厄介な畳のささくれ!ささくれの原因と対処法を紹介

畳にささくれができると見た目が悪いだけでなく、肌に擦れて怪我をするおそれがあります。ご家庭でも補修できるため、早めに対処をしましょう。 今回は畳にささくれができる原因を解説しながら、ささくれができたときの対処法をご紹介します。あわせてささくれを作らない予防策や畳を張り替えるポイントも説明しているため、参考にしてください。

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厄介な畳のささくれ!主な原因とは?

天然の畳はい草を織って作られていますが、なんらかの原因で表面からい草が飛び出してしまうことがあります。これが畳のささくれです。

畳にささくれができると表面が毛羽立ち、見た目が良くありません。ボロボロになったささくれが服につき、手触りも悪くなりがちで、快適にくつろげなくなってしまいます。

また、ささくれに触れると靴下やストッキングに穴が開いたり、肌に擦れて刺さったりするおそれがあります。小さなお子さんがいるご家庭は、とくに注意しましょう。

畳にささくれができる原因の大部分は、経年劣化や畳の傷、擦れによるものです。畳を長期間使っていると表面が乾燥し、素材がもろくなって、ささくれができやすくなります。

また、家具の移動や子どものおもちゃ、ペットの爪などで畳が擦れて傷ができると、そこからささくれができます。畳の目に逆らった掃除をしていると折り込まれたい草が飛び出し、ささくれができてしまうため、日頃から畳を雑に扱わないようにすることが大切です。

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畳のささくれの予防と対策

残念ながら、畳のささくれは一度できてしまうと、完全に元に戻すことはできません。畳を長く使うには、ささくれを作らないことが大切です。天然の畳は丁寧に扱いましょう。

ここでは、畳のささくれを予防する対策を紹介します。ぜひ普段の畳の使い方を見直してください。

重い家具などは畳の上に直接置かない

ささくれを予防したい場合は、タンスをはじめとする重い家具を直接畳の上に置かないようにしましょう。

畳は弾力がある柔らかい床材なので、重い物を置くと表面がへこみ、傷ができる原因になります。重い家具を置く場合は敷物を使うか、板を一枚間に挟んでください。

とはいえ、板を敷きっぱなしにしていると湿気がこもり、畳にカビが生えるリスクがあります。和室は定期的に換気をして、畳に湿気がこもらないようにしましょう。

テーブルなどの家具を移動するときに、畳の上を引きずるのはNGです。畳が家具の底や角に擦れて傷がつき、ささくれができます。

家具を移動するときは、力任せに引きずるのはやめて、きちんと持ち上げて運びましょう。

ささくれを防ぐ掃除を行う

ささくれを防ぐためには、掃除の仕方にも気をつける必要があります。

畳掃除は、畳の目に沿って手や道具を動かすことが基本です。乾いた雑巾を畳の目に沿って動かして、拭き掃除をしましょう。濡れ雑巾はカビを引き起こす原因になるため、乾拭きで掃除をすることが大事です。

拭き掃除で残ってしまう小さなホコリは、掃除機で吸い取るとキレイになります。このときも、掃除機のヘッドを畳の目に沿って動かしましょう。

畳に塩をまいてから、繊維の細かいブラシで撫でるように吸い取るのもおすすめです。ダニの死骸除去にも効果的なので、ぜひ試してみてください。

米ぬかによる定期的なケアを行う

ささくれ予防には、米ぬかによる定期的なケアが効果的です。

畳のホコリを丁寧に取り除いたら、米ぬか袋を目に沿って動かして、やさしく拭くと良いでしょう。米ぬかの油分が畳を保護してささくれを予防する、昔ながらの掃除方法です。

米ぬか袋の作り方は簡単で、綿の布を袋状に縫い、米ぬかを入れるだけでできあがります。米ぬかはワックスがわりに使えるため、畳を拭くと艶が出て見栄えが良くなり、汚れにも強くなります。

