障子の張替えに失敗しないためには?綺麗に張り替えるコツを紹介

障子は年月が経つとともに日焼けで黄ばんだり汚れたりするものです。障子の張り替えは手順だけを見ると簡単そうに思える一方で、実践してみると破れたりシワができたりと、容易ではありません。 今回は、障子の張り替えで失敗しないためのコツを紹介します。

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失敗せずに障子を張り替える方法

障子紙は、ひと昔前は1年に1度張り替えるというのも習慣としてありました。現在では紙の質も上がり、近年3年から5年程度を目安に張り替える方が多くなっています。張り替える紙の質にもよりますが、日が常に差し込む向きに障子がある場合は、タイミングも早めたほうが良いでしょう。 

障子を張り替えるときは、破れやシワに注意しなくてはなりません。また、一見キレイに仕上げられたつもりでも、よく見ると斜めになって隙間ができてしまっているケースもあります。

このような失敗をせず、障子を張り替える手順と注意点を紹介します。

1.古い障子紙を剝がす

まずは古い障子紙を剥がす作業から始めましょう。剥がすと一口にいっても、障子紙の種類によって剥がし方は異なるため、障子紙に適した方法で剥がす必要があります。

障子紙の剥がし方は、主に以下の手順です。

・接着部分を水で湿らせて剥がす

・アイロンの熱で剥がす

・剥がし材を塗って剥がす

最もスタンダードな方法は、糊で貼りつけられた障子紙をスプレーやスポンジを使って水で濡らし、糊をふやかせて剥がす方法です。全体をまんべんなく濡らしておくと、キレイに剥がせます。

プラスチック製の障子紙など、障子紙の種類によってはアイロンや剥がし材を使用しましょう。通常の障子紙でも、剥がれにくいときは剥がし材を活用してみてください。

桟(さん)に残った障子紙は、濡れタオルなどで擦ってしっかりと拭き取っておきます。キレイになった障子本体は、しばらく乾燥させます。

2.仮止めして糊をつける

張り間違えないよう、新しい障子を張るときは先に仮止めをしましょう。位置を決めたら、左右と中央にマスキングテープなどを貼っておくとずれにくくなります。マスキングテープがない場合は、セロハンテープで代用しましょう。

使用する糊が水溶きタイプの場合は、糊を塗る前に水を加えて適度な硬さに薄めておきます。硬さの目安は、重湯くらい(刷毛でスムーズに塗れる程度)です。下に新聞紙やビニールを敷いておくと、床を汚す心配がないでしょう。

糊の準備ができたら障子を仮止めしたほうに巻き上げ、桟に糊をまんべんなく塗っていきます。糊は一度にすべて塗るのではなく、「3分の2まで」「半分まで」と少しずつ塗って障子を張っていくと、失敗しません。

3.障子紙を張る

糊を塗ったら、乾かないうちに障子紙を張りましょう。たるむと隙間ができてしまうため、端から障子紙を引っ張りながら張っていきます。

ただし強く引っ張りすぎると破れてしまうため、力加減には注意してください。初めての方は少しずつ糊を塗って障子を張っていく作業を繰り返すほうが確実です。

4.余分な部分を切る

端まで障子を張り終えたら、最後の仕上げに入ります。障子紙を張っただけの状態では不要な部分が飛び出しており、見た目も悪いままです。

不要な部分をカッターで切り落として、見た目を美しく整えましょう。糊が渇くと剥がしにくくなるため、糊が乾かないうちに早めに作業します。

切れ味の悪いカッターを使ったり、ゆっくりカットしたりすると、うまく切れずにシワや破れが生じてしまいます。カッターは刃を折って新しい部分を出し、途中で止まらないように一息でカットしましょう。まっすぐ切るために定規があると便利です。

