障子の張り替え時期や費用は?DIYのやり方や業者に依頼するメリット

障子をどのタイミングで張り替えたら良いか迷ったことはありませんか。また、張り替えは自分で行って良いのか、業者に依頼した方が良いのか、悩んでしまう人も多いでしょう。 そこで今回は、障子を張り替えるタイミングや料金相場、DIYの方法や業者に依頼した際のメリットなどを解説します。

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障子の張り替えを検討するタイミング

商品に応じて差異はありますが、障子の寿命は3年程度が一般的です。寿命を迎えると、障子が湿気を吸い込み伸縮を繰り返すことで、たわみや破れが発生します。また、日焼けによる変色なども、寿命と判断するポイントです。

上記の点から、2~3年ほどで障子を張り替えるのがベストです。寿命が来る前であっても、障子に以下の症状が現れた場合は、できるだけ早く張り替えましょう。

破れてしまったとき

障子は、経年劣化により耐久性が下がるため、少しの衝撃でも破れやすくなります。破れた箇所を補修するグッズが市販されていますが、補修しても跡が目立ってしまう可能性があります。そのため、障子に穴が開いたり汚れたりしたら、張り替えるようにしましょう。

汚れが気になるとき

障子の汚れは、直射日光による黄ばみ・湿気を吸収したために発生したカビ・ホコリやタバコの煙によるシミなどが考えられます。

黄ばみやシミは、拭き取って落ちる汚れではありません。カビは、軽度であれば漂白剤を薄めた液やカビ取り剤で落とせる可能性もありますが、必ず落とし切れるとは限りません。  そのうえ、カビの胞子が室内に放出されると、健康被害を招くおそれもあります。

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障子の張り替えにかかる料金相場

障子の張り替えを業者に依頼する際の料金相場は、1枚あたり1,500~8,000円程度です。この相場は、障子紙のグレードによって変動します。プロに依頼する人件費や障子紙の料金のほか、張り替えに必要な道具の代金もすべて含まれています。

一方、DIYで障子を張り替える場合は、1枚あたり300~1,500円程度が料金相場です。業者へ依頼するのに比べ、かかる費用を大幅に抑えられますが、張り替えに使う道具を購入する必要があります。

代表的 な障子紙の種類

障子紙は、主に和紙・プラスチック障子紙・アイロン貼り障子紙の3つがあります。貼る場所にあった障子紙を選ぶために、それぞれの特徴を把握しておきましょう。

一般的な障子紙

和紙で作られた昔ながらの障子紙です。障子のりを使って障子に貼っていくタイプであり、ほかの障子紙よりも比較的購入費用を抑えることができます。白い紙が一般的ですが、模様が入っている紙も市販されています。

価格帯の幅が広く、予算に合わせて商品を選択できます。適度な外光を室内に取り入れることができ、室温を調整してくれる点もメリットです。

初心者には、巻き物タイプよりも1枚張りタイプの方が貼りやすいためおすすめです。張り替えに必要な道具は、障子のり・カッター・カッティング定規・マスキングテープです。

プラスチック障子紙

薄い塩化ビニール製シートの間に和紙を挟んだ障子紙です。プラスチック製のため、紙自体に強度を持ち、和紙と比べ穴が開きにくく破れにくい点が最大の特徴です。

耐久性が高く、部屋の温度を保てるうえ、和紙のように日焼けする心配がありません。表面が汚れたらすぐに水拭きすると、キレイな状態を維持できます。子供やペットがいるご家庭におすすめの障子紙です。

張り替えに必要な道具は、専用両面テープ・カッター・カッティング定規・マスキングテープです。

再生紙を利用した障子紙

再生紙はホームセンターなどでもよく見かける一般的なもので、和紙やプラスチックに比べると廉価なのが特徴です。その分、変色や耐久性の部分では劣る特性があります。

アイロンばり障子紙

  障子紙本体にのりがついており、アイロンの熱でのりを溶かして貼り付けるタイプです。初心者でも簡単に貼ることができ、剥がすときは再びアイロンを当てます。短時間で手軽に作業できるため、DIYにおすすめです。

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障子の張り替えはDIYでできる?

障子の張り替えは、DIYで行うことも可能です。ただし、慣れないうちは障子紙をキレイに貼るのは難しく、シワが入ったりよれたりすることも多いものです。

和紙の障子紙であれば霧吹きを使って水を吹きかけると、ある程度は状態を整えられますが、やはり手間はかかってしまいます。細かい箇所までこだわりたい場合は、プロである業者に任せるのがおすすめです。料金は高くなりますが、道具を購入する手間をかけずに満足な仕上がりになります。

キレイに張り替えたい方以外にも、自分でできるか不安な方、手順が難しいと思っている方、一人暮らしの方などは、プロに頼むと安心です。普段の簡単な掃除やお手入れは自分で行うのがおすすめです。

