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畳のクレヨン汚れは歯磨き粉で落とせる!
畳のクレヨン汚れを落とすには、歯磨き粉を使うのが便利です。どのように落としたらいいのかを見てみましょう。
準備するもの
・歯磨き粉(研磨剤入り)
・歯ブラシ2本
・雑巾
歯ブラシは、使い古しのもので問題ありません。2本用意するのは、1本は汚れ落としとして使い、もう1本は仕上げに使うためです。
歯磨き粉は、使っているものに抵抗があれば、歯磨き粉の代わりとして研磨剤入りのクリームクレンザーと中性洗剤を混ぜて使うのも効果的です。混ぜたときに有毒ガスが出ないよう、成分を見て組み合わせを確認しましょう。
手順
1.歯ブラシのブラシ全体に、歯磨き粉を付けます。もしくは、畳の上に直接乗せても大丈夫です。
2.畳の目に沿って、歯ブラシで汚れをこすって落としていきます。強くこすると、畳が傷んでしまうほか、変色の原因にもなるため、力を入れ過ぎず丁寧にこするのがポイントです。
3.雑巾を水かお湯に浸して固くしぼっておき、汚れと歯磨き粉を吸い取るように押し付け、拭き取っていきます。
4.畳が乾くまで、少し待ちましょう。
5.乾いた歯ブラシを使って、力を入れずに畳の目をこすり、汚れを取り除きます。
汚れが完全に落ちなければもう一度行います。乾いたときに畳が白っぽくなっている場合は、歯磨き粉が残っているか、強くこすったために畳が傷んだ可能性があります。前者の場合は、別の歯ブラシを使って再度やさしくこすってください。
歯磨き粉と歯ブラシを使う理由
歯磨き粉には研磨剤や漂白成分が含まれており、どちらも汚れ落としに有効なほか、発泡剤がクレヨンの油分と結合しやすいため、クレヨンの汚れ落としに最適とされています。大人の歯磨き粉であれば、これらの成分が含まれています。
歯ブラシを使うのは、畳の細かい隙間まで入り込み、クレヨンを落としやすくするためです。畳を傷めないように、やわらかいタイプの歯ブラシを選ぶと良いでしょう。
歯磨き粉でも落ちないときに試したい方法
歯磨き粉を使っても、畳についたクレヨンの汚れが落ちない場合は、以下の方法を試してみましょう。
クレンジングオイルで油性汚れを浮かせる
化粧落としに使うクレンジングオイルで、クレヨンの汚れが落とせます。化粧品とクレヨンは、どちらも成分に油分が含まれるため、クレンジングオイルを使って油性の汚れを浮かせます。
雑巾にクレンジングオイルを染み込ませ、汚れを拭き取ることで落とせます。
アイロンで温める
畳についたクレヨンをアイロンで温めると、油汚れが浮き上がるため汚れが落としやすくなります。ただし、汚れに対して直接アイロンを当ててはいけません。以下の流れで落としていきましょう。
1.クレヨンで汚れた部分に、当て布(汚れてもいい布)をします。
2.アイロンを低温に設定し、当て布を温めると、熱の作用で油汚れが浮いてきます。
3.雑巾に中性洗剤を含ませ、クレヨンの汚れを拭き取ります。
4.汚れが取れたら、雑巾で水拭きし、最後に乾拭きをして完成です。
アイロンを使うときは、畳に長時間アイロンを当て過ぎないようにしましょう。また、作業中はお子さんがアイロンを触らないよう、注意してください。
これはNG!やってはいけない掃除方法とは
畳についたクレヨンの汚れを早く落としたいと思うあまり、いろんな掃除方法を試してみたくなるでしょう。しかし、中にはやってはいけない掃除方法もあります。以下の掃除方法は、クレヨン汚れにはNGですので、やらないように気をつけましょう。
濡れた雑巾でこする
クレヨンの汚れは油汚れに分類されるため、油性のクレヨンが畳に付くと、水だけでは落とせません。
汚れが落ちないばかりか、逆に畳に汚れが広がってしまうおそれがあります。濡れ雑巾でこするのは、絶対に避けましょう。
