畳と布団はカビに要注意!快適な睡眠のための対策方法を徹底解説

和室に布団を敷いて寝ていて、畳や布団にカビが生えてしまったという方もいるでしょう。カビが生える原因は、人が寝ている間にかいた汗によって、畳と布団の間にその湿気が溜まることです。では、カビを防ぐにはどうしたら良いのでしょうか。この記事では、畳の部屋で布団を使うときの注意点やカビ防止対策について解説します。

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畳に布団を敷いて寝るとカビが発生する原因

カビが発生する原因は、湿気や温度と栄養分の存在です。本来畳には調湿機能があるためカビは生えにくいのですが、畳に布団を敷いて寝ると、カビが生える条件が揃いやすくなります。ここでは、布団を敷いて寝ると畳にカビが発生する原因を解説します。

湿気が溜まりやすい

畳の原料であるい草には、空気中の水分が多いときは素早く吸湿し、乾燥しているときはゆっくりと放出する湿度調整の機能があります。しかし、湿度が高くなりすぎると畳が吸湿できない飽和状態になり、吸収した湿気を放出できません。

人間は睡眠中にコップ1杯ほどの汗をかくといわれています。かいた汗は、布団に吸収されて布団の底面に溜まっていくので、布団が畳に接している面の畳は湿っぽくなった状態が続くことになります。その結果、布団や畳にカビが発生しやすくなるのです。

吸湿効果はい草が新しいほど高く、古くなるにつれて繊維がつぶれて水分を溜める力が落ちていきます。そのため、畳を張り替えたり新調したりしたあとはカビが生えないように注意する必要があります。

寝室の換気が不十分

カビが好むのは、高温多湿の環境です。窓を開けることが少なく換気が不十分だと湿度が上がりやすくなります。特に梅雨時期は高温多湿になりやすいので、カビが繁殖しやすい条件が揃います。

カビは種類にもよりますが湿度70%以上かつ温度15~30度で生えやすくなります。空気中の湿度がそれほど高くない場合でも布団を敷いた状態では注意が必要です。布団に接している畳の表面の湿度は空気中よりもさらに高くなるため、換気で湿度を下げるのは必須です。

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畳や布団のカビの予防法

畳や布団のカビを予防するために必要なのは、高温多湿の状態が続かないようにすることです。

カビの胞子は空気中にも存在しているので、現在カビが生えていないからといって安心はできません。条件が揃うと一気に繁殖するため「気づいたらカビだらけになっていた」ということも起こり得るのです。

畳に布団を敷くのはカビ発生のリスクが高まるので、普段からカビ対策を意識することをおすすめします。ここからは、カビ予防に効果的な3つの対策を紹介します。

定期的に布団を干す

布団は寝汗を吸収することで湿気が溜まっているので、晴れている日には布団を干して湿気を放出することをおすすめします。毎日干す必要はありませんが、定期的に行うことを心がけましょう。

布団の素材によっては表面がさらっとしていて、湿気が溜まっていないように感じられることもあるかもしれません。しかし寝ている間にかいた汗を吸収していることは変わらないので、布団を干して乾かすことは重要です。

湿気が溜まりやすいのは敷布団ですが、寝室の湿気のことを考えると敷布団だけでなく掛け布団もあわせて干すのがおすすめです。また、干す際には両面を干して、しっかりと風に当てて吸収した水分を放出させましょう。

朝起きたら布団をたたむ

布団を敷きっぱなしにしていると、畳と布団が密着している状態が続いて湿気が溜まりやすくなります。

布団を敷きっぱなしにしたまま次の夜も寝続けることで、湿気はどんどん溜まっていくでしょう。また、寝ている間に布団が温まって温度が上がるので、カビが生える条件が揃います。

湿気や熱気がこもったままにならないように、朝起きたら布団を畳んで押し入れに入れるか、部屋の隅に寄せておくようにしましょう。部屋の中でも良いので、布団をすぐに干せるようにしておくのがおすすめです。