DIYで障子を張り替える方法

DIYで障子を張り替えるには、以下の道具が必要です。

・障子紙

・障子紙はがし剤

・障子用両面テープ

・障子紙用カッター

・カッティング定規

・スポンジ

・剥がし用ヘラ

・障子のり

障子紙は、温度変化により伸縮する性質があります。紙がたるまないよう、  20℃以上の室内で作業するようにしましょう。作業手順は以下のとおりです。

1.古い障子紙をはがす

最初に、障子の桟にはがし剤を塗ります。浸み込むようにゆっくり塗った後、3分から5分ほど置きましょう。5分ほど経ったら少しはがしてみて、はがせる状態になったらめくるようにはがします。アイロン貼りの障子紙は、端からアイロンを当て、熱いうちにゆっくりはがしましょう。プラスチック障子紙は、角を少しめくってドライヤーで温めながらゆっくりはがします。

2.桟をきれいにする

障子紙をはがしたらスポンジ・歯ブラシ・割り箸などを使い、桟に残った障子紙をきれいに取り除きます。こすっても取れない場合は、もう一度はがし剤を塗布してみましょう。紙がきれいにはがれたら固く絞った雑巾で桟を拭き、  日陰で乾かして水分を飛ばしましょう。

3.障子紙をカットする

桟がきれいになったら、障子紙をカットします。紙の巻きぐせがあると、紙が貼りにくくなるため、あらかじめ広げたり逆巻きしたりしておくとスムーズに作業できます。  

桟の片側に障子紙をテープで仮止めします。そして、障子枠よりも10センチメートルほど余裕を持って障子紙をカットしましょう。障子紙をカットしたのち、桟に障子紙を貼っていきます。ガイドが付いている場合は、それに沿って塗ると障子用のりまたはテープを付けやすいです。

のりの量は、桟一筋付く程度が適量ですので、付け過ぎないよう気をつけましょう。のりまたはテープを付けたら、仮止めした障子紙を少しずつ転がして広げながら、桟に貼っていきます。このとき、紙がたるまないよう、力を入れてぴんと張りながら貼りましょう。

アイロン付けのタイプは、桟の上をアイロンで温めながら貼っていきます。

5.仕上げ

桟全体に障子紙を貼ったら、カッティング定規とカッターを使い、余った紙をカットします。桟に紙じゃくり(くぼみ)があれば、その外側に沿ってカットしましょう。ない場合は5~6mm程度残してカットします。のりが完全に乾いたら、霧吹きを使って薄く均等に紙へ水をかけます。こうすると、紙のたるみやよれがなくなり、キレイにピンと貼った状態に仕上がります。

障子の張り替え費用を少しでも抑える方法

障子の張り替え費用を少しでも抑えるには、リーズナブルな障子紙を選びましょう。張り替え費用の多くを占めるのは障子紙代であり、紙代は種類やグレードによって大きく左右されます。張り替え費用を抑えつつ、張り替える回数も減らしたい場合は、  耐久性が高い障子紙を選びましょう。これにより、作業代を抑えたうえで張り替える手間を減らせます。

場所によって障子紙の種類を変えたり、破れても気軽に張り替えられる安い障子紙を使ったりするのも、費用を抑える方法のひとつです。例えば、子供部屋やペットがいる部屋などは、先述したプラスチック障子紙を使うと、破れにくく長持ちするためおすすめです。ただし、相場よりあまりにも安すぎる場合は注意しましょう。

来客を通す部屋の障子や、目に触れやすい場所にある障子には、見栄えの良い和紙や高級な障子紙などがおすすめです。ただし、高級な障子紙はあまり市販されておらず、ホームセンターなどにも在庫はほとんどありません。業者であれば取り扱いが多いため、希望する場合は問い合わせてみましょう。

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【障子の張り替え】業者に依頼するのがおすすめな理由

障子の張り替えを業者に依頼すると、手間や時間がかからず仕上がりもキレイです。業者は張り替えのプロですので、障子の使用環境や建具の状況などをみたうえで、部屋に合った最適な商品を提案してもらえます。DIYでの張り替えも、もちろん可能ですが、作業時間を考慮すると必ずしもコストが抑えられるとはいい切れません。張り替えにかかる費用や時間を加味したうえで、判断すると良いでしょう。

自分で張り替えられる自信がない、キレイに張り替えてもらいたいなど、障子の張り替えを業者に依頼するのであれば、金沢屋にご相談ください。  

金沢屋は、襖・障子・網戸・畳の張り替え専門店として、障子の張り替えの幅広いご要望にお応えします。研修を受講した職人が、張り替え場所にあった障子紙をご提案いたしますので、まずは一度お問い合わせください。

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まとめ

障子の張り替えは、DIYでも可能ですが、よりキレイに仕上げたいのであれば業者の利用がおすすめです。障子を張り替えると、部屋の雰囲気が変わり、気分を一新して生活を送ることができます。障子の張り替えで、紙の種類の選び方や費用など、不安な点があれば金沢屋へお気軽にご相談ください。