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畳を踏むと音が鳴る3つの原因
畳を踏むと音が鳴る場合、原因の特定は非常に難しいものの、よくある原因として以下の3つが考えられます。
・畳と畳が擦れている
・畳の下の床板が沈んでいる
・畳縁(たたみべり)と畳寄せの木や敷居が擦れている
それぞれ詳しく確認していきましょう。
【原因1】畳と畳が擦れている
畳を踏むと音が鳴る原因のひとつに、畳と畳が擦れていることが考えられます。特に新しい畳の場合、畳が床に馴染んでおらず、反り上がった状態のため、踏んだときに畳と擦れて音が鳴ってしまいます。
畳が反り上がった状態で畳を踏めば、踏んだ側の畳は下がり、踏んでいない側の畳が上がることにより摩擦が生じて音が発生します。
【原因2】畳の下の床板が沈んでいる
畳の下の床板が経年劣化などで沈んでいると、畳が下がってしまい、敷居や畳寄せ(壁に沿った床周りの木)の接触部分で畳が擦れて音が発生していることが原因の可能性もあります。床板に緩みが生じていると、畳の上を歩く度に畳が弓なりになって音が鳴ります。
畳と畳が擦れて音が鳴っている場合は、表面上見て分かりやすいですが、床板が原因の場合は、畳を上げてみないと分からず、普通に過ごしているだけでは原因に気がつきにくいものです。
もしかしたら、床板や、床板を支える大引き(おおびき)と根太(ねだ)に問題が生じており、床板や大引きが軋む音が鳴っているのかもしれません。近年増えている、根太がない根太レス工法だと、たわみや沈み込みを感じやすくなります。問題が生じてなくても、工法により床鳴りや、畳みから音が鳴っている可能性もあります。
【原因3】畳縁と畳寄せの木・敷居が擦れている
畳縁と畳寄せや敷居が擦れて畳から音がなる場合があります。畳縁の場合、畳寄せの木や敷居との相性が悪いと畳を踏む度に音が発生します。
品質的に問題があり発生している音ではなく、職人さんがジャストフィットで施工してくれているからこそ鳴ってしまう音のため、畳屋さんの技術的・品質的な問題ではありません。月日が経つにつれ、馴染んで音がしなくなります。どうしても気になるときは、次から紹介する対処法を試してみてください。
畳の音が鳴るときの対処法2つ
原因の特定が難しい畳の音が鳴る現象は、職人さんや専門的な知識を有した方にみてもらうのが安心ですが、自分でお金をかけずに対処したい場合には、以下のふたつを試してみましょう。
・ロウを塗る
・クラフトテープを貼る
それぞれ詳しく紹介します。
ロウを塗る
畳と畳が擦れて音が鳴る場合には、畳と畳が擦れる部分や畳縁と畳寄せの木が擦れる部分にロウを塗ると摩擦が軽減されて音があまり気にならなくなります。ロウを塗る方法は畳職人もよく使う方法なので、擦れている部分を特定して塗れれば、かなりの改善が期待できます。
ロウの塗り方は、ろうそくを音の原因となっている部分に擦りつけるだけです。ろうそく以外にも100円均一ショップで購入できる「すべるん棒」などの代用品でも同様の効果が得られます。
クラフトテープを貼る
畳と敷居が擦れて音が鳴る場合には、敷居側にクラフトテープを貼ることで音が軽減されます。クラフトテープは、クラフト紙に粘着剤を塗布したテープです。
クラフトテープの表面はツルツルしているので、摩擦の軽減になります。畳を上げ、敷居の側面にクラフトテープを貼ると擦れている部分の摩擦が少なくなるため、音の発生を抑えられます。こちらも、実際に畳職人の方が行っている方法です。
専門業者に依頼した方がよいのはどんな場合?