重曹を使う
重曹は、台所やお風呂などあらゆる場所の掃除に使うことができるので、重曹を用いて掃除する人は多いと思います。しかし、畳についたクレヨン汚れを落とすには、重曹は適していません。なぜなら、重曹が畳に付くと、重曹に含まれるアルカリ成分に畳のい草が反応し、黄ばんでしまうためです。
重曹で一度黄ばんだ畳は元に戻すことが難しいため、クレヨン汚れを落とすのに重曹を使わないよう注意しましょう。
力を入れて拭く
畳の材料であるい草は天然素材であり、力を入れて拭くと畳自体が傷んでしまいます。その上、畳表(たたみおもて)が変色するおそれもあるため、ゴシゴシと強くこするのは禁物です。
畳の上のクレヨン汚れ対策
畳にクレヨンがつかないようにできれば、そもそも汚れ落としをする必要もありません。以下の方法なら、いずれも簡単にできる対策できるので、ぜひ試してみてください。
水で落ちるクレヨンを使う
市販されているクレヨンは油性の製品が多いですが、水性のクレヨンも売られています。水性のクレヨンは原材料に蜜蝋を使っているものや、界面活性剤を配合しているものなどがあり、どちらも水で簡単に落とせるという共通点があります。
水で落ちるクレヨンであれば、畳についたとしても簡単に落とせます。一般的なクレヨンよりも値段は少し高くなりますが、クレヨンを落とす手間を考えると値段以上の効果が期待できるでしょう。
畳の上に敷物を敷く
クレヨン汚れへの対策として、畳の上に敷物を敷くのも有効な方法です。コルクマットやパズルマット、カーペットなどを敷いておくと、万が一汚れても簡単に交換できます。このとき、カーペットは汚れても簡単に洗えるものがおすすめです。
畳の上にカーペットを敷いたままにしておくと、カビやダニが繁殖するかもしれません。定期的にカーペットをはがし、畳の換気を行うようにしましょう。少なくとも2ヶ月に一度は換気が必要です。
敷物を敷くと、畳が本来のい草の香りを感じられなくなりますが、お子さんが小さいうちは畳への対策は必須といえます。また、敷物をすることで防音対策にもなるので、おすすめです。
どうしても落とせないときは畳の張り替えを検討しよう
畳は消耗品であり、定期的な張り替えや新調は必要になるものです。これまで紹介した方法を実践しても、畳についたクレヨン汚れが落とせないときには、畳の張り替えや新調を検討しましょう。
畳は、い草を原料とした従来の畳だけでなく、畳表に樹脂(プラスチック)や和紙を使った畳も人気が高まっています。どちらも、い草に比べ耐久性が高く、汚れに強い点がメリットです。和紙畳は、表面を樹脂でコーティングしているため、樹脂畳同様撥水性に優れています。クレヨン汚れを落とす手間を軽減するには、畳を張り替えるタイミングで、樹脂畳もしくは和紙畳に変えるのもおすすめです。
襖・障子・網戸・畳の張替え専門店である「金沢屋」では、畳を使って居心地の良い空間にしたい・長期間使える畳を選びたいなど、さまざまなご希望に沿った畳をご案内しております。お部屋の状況を拝見したうえで、ご希望とお部屋に合った畳をご提案いたします。畳に関するご相談がございましたら、お気軽に金沢屋までご連絡ください。
まとめ
本記事で紹介したように、畳についたクレヨン汚れを落とすのには、歯磨き粉と歯ブラシを使った方法がおすすめです。汚れ落としでやりがちな、重曹や水拭きはおすすめできず、特に水拭きは汚れを余計に広げることにもなるので、絶対に避けましょう。歯磨き粉で落とせないときは、クレンジングオイルやアイロンなどを使って試してみてください。
お子さんの落書きは、大人が注意していても完全に防ぐのは難しいものです。汚れを落とす対策方法をしっかり把握し、落書きを見つけたら適切な方法で落とすようにしましょう。