不要な部分を剥がし終えたら、障子全体に霧吹きで水をかけ、湿らせておきます。湿った障子が乾くと、たわんだ部分がある程度改善されます。

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障子をキレイに張り替えるコツ

主な手順は上記のとおりですが、さらに工夫することで、障子をキレイに張り替えて美しい状態を長く保てます。

障子をよりきれいに貼り替えるコツは、次の3つです。

雨の多い時期に張り替える

「紙を取り扱うからには、よく晴れた日や空気の乾燥した日が良い」と思われがちですが、実は障子の張り替えは雨の多い時期がおすすめです。

紙は湿気で膨張し、乾くときに張りが出る特徴があります。そのため、よく晴れた日よりも、湿気の多い日や時期のほうが、乾いたときに障子がピンと張ったきれいな状態に仕上がります。雨の日や梅雨の時期に、障子の張り替えを検討してみてはいかがでしょうか。

プラスチック製の障子を使う

障子の中には、プラスチック製の商品も販売しています。プラスチックといっても表面に和紙の風合いを残した加工が施されているものも多く、和室の雰囲気を損なう心配はありません。

プラスチック製の障子は丈夫で張り替えも手軽です。貼ったり剥がしたりしても破れにくく、失敗してもやり直しがしやすいでしょう。子どもやペットがいる家庭には、とくにおすすめです。

業者に依頼する

障子の張り替えは個人でもできますが、やはり慣れない方が作業をするのは容易ではありません。仕上がりに満足できないおそれがあるだけではなく、時間がかかるデメリットもあげられます。

キレイに貼り替えたいのであれば、作業に慣れている業者へ依頼しましょう。

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障子の張替えを業者に頼むメリット

障子の張り替えを業者に依頼することに抵抗を感じる方もいるのではないでしょうか。しかし自分で作業して仕上がりに満足いかなかったり、失敗して再び障子紙を購入したりする負担を考えると、プロに任せたほうが良いでしょう。

障子の張り替えを業者に頼むメリットは、以下の3つがあげられます。

種類が選べる

障子の種類を自由に選べることです。最近の障子紙はデザインや色のバリエーションが増えており、部屋の雰囲気や好みに合わせて変えることができます。格式高い和室に合うおしゃれなデザインはもちろん、子供部屋に最適なモダンで明るい色のデザインも選べます。

専門業者なら障子の知識も豊富なため、詳しい話ができるのも大きなメリットです。たとえば白以外の色を使って張り替えたいときや、障子そのものを新調したいときも、希望に合った最適な提案をしてくれます。

失敗のリスクが少ない

2つめのメリットは、失敗のリスクが少ないことです。業者の職人は、これまで障子の張り替えや新調を数多く経験してきたプロです。豊富な経験とノウハウで、キレイに障子を張り替えてくれるため、失敗のリスクはほとんどありません。

無理に自分で作業して失敗すれば、一からやり直して時間がかかったり、新しい障子紙代で費用が余分にかかったりとデメリットも多いものです。

業者に任せておけば時間や費用を最低限に抑えられます。万が一失敗しても、業者であれば追加費用を払うこともなく修正してもらえます。

すぐに張り替えられる

業者に依頼する3つめのメリットは、時間も短縮できることです。作業に慣れた業者なら効率良く張り替えを行ってくれるため、立ち会いの時間も短く済みます。

また、近隣に店舗を構えている業者であれば、すぐに対応してもらえるでしょう。

和室のプロ「金沢屋」は、全国に約300店舗を展開しているため、日本のどの地域でもすぐに駆け付けることができます。

障子の張り替えや新調、リフォームなどの相談はもちろん、襖や掛け軸、畳のことなど、和室のことなら何でも対応可能です。ぜひお気軽に金沢屋へご相談ください。

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まとめ

障子の張り替えは、紙の質(ランク)によって張替え時期も変わってくるのでカットしてください。古くなった障子を剥がして新しいものに張り替えるだけのシンプルな作業ですが、実際にやってみると障子がズレたり、シワができたり、想像以上に難しいものです。

障子の張り替えに慣れていない方は、無理せず業者への依頼をおすすめします。金沢屋なら障子の張り替えも数多く経験しているため、安心してお任せいただけます。

そのほか和室に関するご相談も専門知識と豊富な経験で対応しておりますので、和室のことなら何でも金沢屋にご相談ください。