ビニール畳のデメリットとは。メリットも合わせてビニール畳の特徴を解説

「天然のい草の香りが落ち着く」という方は多いものです。昔から親しまれている、い草の畳ですが、天然素材を使用しているため、お手入れには配慮が必要です。そのため、ビニール畳の利用を検討している方もいるでしょう。 とはいえ、利用する前にデメリットは把握しておきたいものです。今回は、ビニール畳のデメリットとメリットを紹介します。

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【ビニール畳のデメリット】割高である

ビニール畳のデメリットは、い草に比べて割高であることです。い草よりもカラーの種類や機能性が優れているため、機能を求めると価格が高くなってしまいます。

以下の【価格の目安】のように、ビニール畳は、い草に比べて約2倍の価格差があります。ただし、い草のグレードによって、価格が変わるため確認が必要です。

【価格の目安】

・い草の畳・・・一般的な普及品で1帖7,500円~

・ビニール畳・・・1帖15,000円~

このように、価格がやや高めになる傾向はありますが、耐久性が高いため、長期的に見るとビニール畳はコストパフォーマンスが良いといえるでしょう。

価格が気になる方は、和紙畳という選択もあります。

和紙畳は、メンテナンスしやすくダニやカビが発生しにくい畳です。

また、もう一点、ビニール畳にはデメリットがあります。ビニール畳は、天然素材を使用していないため、い草のような香りは期待できません。しかし、い草の畳でも1~2年ほどで香りは消えてしまうため、畳の香りを楽しめる期間は限られています。

また、い草の畳のように、湿度が高いときは水分を吸収し、乾燥しているときは水分を放出するような調湿効果はありません。

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【ビニール畳のメリット】耐久性が高く掃除がしやすい

次に、ビニール畳のメリットについて解説します。ビニール畳は「い草」のような畳ですが、機能性が優れている点と誰でも簡単にお手入れできることから、ビニール畳を選択する家庭も多いようです。では、どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

メリット1.メンテナンスが簡単

ビニール畳は水や油に強いため、水拭きや洗剤を使うこともできます。小さなお子さまが食べ物をこぼしてしまったときや、手をすべらせて飲み物をこぼしてしまったときなどでも、簡単にふき取れます。

掃除をしてもビニール畳に傷がつきにくい特徴があり、仮に傷が残ってしまっても、腐る心配がないのもメリットのひとつです。ビニール畳は、汚れてしまってもお手入れすることで長持ちします。そのため、頻繁に張り替える必要はありません。

メリット2.耐久性が高い

ビニール畳は、日光がよく当たる場所でも色あせしにくいです。い草の場合は、日光が当たる場所と当たらない場所で、色の濃淡が変わる可能性がありますが、ビニール畳はほとんど変色することはありません。

また、い草などの他の素材に比べて傷つきにくいため、見た目の変化をあまり気にせず、長期間使用できます。耐用年数は、5~8年が目安です。

ただし、使う環境によっては、耐用年数が短くなる場合もあるでしょう。また、犬や猫が畳を爪とぎにしたり、粗相をしてしまったりしても、い草の畳に比べて傷つきにくいため、ペットを飼っている方におすすめです。

メリット3.安全性に優れている

素材の汎用性を活かして、さまざまなニーズにあわせた機能があるのも、ビニール畳のメリットです。固い畳の上で転んでしまった場合、衝撃が吸収できずケガをしてしまう可能性があります。

ビニール畳は固いイメージを持たれがちですが、中にはケガをしないようにクッション性を高めたタイプがあるので安心して使用できます。

さらに、滑り止めがついているタイプもあり、安全性に優れているといえるでしょう。い草に比べ擦り切れることがないので、ささくれが身体を傷つけることや服を傷めることもありません。

メリット4.カラーが豊富

一般的に畳の色は、緑や茶色などが多いものです。一方、人工的に作られるビニール畳は、さまざまな色に着色可能なメリットがあります。

い草にはない色味の畳を選ぶこともできるため、インテリアのひとつとして、自分の部屋に合ったカラーを選べるでしょう。シックな印象にしたいなら黒やグレー、柔らかい印象にしたいなら乳白色や黄金色など、選ぶ楽しみが得られるのもビニール畳の特徴です。

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ビニール畳は「アレルギー体質」の方におすすめ!

「本当は和室にしたかったけど、アレルギーがあるから・・・」と、アレルギーにより、ダニやカビの発生しやすい畳をあきらめていた人におすすめなのが、ビニール畳です。まず、アレルギーと畳の関係について見ていきましょう。

畳とアレルギーの関係

畳によってアレルギーが引き起こされることは少なくありません。アレルギーとは、免疫機能が過剰に働くことで、自分自身を攻撃してしまい、くしゃみや発疹、呼吸困難などの症状を起こしてしまう状態のことです。

食物アレルギーやアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎や喘息などの症状が見られます。同じ場所にいても、アレルギーを起こす人と起こさない人がいるように、アレルギーの原因や症状は人それぞれです。

アレルギーの原因物質のことを「アレルゲン」と呼びますが、アレルゲンは以下のとおり、3つの分類に分けられます。

・吸入性アレルゲン・・・花粉、ハウスダスト、ダニ、カビなど

・食物性アレルゲン・・・卵、牛乳、そば、落花生などの特定原材料

・接触性アレルゲン・・・うるしなど

3つの中で、畳に関係するアレルギーは吸引性アレルゲンです。畳には、ほこりやカビ、ダニやペットの毛などが付着しやすく、アレルギーが起こりやすい状態です。

とはいえ、畳自体がアレルギーを起こすわけではありません。畳に付着したアレルゲンをそのままにすることで、アレルギーが起こりやすくなると考えられます。

アレルギー体質の人にビニール畳がおすすめの理由

上述したとおり、畳に付着したダニやカビなどを放置することで、アレルギー症状が起きやすくなります。特に、い草のような自然素材のものは、ダニやカビが発生しやすいため、アレルギー症状が出やすい人もいるでしょう。

ビニール畳は、耐久性に優れているため、ダニやカビの温床になりにくいのが特徴です。湿度が高いとカビになりやすいので、湿気が多い地域に住んでいる方にもビニール畳はおすすめです。

ただし、ビニール畳にしてもダニやカビの発生を完璧に抑えることはできません。定期的な換気やこまめな掃除を心掛けましょう。

ビニール畳選びに迷ったらプロに相談してみよう

ビニール畳は種類も多く、どれを選んだら良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。ビニール畳の利用を検討中なら、金沢屋へお気軽にご連絡ください。

金沢屋は、全国に約300店舗展開しています。そのため、お住まいの近くで対応することが可能です。また、実績豊富な職人が対応するので、安心してお任せいただけます。

畳の表替えをはじめ襖の張り替えや障子の張り替え、新調、掛け軸のご相談まで承ります。ビニール畳以外にも対応可能です。和室のお悩みがあればぜひ一緒にご相談ください。

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まとめ

ビニール畳は、い草に比べて価格帯の高いものが多いですが、安全性や機能性を重視する方にはおすすめです。メンテナンスしやすく、耐久性が高いのもビニール畳の特徴です。

ダニやカビも発生しにくく、畳をあきらめていたアレルギー体質の方の希望も叶えられるでしょう。カラーバリエーションも豊富なため、部屋の模様替えやインテリアに合わせてビニール畳を選ぶこともできます。ビニール畳選びに失敗したくない方は、ぜひ金沢屋へお気軽にご相談ください。