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自分でできる!畳が日焼けした時の対処法
新品の畳みはい草の爽やかな緑色をしていますが、使用し続けるうちに日焼けしてしまい、少しずつ黄色く変色していきます。これは畳に日光の紫外線や蛍光灯の光が当たることで起きる、自然な現象です。
このような畳の日焼けによる悩みは、高いお金をかけて畳をまるごと交換するだけが解決策ではありません。日焼けの程度にもよりますが、変色した畳を修復できる可能性はあります。
方法は、以下ふたつのパターンです。
お酢を使って修復する
自宅にあるアイテムで即座に試すことができるのが、お酢を使った修復方法です。ただし畳の使用期間が長い場合は、改善されない場合もある点をあらかじめ理解したうえで行ってください。
お酢を使って畳の変色を修復する手順は、次のとおりです。
1.畳に使用できる洗剤で全体の汚れを落とす
2.お湯とお酢を2:1で混ぜたものをスプレーボトルに入れる
3.お湯とお酢を混ぜた液を畳の日焼けした部分に吹きかける
4.乾いた布で水分を拭き取る
5.しっかりと乾燥させる
使用する洗剤は特別なものでなくても大丈夫です。市販品の畳用のクリーナーなど、畳に使えるものであれば十分です。ただ、畳の汚れは主に皮脂汚れなど油性のものが多いため、皮脂汚れに効果的な洗剤を選ぶと良いでしょう。
汚れがしつこい場合は塩を刷り込み、歯ブラシで塩ごと汚れをかき出す方法もおすすめです。実践するときは乾拭きで仕上げ、塩が残らないように注意してください。
お酢を使用するときの注意点は、畳以外の部分にかけないことと、畳の素材を確認したうえで行うことです。金属などにお酢がかかると腐食のおそれがあるため、周囲には金属製のものを置かないようにしましょう。
また、畳の素材がい草以外の場合は、効果が期待できないことがあります。新品に近い畳もお酢をかけるとかえって変色が進む可能性があるため、使用するタイミングにも注意してください。
畳ワックスを活用する
お酢では失敗したときのリスクや独特のにおいが気になる、という方におすすめの方法が、畳ワックスの活用です。畳ワックスとは畳の色を戻すことを目的としたアイテムで、ネット通販で誰でも手軽に購入できます。
染料系と樹脂塗料系の2タイプがあり、どちらも元に近い色に戻すことはできますが、新品の畳みのような自然な色味は出せません。
こまかな部分は製品ごとに異なりますが、基本的な使用方法は以下のとおりです。
1.畳に使用できる洗剤で全体の汚れを落とす
2.畳を水拭きして軽く湿らせておく
3.スポンジを使用してまんべんなく畳ワックスを塗る
4.しっかりと乾燥させる
中には乾くとにおいが気にならないタイプもあり、一時的に体裁だけでも整えたいときには十分役立ちます。ただ上述のとおり、自然な色味は再現できないので、もし畳特有の風合いを楽しみたいのなら、そのときは畳の裏返しなどの本格的なメンテナンスを視野に入れることをおすすめします。
畳の日焼けを抑えるには「紫外線カット」が有効!
畳が日焼けする一番の原因は紫外線です。畳に紫外線が当たることで、い草に含まれる成分が反応し、黄色味を帯びていきます。
そのため畳を日焼けから守るためには、可能な限り紫外線が当たらないように対策することが重要です。UVカット機能に優れたカーテンや、窓に貼り付けるUVカットフィルムの使用など、紫外線対策はしっかりと行いましょう。
ただしこれらの対策も、紫外線を完全にカットできるものではありません。軽減させることはできても、時間経過で畳は徐々に変色していきます。
ちなみに畳を守ろうとラグマットなどで覆うケースもありますが、畳本来の通気性を邪魔してしまうため、避けるのが無難です。
畳の日焼けがひどい場合は張り替えも検討しよう!
お酢や畳ワックスで日焼けした色をカバーしたり、UVカットアイテムで日焼け自体を遅らせたりと、対策はありますが、長期間畳を使用し続ければ日焼けは避けられません。対処法で改善が見られないときや畳の日焼けがひどくなったときは、思い切って張り替えも検討してはいかがでしょうか。
畳の張り替えは、新調と表替え、裏返しの3種類が挙げられます。畳の状態によって、最適な方法は異なります。
3つある畳の張り替え方法の特徴は、それぞれ以下のとおりです。
新調
新調とは、畳をまるごと新しいものに交換する方法です。芯にあたる畳床(たたみどこ)ごと取り替えるため、経年劣化による凹みやダニなどの害虫といった問題を抱えている場合の対処法に向いています。
同じ畳床を10年以上使用しているのであれば、凹みなどの問題がないか確認してみましょう。実感がなくても、畳を新調すると踏み心地の変化に気付くはずです。
畳を新調するうえで注意すべきは、やはり費用面の問題です。畳の一部を交換する方法と比べると、全体的に高額になります。素材のグレードによっては1万円単位で価格に差があるため、慎重に選ぶことが重要です。
畳を新調する場合の手順は、基本的に業者が現地で室内や現在使用している畳の寸法を測り、サイズの合う新しい畳と交換します。納品当日まで、交換前の古い畳を使用し続けられるため、生活面で不自由する心配はありません。
表替え
表替えは、畳表(たたみおもて)のみを新しいものに交換し、古い畳床をそのまま利用する方法です。畳床に凹凸などの目立つ劣化がある場合は表替えでの対処が難しくなりますが、畳ワックスを塗る方法とは違った自然な見た目と香りを楽しめます。
ちなみ畳表とは、表面に張り付けられたゴザ部分のことで、畳床の表面に張り付けること、い草の香りや肌触りを楽しめます。
畳の表替えは、6年を目途に検討しましょう。これはあくまで目安となる年数ですので、6年未満でも、状態がひどい場合は早めに表替えを行うか、畳そのものを新調することを検討する必要が出てくるでしょう。
裏返し
畳の使用開始から3~5年程度しか経っていない場合は、裏返しのみで青々としたキレイな見た目を取り戻せる可能性があります。裏返しとは畳本体を裏返して使用するのではなく、畳表のみを裏返す方法です。
畳床から畳表を剥がし、裏返した状態で改めて畳床に取り付けます。もともと畳表の部分は両面が使用できるようになっており、裏返しも立派なメンテナンス方法のひとつです。
新調はもちろん、表替えや裏返しも自分ひとりで行うのは難しい対処法です。高い技術が必要な部分も多く、張り替え方法を選ぶときは日焼け具合を確認するほか、なんらかの問題がないかを判断する専門的な知識や経験も求められます。
このような理由から、無理にDIYで済ませようとすることはおすすめしません。高い技術を有するプロに任せたほうが失敗の心配がなく、かえって安く済むこともあります。
畳の張り替えについて、具体的な費用相場などの情報は以下のページで紹介しています。こちらもあわせてご覧ください。
「畳の張り替え費用は対応方法で異なる!種類ごとの費用相場を紹介! 」
まとめ
畳の日焼けが自分では対処しきれないときや、メンテナンスを検討するときは、全国に300店舗以上のネットワークをもつ「金沢屋」へお任せください。金沢屋は専門の職人が現地調査で実物を見たうえで、要望に合わせた提案を行っています。
畳の張り替えだけではなく、細かな補修作業も可能です。畳の日焼けは新品とは異なる独特の色合いが魅力的でもあり、グレードの高い畳ほど月日が経った後の飴色が美しく現れます。あえて残すという選択肢もありますので、補修が必要かどうかの判断だけでも、ぜひ金沢屋にご相談ください。