替えないまま何年も放置してしまいがちですが、実は障子の寿命は3~4年と短めです。

毎日見ていると変化に気づきにくいですが、寿命を超えた障子を近くでじっくり観察すると少し変色していたり、小さなシミができていたり、たるんできていたりします。できれば3年に1回、長くても5年に1回を目安に張り替えたほうが良いでしょう。

お盆や年末年始の大掃除に合わせて毎年張り替えたり、婚約や法事などの冠婚葬祭の際に張り替えている人もいます。

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【張り方別】障子の剥がし方

それでは、古い障子紙の剥がし方を見ていきましょう。障子紙の剥がし方は、「のり張り」「アイロン張り」「両面テープ張り」のうち、どの方法で障子が張られているかによって異なります

ここでは障子の張り方別に、古い障子紙の剝がし方を解説しますので、自宅の障子に合う項目を参照してください。

のり張りの場合

古い障子紙がのり張りされている場合は、水でのりを溶かして障子紙を剥がします。まず、以下の道具を準備しましょう。

・タオルやスポンジ

・ヘラや割り箸

・バケツ

道具を準備したら、以下の手順で古い障子紙を剥がしていきます。

1.   障子をはたきやモップで掃除する

2.   バケツに溜めた水で、タオルかスポンジを湿らせる

3.   水や含ませたタオルやスポンジで、障子の裏側(桟や組子がないほう)から桟や組子に沿って障子紙を湿らせる

4.   3~5分ほど放置する

5.   障子紙が破れないよう、ゆっくりと剥がす

6.   割り箸やヘラ、スポンジなどを使って、桟や組子に残ったのりや障子紙をていねいに取り除く

桟や組子にのりや障子紙が残っていると、新しい障子紙がキレイに張れないので、しっかり取り除きましょう。最近は障子用の剥がし剤が売られているので、そちらを使うのもおすすめです。

古い障子紙を剥がし終えたら新しい障子紙を張る前に、水を吸い込んだ木枠をよく乾かしてください。木枠が乾かないうちに新しい障子紙を張ると、木枠から染み出た水分によって新しい障子紙にシミができることがあります。

アイロン張りの場合

古い障子紙がアイロン張りされている場合は、アイロンでのりを溶かして障子紙を剥がします

1.   障子をはたきやモップで掃除する

2.   障子の裏側の端からアイロンを当てる

3.   紙が熱を持っている間にゆっくりと剥がす

障子全体にアイロンを当ててから剥がそうとすると、最初にアイロンを当てた部分が冷めて、うまく剥がせなくなることがあります。アイロンを当てつつ、ゆっくりと剥がしていきましょう。

もし桟や組子にのりや障子紙が残ってしまったら、もう1度アイロンを当てるなどしてキレイに取り除いてください。

両面テープ張りの場合

古い障子紙が両面テープ張りされている場合は、以下の手順で古い障子紙を剥がしましょう。

1.   障子をはたきやモップで掃除する

2.   障子を表側(桟や組子があるほう)から軽く叩きながら、桟にそってゆっくり剥がす

アイロンやドライヤーなどで熱を加えると、両面テープの粘着力が弱くなるため剥がしやすくなります。

また、障子紙を下から持ち上げるようにして剥がすと、木枠に両面テープが残りにくくなるので試してみてください。もし両面テープが残ってしまったら、再度熱を加えるなどしてキレイに取り除きましょう。

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障子の張り替えをする際のポイント

障子を張り替えるときに、古い障子紙の剥がし方以外にも知っておきたいポイントがあります。

ここで紹介するポイントを知っているかどうかで、張り替え後の仕上がりや障子の持ちに違いが出てくるので、ぜひチェックしてみてください。

障子紙の種類や素材を確認する

障子紙にはいろいろな種類があり、それぞれ素材や価格が異なります。どの障子紙を使うかで部屋の雰囲気も変わるので、障子紙ごとの特徴を理解したうえで希望に合うものを選びましょう。

・手すき楮(こうぞ)和紙(楮含有率40%以上):楮を40%以上使用し、職人が手すきで製作。風合いが美しく丈夫だが高額

・手すき楮和紙(楮含有率40%未満):楮にパルプなどを混ぜ、職人が手すきで製作。手すきの風合いが魅力だが、楮含有率40%以上の手すき楮和紙よりは劣る

・機械すき楮和紙:60%以上の楮とマニラ麻、パルプを機械ですいて制作。手すきの見た目と強度を兼ね備える

・強化紙:長さのある繊維を使用することで強度をアップしている

・プラスチック障子紙:プラスチックで和紙をコーティングすることで強度をアップしている。破れにくく長持ちだが通気性が悪い

・普通紙:パルプを主な原料とした量産型の障子紙。価格が安いが強度が低く破れやすい

たとえば、張り替え回数を少なくしたい場合は、強度のある強化紙がおすすめです。子どもやペットがいる場合は、強化紙よりも丈夫なプラスチック障子紙が向いています。

毎年障子を張り替えるという場合は、コストパフォーマンスを重視して普通紙を選んでも良いでしょう。

客間は風合いの良い機械すき楮和紙、家族のみ出入りする部屋は普通紙など、数種類の障子紙を使い分けてコストを抑えることも可能です。目的や状況に応じて、ぴったりの障子紙を探してみてください。

>>障子の種類は4種類!障子紙や障子枠のデザインも紹介します!

業者に依頼するかどうか決める

障子の張り替えは自分でもできますが、業者に依頼することも可能です。業者に障子の張り替えを依頼することには、以下のようなメリットがあります。

・技術があるので仕上がりがキレイ

・しっかり接着してあるので長持ち

・桟や組子を傷つけずに済む

・自分で張り替える手間と時間を省ける

これまで1度も障子を張り替えたことがない人、キレイに張る自信がない人は、業者に依頼するのがおすすめです。

どの業者に障子の張り替えを頼むか悩んだときは、ぜひ金沢屋にご依頼ください。

金沢屋は襖、障子、網戸、畳の張り替え専門店です。専門店ならではの豊富な知識と技術で、障子をキレイに張り替えます。希望に合う障子の提案やサンプルの提示もできるので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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まとめ

障子を張り替えるときには、障子の張り方に合った方法で古い障子紙を剥がす必要があります。障子紙が桟や組子に残ると、新しい障子紙にシワやデコボコができる可能性があるので、古い障子紙やのりが残らないようていねいに作業しましょう。

なかなかキレイに剥がせない、自分で張り替える自信がないという場合は、業者に依頼するのがおすすめです。障子の選び方なども相談できるので、1度問い合わせてみましょう。