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畳がささくれたときの対処法

畳のささくれを放置するのは厳禁です。放っておくと怪我をするリスクがあるだけでなく、ダメージが広がって、畳の寿命を縮める原因になります。ご自宅の畳にささくれを見つけたら、早めに対処をしてください。

ここからは、畳がささくれたときの対処法を紹介します。

自分でできる畳の補修

畳のささくれ自体は修復できないものの、応急処置で現状以上に広がるのを防ぐことは可能です。

ご家庭にあるものを使って簡単に対処できるため、ぜひ試してみてください。

■準備品

・掃除機

・乾いた雑巾

・はさみ

・木工用ボンド

・筆

・ボンドを薄める容器

■手順

1.   畳の目に沿って掃除機をかけ、乾いた雑巾で拭き掃除をし、ホコリをしっかり除去します。

2.   表面から飛び出て危険なささくれは、先の細いはさみを使って根元からカットします。

3.   木工用ボンドは、水を少量加えて溶き、のばします。

4.   毛羽立ったささくれを寝かし、目に沿ってボンドを筆でたっぷり塗ります。

5.   ボンドが乾く前に雑巾で抑え、余分なボンドを畳目をなぞるように拭き取りながら、ささくれを畳の表面になじませます。

6.   ボンドが完全に乾き、透明になったら補修は完了です。

木工用ボンドの代わりに、透明のマニキュアを使っても良いでしょう。小さなささくれがたくさんできているときは畳の目に沿って消しゴムをかけると、はさみを使わなくてもキレイに仕上がります。

ささくれている範囲が広い場合は、市販されている畳シールを使ってもOKです。上から絆創膏のように貼って、簡単にダメージ部分を隠せて便利です。

畳シールは、ホームセンターなどで購入できます。畳の色褪せ具合によってはシールが目立つため、できるだけご自宅の畳の色に近いものを選んでください。

ささくれがひどい場合は張り替えが必要

畳のささくれがひどい場合は、張り替えも検討してください。い草が大きく飛び出ている、ダメージが広がって全体的にボロボロになっている場合は、ご家庭での対処が難しいかもしれません。

重度の畳のささくれの補修は無理をせず、プロに依頼をしましょう。ご家庭での補修に比べて費用がかかるものの、畳の張り替えには次のようなメリットがあります。

・見た目がキレイに仕上がる

・蓄積したカビやダニの死骸がなくなり、身体にやさしい

・ささくれが肌に刺さったり服が傷んだりするリスクを減らせる

・畳同士の隙間や表面のへこみがなくなり、和室で快適に過ごせる

使用頻度や使う環境によるものの、どんなに丁寧にメンテンスをしながら使っても、畳には寿命があります。ささくれが目立つ、ささくれが繰り返しできる場合は、そろそろ畳の張り替えの時期だと考えましょう。

張り替えのタイミングや費用の相場がわからないときは、畳の専門家に相談するのがおすすめです。

金沢屋では、お部屋の利用頻度や生活環境に合わせて、プロの職人が最適な畳の張り替えプランをご提案しています。畳をはじめ、襖や障子、網戸の張り替えなどを専門的に手がけている業者なので、和室に関することなら何でもお任せください。

本格的な熊本産からリーズナブルに張り替えできる中国産の畳まで、金沢屋では幅広い種類の畳を取り揃えています。最近人気が出ている琉球畳、虫が発生しにくい和紙畳も選べるため、経年劣化がひどい場合は流行にあわせて畳を新調することも可能です。

金沢屋は全国300店舗で展開する地元密着型の和室専門業者で、日本全国どこにお住まいでも、電話1本ですぐに駆けつけます。畳のささくれや和室のことでお困りなら、どうぞお気軽にご相談ください。

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まとめ

畳にささくれができてしまっても、軽度のものなら木工用ボンドを使ってご家庭でも補修はできます。怪我などのリスクを避けるために、早めの改善を目指しましょう。

繰り返すささくれやダメージが広がっている場合は、畳の張り替えのタイミングです。信頼できる専門業者に依頼して、畳や和室をリフレッシュさせてください。