目次
障子の張り替え|適した時期
障子の張り替えに適した時期を調べてみると、「雨の日」「湿気の多い時期」といった情報がたくさん出てきます。しかし、雨の日や湿気の多い時期の張り替えは、実はあまりおすすめできません。
古い障子を剥がすために障子紙を湿らせたり、張り替えついでに木枠を洗ったりしたことで木枠が水を吸ってしまうと、障子を張る前にしっかり乾かす必要があるからです。
木枠が乾く前に障子を張ると、せっかく張り替えた障子が剥がれたりたるんだり、木枠のアクによって黄ばんだりする原因になります。
晴れの日であれば半日程度で木枠が乾いてきますが、雨の日や湿気が多い日だとなかなか乾きません。つまり、障子の張り替えは、木枠が乾きやすい晴れの日に行ったほうが良いのです。
「湿気がないと障子紙がピンと張らないのでは」と不安を感じるかもしれませんが、のりが乾いたあとに霧吹きで水をかければ問題ありません。
また、障子を外すと冷暖房が効きにくくなるので、業者に張り替えを依頼する場合は、冷暖房を使わない時期にするのがおすすめです。
障子の張り替え|ダメな時期
障子の張り替えに向かないのは、梅雨の時期やお盆前、年末です。昔は障子ののりとしてご飯粒を使うケースがあり、湿気が多いとカビることがあったため、梅雨の時期の張り替えを避けていました。
今はご飯粒をのりの代わりにすることはありませんし、防カビ剤入りののりもあるので、そうそうのりがカビることはありません。
しかし、前項でお伝えしたとおり湿気が多いと木枠が乾きにくく、張り替えた障子が剥がれるなどの失敗につながりやすいため、梅雨の時期は避けるのが無難です。
業者に依頼する場合は、冷暖房をよく使う時期は避けましょう。また、お盆前や年末は障子の張り替えの依頼が集中しやすく、予約が取れるまでに時間がかかったり、長期休暇で納品が遅れたりすることがあるので、できれば避けることをおすすめします。
障子の張り替えを考えるタイミング
障子の張り替えに適した時期、向かない時期について解説してきましたが、そもそも障子はいつ張り替えるものなのかご存じでしょうか。張り替えのタイミングがわからず、何年も同じ障子を張ったままという人もいるでしょう。
ここからは障子を張り替えるタイミングを解説しますので、「いつ障子を張り替えたら良いのだろう」と悩んでいる人は参考にしてみてください。
穴が開いたら
障子は光を通すので、穴が開いたり破れたりするとかなり目立ちます。障子の穴を隠すグッズも売られていますが、一部分だけ違う色や素材の紙が張られていると、かえって目に付くこともあるものです。
とくに客間の障子がボロボロだと、来客時に恥ずかしい思いをする可能性もあるので、障子に穴が開いたり破れたりしたときは、早めに張り替えましょう。
汚れがあったら
障子に付いた汚れも、穴や破れと同様に目立ちます。まずは拭いたり漂白剤を使ったりしてみて、それでも汚れが落ちない場合は障子を張り替えましょう。
また、障子は張ってから時間が経つと、劣化して変色することがあります。拭いて落ちるものではありませんし、見た目にも良くないので、「障子が黄ばんできたな」と思ったら障子の張り替えをおすすめです。
和紙がたるんだら
最初はピンと張っていてキレイだった障子も、時間が経つとたるんでくることがあります。たるんだ障子も破れや汚れと同じく見た目に悪いので、張り替えると良いでしょう。
カビが生えたら
障子は湿気を吸収するため、梅雨の時期や換気が不十分な部屋ではカビが生えることがあります。
ほんの少しカビが生えただけなら、カビ取り剤や漂白剤で落とせますが、木枠に洗剤が付くと木枠周りの障子が変色することがあります。
広範囲にカビが生えていると落とし切れませんし、カビの胞子によって健康被害が生じる恐れもあるので、障子にカビが生えていたら早めに張り替えましょう。
何もない場合は
障子の寿命は4~5年程度と短いため、破れや汚れ、黄ばみなどの問題が出ていなくても、定期的に張り替えるのがおすすめです。
毎年張り替える人もいますし、3年に1回、4年に1回など自分でサイクルを決めて張り替える人もいます。来客が増える冠婚葬祭のタイミングで張り替えるのも良いでしょう。
障子は自分で張り替える?業者に頼む?