また、スペースが許せば布団を敷く場所を変え、同じところで寝ないようにすることも湿気対策に効果が期待できます。

寝室の風通しをよくする

従来、畳が使われてきた日本家屋に比べると近年の家屋は気密性が高く、寝室を閉め切ったままでいると湿気がこもりやすい傾向にあります。

そこで、晴れた日には適宜換気を行いましょう。天気が悪く日当たりが悪いときには、窓を開けてサーキュレーターや扇風機を回して空気の流れを作れば、湿度を下げることができます。雨が降り込んでくる状況でなければ、天気に関わらず換気をしたほうが良いでしょう。

寝室に換気扇や換気システムがついているならぜひ活用してください。

換気と畳・布団の掃除を一緒にする

畳や布団の掃除も、カビ防止に有効です。カビは高温多湿に加え、ホコリや汚れを栄養分として繁殖します。また、布団にホコリが溜まっていると、就寝中に吸い込んでしまうおそれもあるため健康に悪影響を及ぼしかねません。

ホコリが溜まっていると、カビはもちろんダニも発生しやすくなり、アレルギーの発症リスクが高まります。

布団は、専用の掃除機やアタッチメントを使用してホコリを取りましょう。布団を干す場合には、外からホコリを持ち込むこともあるので、取り込んだあとに掃除機をかけるのがおすすめです。ホコリは畳にも溜まりやすいので、こちらもあわせて掃除機をかけると良いでしょう。

布団や畳の掃除を終えて換気すれば、気になる湿気もホコリも取り除けます。

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畳や布団のカビ対策に便利なアイテム

畳や布団のカビは、湿気対策で予防できます。畳や布団にカビを生やしたくない方は、ぜひカビ対策アイテムを活用してみてください。頻繁に布団を干すことができない場合にもおすすめです。

除湿シートやすのこマット

敷布団と畳の間に除湿シートやすのこマットを敷くことで、余分な湿気を吸収し、湿気がこもるのを防げます。

除湿シートは、余分な湿気を吸ってくれるシートです。湿気を吸ったら、シートだけを干して乾燥させれば、繰り返し利用できます。

除湿シートは軽く扱いやすいことが特徴です。湿気対策のみならず消臭効果や防ダニ効果が期待できるものもあります。お子さまやペットがいるなど汚れやすい環境で使用しているなら、洗濯できるものを選ぶと良いでしょう。

すのこマットは布団の下に敷くために作られたもので、畳と布団の間に空気の通り道を作って湿気がこもるのを防げます。除湿シートに比べると大きさや重さはありますが、丸めたり折り畳んだりができるものが多く、取り扱いに配慮されています。

ふたつ折りにできるものなら、折り畳んだ状態で布団の部屋干しもできて便利です。

布団乾燥機

布団に溜まった水分を素早く発散させたいときは、布団乾燥機を使用するのがおすすめです。乾燥後は布団がふっくらと仕上がり、気持ちよく寝られます。冬場は布団を温めることにも活用できます。

布団乾燥機は、布団干しが難しい環境の方はもちろん、雨で布団が干せないときにも重宝するアイテムです。ダニの駆除にも利用できるので、活用してみてください。

布団乾燥機には、マット式とマットレス式があります。隅々までしっかりと乾燥させたい場合にはマット式、手軽に使いたい場合にはマットレス式を選ぶと良いでしょう。

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まとめ

畳に布団を敷いて寝るとカビが生えるのは、畳と布団の間に湿気が溜まりやすくなるからです。布団を敷きっぱなしにしているとカビ発生のリスクが高まるため、定期的に干して布団や畳が吸収した湿気を放出させましょう。カビの栄養分となるホコリを溜めないことも大切です。

畳のカビは軽度であれば掃除で対処できますが、掃除しても取れない、一面にカビが広がっているなどひどくなった場合には、張り替えが必要になることもあります。

畳のカビにお困りなら、ぜひ金沢屋へご相談ください。金沢屋は、襖・障子・網戸・畳の張替専門店です。全国で約300店舗を展開しており、しっかりとした知識のある職人が畳の張り替えや新調を承っております。カビの生えにくい畳の取り扱いも可能なため、ご希望に応じてお見積りさせていただきます。