畳が濡れたときの対処法5選|カビができたときの応急処置や予防対策

畳に飲み物をこぼしてしまったときにヒヤッとしたことはありませんか?適切に対処しないと、畳にシミが残ってしまう場合があります。今回は濡れた畳を放置することで起こり得ることや畳が濡れたときの対処法、畳を濡らさないための対策について紹介します。

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【種類別】畳が濡れたときの対処法5選

水分は畳の目に沿って拭くのが基本です。目に逆らって拭くと、畳を傷つけてしまうおそれがあるため注意しましょう。畳が濡れてしまったときは、放置せず早めに対処することが大切です。液体ごとにこぼしてしまったときの適切な対処の仕方を紹介します。

水をこぼしてしまったら

水をこぼしてしまったときは、しっかり乾かせば大丈夫です。まずは、タオルでぽんぽんと拭き取ってから、ドライヤーなどで乾かしましょう。

タオルで拭き取るときは、畳を傷つけないために、こすらないように優しく拭き取ることがポイントです。もし、大量に水を吸い込んでしまったときは、天気の良い日に外で(日陰で)干すことをおすすめします。

ジュースをこぼしてしまったら

ジュースをこぼしてしまったときは、水のときとは勝手が違います。ジュースに入っている糖分を残さないようにすることが大切です。

まずは、乾いたタオルで水分を拭き取りましょう。そのあと、濡れたタオルで糖分を薄めるように拭き、再度乾いたタオルで水分を吸収させます。

これらの作業を何度か繰り返し、糖分が畳に残らないようにします。拭き取ったあとは、窓を開けて風などで畳を乾かしましょう。

色のある液体をこぼしてしまったら

ジュースや醤油、コーヒーや紅茶など、色のある液体を畳にこぼしてしまった場合、小麦粉などの粉末を活用する方法が効果的です。色のある液体は、そのままにしておくとシミになってしまうため、シミになるのを防ぐ必要があります。

まずは、乾いたタオルで水分を拭き取り、粉末(小麦粉やベビーパウダー)をかけて、水分を吸収させます。粉末は畳の目に入ってしまうことがあるので、歯ブラシやスポンジで畳の汚れをかき出しましょう。汚れをかき出したら掃除機をかけて、雑巾で水拭きします。

ペンのインクをこぼしてしまったら

インクをこぼしてしまったときは、インクを広げないように、タオルに押し当てて吸着させることが対処法のコツです。

タオルでインクを吸着させたら、洗濯用の酸素系漂白剤を用意します。酸素系漂白剤を雑巾に染みこませ、シミの部分をたたきながら拭き取りましょう。

濃いシミの場合も同様の方法でシミを取れますが、酸素系漂白剤を使うことで畳が変色する場合があります。畳の状態に合わせて、少しずつ酸素系漂白剤の量を調整しましょう。

灯油をこぼしてしまったら

畳に灯油をこぼしてしまったときは、油分を取り除くことから対処していきます。ペーパータオルなどで灯油の油分を吸着し、粉末(小麦粉やベビーパウダー)をかけて、吸収させます。

粉末は灯油を吸着すると固まるため、歯ブラシやスポンジで畳の汚れをかき出しましょう。汚れが出てきたら、掃除機をかけて、エタノールを含ませた布で拭いたあと、ぬれ雑巾、乾いた雑巾の順番で拭き取ります。

雑巾で拭いたあとは新聞紙を敷いて重りを乗せておきましょう。新聞紙には吸水性や吸湿性があり、新聞紙を敷くことで畳の水分を吸収できます。作業中は一酸化炭素中毒のリスクが高くなるため、しっかりと換気しながら行いましょう。

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畳が濡れたときはカビに注意

畳の素材である「い草」は吸湿力が高く、カビの繁殖が早いという特徴があります。とくに、新しい畳ほどカビやすいので注意が必要です。

カビの発生要件は、「温度」「湿度」「酸素」「養分」があります。中でも「温度」「湿度」はカビの発生に大きな影響を及ぼします。室温が20~30℃、湿度75%以上の状態が続く環境下でカビが発生しやすくなるため、気をつけましょう。

畳にカビが生えたときは、以下のような方法で対処します。

小さいカビの場合は掃除機を使う

小さいカビの場合は、掃除機で畳の目に沿ってカビを吸い取る方法で対処できます。掃除機の排気からカビの胞子が拡散しないよう、十分に換気しましょう。

カビが吸い取れたら、数回乾拭きを繰り返して終了です。掃除機をかけたあとは水拭きを避けましょう。水拭きをすると畳が湿ってしまい、カビが発生しやすくなってしまいます。小さなカビを取り除く場合は、乾拭きが基本です。