障子の張り替えを自分でするか、業者に頼むか悩む人もいるでしょう。ここでは自分で障子を張り替える手順や、自分で張り替えるメリットと業者に頼むメリットを解説しますので、どちらが良いかを考えてみてください。
自分で張り替える
障子を自分で張り替えると、費用が安く済むというメリットがあります。自分で障子を張り替える手順を見てみましょう。
①障子を剥がす
まずは古い障子を剥がすことから始めます。障子の裏側(組子や桟がないほう)から、水を含ませたふきんやハケを使って障子を湿らせましょう。
のりを緩ませることが目的なので、組子や桟に沿って湿らせてください。そして数分間放置したら、障子の下側から剥がします。
のりや障子紙がキレイに剝がれなかった箇所は、スポンジや割り箸などを使ってこすり取ってください。のりや障子紙が残っていると、新しい障子紙を張ったときにデコボコやシワができてしまいます。
のりと障子紙を剥がし終えたら木枠の汚れを落として、木枠が吸い込んだ水分をしっかり乾かしましょう。
②仮止めをする
木枠がしっかり乾いたら、新しい障子紙を張っていきます。いきなりのりを塗るのではなく、仮留めを行いましょう。
平らで風の影響を受けない場所に木枠を寝かせて置き、障子紙を張る位置を決めたら、セロテープやマスキングテープで上桟だけ留めてください。
③のりを塗る
仮止めが完了したら、組子と桟にのりを塗ります。障子のりにはいろいろな種類がありますが、チューブタイプののりが塗りやすいのでおすすめです。
のりの塗り忘れがないように慎重に、かつのりが乾く前に塗り終わるよう手際良く塗りましょう。のりを全体に塗り終えたら障子紙を張り付け、上から押さえていきます。
④仕上げをする
最後に四辺のサイズに合わせて、障子紙を切り取りましょう。障子紙専用の定規を使えば、キレイに切り取れます。
紙しゃくり(四辺にある溝のようなもの)が深い場合は大きめのヘラを当てると、キレイに切り取れるでしょう。
のりが乾ききるまで放置したあと、裏側から障子紙全体に霧吹きで水をかけておけば、水が乾くころには障子がピンと張ります。
業者に頼む
障子の張り替えを業者に頼むメリットは、手間がかからないことです。障子の張り替える際には、古い障子を細かい断片までキレイに剥がす必要がありますし、障子紙を仮留めしたり、細い組子と桟全体にのりを塗ったりと手間がかかります。
業者に頼めばこうした作業はすべてやってもらえますし、自分で張り替えるよりも仕上がりもキレイです。
「自分で障子を張り替える自信がない…」というときは、ぜひ襖・障子・網戸・畳の張り替え専門店、金沢屋にご連絡ください。普通紙から強化紙、プラスチック障子紙まで、経験豊富な職人が丁寧な作業で張り替えます。
お電話、もしくはお問い合わせフォームよりご連絡いただければ、担当者よりご訪問日時のご相談をさせていただきます。
ご訪問の際には、現場にて仕様や枚数を確認したのち、お見積書を作成いたします。作業内容や費用に問題が無ければ、商品をお預かりし張り替え作業を行います。完成後、商品をお渡しにお伺いし、取り付けという流れです。
まとめ
障子に穴が開いたり汚れたり、劣化して変色していたりしたら、障子を張り替えるタイミングです。自分で張り替える場合は雨の日や梅雨の時期を避け、晴れた日に作業を行いましょう。
自分で張り替える自信がない、客間なのでキレイに仕上げたいといった場合は、業者に張り替えを依頼するのがおすすめです。
障子がキレイになると部屋の印象が変わるので、長年張り替えないまま放置している人は、ぜひこの機会に張り替えを検討してみてください。