畳の不具合が軽度なものであれば、自分で対処をしても良いでしょう。しかし、重度の不具合は専門業者への依頼をおすすめします。重度な不具合とは、床下の構造部分に問題が生じている場合や畳自体が湿気などで緩んでいる場合を指します。
個人での対処が難しい、専門業者に依頼すべき重度の不具合と原因について、詳しく解説します。
床板がたわんでいる
畳の床下には、大引きと根太と呼ばれる木材が格子状に組まれた構造になっている、支え部分があり、その上に床板が敷かれています。床板がたわんでいたり、傷んでいたり、根太(ねだ)が折れていたりする場合には、畳も大きく沈んでしまう不具合が発生します。畳の沈みが気になるときは、畳の下の床板などの構造部分の問題を疑いましょう。
大引きや根太が痛む原因にはシロアリの被害が考えられます。シロアリの被害に遭っていたのなら、リフォーム工事が必要です。防虫シートを貼るなどのシロアリ対策も重要です。
また、床板に使われている板材が薄いベニヤ板など粗悪な材質の場合、劣化の進みが早く合板が剥がれて薄くなり、弛んでしまいます。そのため、床板の取替えが必要になります。
そして、床板や木材を留めている釘の緩みも考えられます。経年劣化や、大きな地震の後などに釘穴が拡張され、緩みが生じます。これらの修繕は個人で対処するのは難しく、専門業者に依頼しましょう。
畳本体が湿気などで緩んでいる
長年の湿気により畳自体が緩むという不具合が発生することがあります。その場合、まずは畳を張り替えることを検討しましょう。それでも音が鳴るようであれば、湿気やカビなどにより床板そのものが劣化している可能性があるので、床板の交換が必要かもしれません。
畳の上に布団を敷いたままの万年床や、カーペットやラグを常に敷いていると、カビやダニの発生に繋がります。畳は定期的なお手入れが大切です。畳の目に沿って掃除機や箒でホコリを取り除き、年に1度は固く絞った雑巾で拭き掃除をしましょう。
畳の状態は、畳の裏返しや表替えのタイミングで確認できます。畳の表が傷んできたタイミングで専門業者に確認してもらいましょう。畳の状態だけではなく、床板や大引き、根太の劣化具合など、素人目では分からない不具合を見つけてもらえます。
畳の張り替えを検討するなら「金沢屋」へ!
畳は本来、丁寧にお手入れして使っていけば非常に長持ちする床材です。しかしながら、使用環境やお手入れ方法次第では畳が傷み、本来丈夫である畳の耐用年数より早くに新調が必要になってしまいます。
畳の張り替えを専門業者へ依頼するときは、畳本来のメリットを最大限得られるように、お部屋の利用頻度や生活環境に合わせた最適な畳を提案してもらえるか確認しましょう。また、お手入れ方法まで丁寧に教えてくれたりするプロの職人がいる業者への依頼をおすすめします。
襖・障子・網戸・畳の張り替え専門店「金沢屋」では、高い技術と経験を持った専門スタッフが最適な畳の提案はもちろん、「できるだけ安く張り替えしたい」「おしゃれな部屋にしたい」といったニーズにもお応えできます。
金沢屋は、全国に約350店舗展開しており、困ったときに迅速に駆けつけて対応いたします。見積もり費や出張費などは一切かかりませんので、畳の不具合でお悩みの方は、まずは下記URLより一度お問い合わせください。
まとめ
今回は、畳から音が鳴る原因や自分でできる対応策、専門業者へ修理依頼をする場合の判断基準などをご紹介しました。畳から音が鳴る原因は、畳同士が擦れる、畳縁と畳寄せの木が擦れるといった摩擦の問題や、畳の下にある床板の不具合などが考えられます。
ご自身でロウを塗ったり、クラフトテープを貼ったりすることで応急処置はできるものの、重度の不具合が考えられる場合は、専門業者への相談が最も安心な手段になります。専門業者を選ぶときには、最適な畳の提案やメンテナンス方法を丁寧に説明してくれる、高い技術と専門知識を兼ね備えたプロのいる業者を選ぶようにしましょう。