大きいカビの場合は外で作業する

大きいカビの場合は、晴れた日の外で作業しましょう。まずは、表面のカビを掃除機やほうきなどを使って除去します。カビが取れたら、乾拭きして日陰に干しておきます。

掃除機や乾拭きだけでは対処しきれない場合は、エタノールを活用しましょう。まず、部屋の換気を行ってから、エタノールを畳に吹きかけ20分ほど放置します。

歯ブラシやスポンジでカビをかき出し、畳の目に沿って丁寧に拭き取ります。歯ブラシなどで汚れをかき出すときは、畳を傷つけないように注意が必要です。

エタノールがない場合は酢を利用するのをおすすめします。酢には除菌作用があり、カビ対策にもおすすめです。使用するときは、酢を10倍に薄めて雑巾に含ませ、固く絞ってからカビを拭き取ります。

畳の縁や新しい畳表(たたみおもて)は、変色する場合があるため十分気をつけて使用しましょう。

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畳が濡れるのを予防する方法

畳は水分に弱いので、濡れると大きなダメージを受けます。ここでは畳を濡らさない対策法を5つ紹介します。

窓や壁の結露を対策する

室内と外気の温度差によって、壁や窓には結露が発生します。特に、結露が発生しやすいのは、外気温が低く、窓ガラス自体の熱が奪われやすい冬です。

結露によって窓ガラスに水滴ができると、窓や壁をつたって畳が濡れてしまうおそれがあります。気づかないまま放置すると、畳の窓際や壁際の部分にカビが生えてしまうのです。

結露対策としては、小まめに換気することや、結露防止シートをはじめ結露対策グッズを活用することがあげられます。

畳の上で布団を放置しない

畳の上に布団の敷いて寝ている人は、布団を敷いたまま放置しないことも大切です。人は寝ている間にコップ1杯ほどの汗をかくといわれており、その汗は布団に吸収されます。

汗が吸収された布団をそのまま畳の上に放置すると、布団と畳の間の湿気が多くなり、カビが発生する可能性が高まるのです。布団乾燥機を使って乾燥させたり、起きたら布団を畳んで畳から上げたりして対策する必要があります。

冷蔵庫を畳の上に直置きしない

冷蔵庫を畳の上にそのまま置くと、結露や故障時の水漏れによって畳が傷みます。

冷蔵庫によって発生する結露を気づかないまま放置してしまうことも珍しくありません。いつの間にか手が付けられないほどのカビが発生している可能性も高いです。

また、冷蔵庫の重みで畳がへこむのも畳が傷む原因となります。冷蔵庫は畳の上ではなく、フローリングの上に置くことが得策です。

小まめに掃除をする

畳を小まめに掃除することも大切です。万が一カビが生えてしまっても、よほど大きくない限り自分で掃除できます。正しい手順でカビを除去すれば、これまでと同じように畳を使用できます。

ただし、水拭きは畳に水分を与えてしまい、カビが発生する原因になりかねないため、拭き掃除をするときは乾拭きが基本です。どうしても水拭きをする場合は、固く絞った雑巾で拭いたあとに乾拭きをしてください。そのうえで換気をしたり風を当てたりして畳の水分を取り除くことが大切です。

部屋の風通しを良くする

部屋を乾燥させておくことも大切です。カビは湿度が高い場所を好むので、部屋に湿気をこもらせないようにしましょう。

天気の良い日は、換気して風通しを良くすると、部屋の中に湿気がこもらず、畳も乾燥してカビの発生を防ぐこともできます。

湿度が高い梅雨の時期や雨の日などは、部屋に除湿器を置いて湿度が高くならないように調整するのも有効です。

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畳の張り替えなら

畳が変色してしまった、汚れが取れない、カビが取れないなどの場合は、畳の張り替えを検討しましょう。畳の張り替えなら、襖・障子・網戸・畳の張替専門店である「金沢屋」へお問い合わせください。

金沢屋では、防汚加工で水や汚れを弾き、ダニやカビの発生を抑えてくれる畳のご提案も可能です。安価に抑えたい、また  おしゃれな畳にしたいなどのご要望にもお応えできますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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まとめ

水をこぼしてしまったときや、ペンのインクをこぼしてしまったときなど、畳が濡れる原因は多いものです。こぼした液体によって対処法が異なるため、適した方法で対処することが大切です。

紹介した対処法で汚れやシミが取れない場合は、畳の張替えを検討するのもひとつの方法です。畳に関するお悩みは、ぜひ金沢屋までご相談ください。