畳の掃除方法まとめ!カビ・ダニの発生や、シミができた場合は?

みなさんは、畳をどのように掃除していますか?畳はフローリングと違って傷めないように掃除しなければならず、気を遣う部分でもあります。フローリングのように水拭きもできないため、掃除しても本当にキレイになったのか不安に思う人もいるのではないでしょうか。 今回は、畳掃除の基本と、畳を傷めないやり方を紹介します。

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畳掃除の基本を知ろう!

畳掃除は、畳を傷めないよう丁寧に行うことが大切です。大ざっぱではなく、ゆっくり丁寧に掃除を行いましょう。畳掃除に必要な道具は、掃除機やほうき、乾いたタオルか雑巾などです。

まずは、ほうきや掃除機で畳のほこりを取り除きましょう。このときに、畳を傷めないよう畳の目に沿って行うのがポイントです。1畳あたり1分ほどかけてゆっくり掃除しましょう。畳モードがある掃除機を使えば、畳をあまり傷めずに掃除できます。

ただ、畳は細かい目にゴミやほこりが入り込んでしまうので、掃除機よりもほうきでかき出すイメージで掃除するのがおすすめです。細かく手を動かして少しずつ汚れをかき出すように掃除しましょう。

ほこりがすべて取れたら、仕上げに乾拭きをします。畳は水分に弱く、吸収するとカビが出やすくなるため、必ず乾いた雑巾で拭きます。カーペット掃除などに使う粘着クリーナー(通称「コロコロ」)は、畳を傷めるので使わないようにしましょう。

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【ケース別】畳の掃除方法

ここまでは、基本の畳掃除について紹介しました。

では、畳が汚れていたりカビが生えたりしている場合は、どのように掃除すれば良いのでしょうか。ここからは、畳の状態に応じた掃除方法について紹介します。

汚れが気になる場合

畳のある生活をしていると、「キレイに使っているつもりなのに、いつの間にか汚れが付いてしまっていた」という経験も多いのではないでしょうか。畳は汚れが落ちにくいので、付いてしまった汚れは早めに取り除くのが鉄則です。

少しの汚れであれば、ほこりを取り除き、そのあとに水拭きと乾拭きをすることで落ちる場合があります。とはいえ、前述したように水分は傷みの原因になるため、畳に水気を残さないよう雑巾は固く絞ってから使用しましょう。

上記の方法では落ちない強い汚れの場合、クエン酸を使うのがおすすめです。クエン酸を使って掃除すると、汚れが落ちるだけではなく、カビやダニの予防にもなります。

クエン酸を使った畳掃除の手順を以下に紹介します。

■用意するもの

雑巾(2枚)、バケツ、水、クエン酸、ゴム手袋

■クエン酸を使った汚れ落としの準備

1. 水(お湯)をバケツ半分くらいにまで入れる

2. バケツに小さじ1のクエン酸を入れる

3. 雑巾を浸して固く絞る

4. 絞った雑巾で畳の水拭きを行ったあと、もう1枚の雑巾で乾拭きをし畳を乾燥させる

水よりも乾燥するのが早いので、可能であればお湯を使って掃除をしましょう。また、クエン酸を使用する際は、肌荒れ防止のためにもゴム手袋を使うことをおすすめします。

クエン酸水を使った畳の水拭きについては、以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてください。

水拭きOK?畳の頑固な汚れを落とす正しい手順を解説

カビが発生した場合

梅雨から夏にかけては、カビが生えやすい時期です。そのため、この時期になると、いつの間にか畳にカビが生えてしまっていることがあります。

畳に使われている天然素材のい草は、湿気を吸収する性質があるため、畳の上に布団やカーペットやラグを敷いている家庭は、カビが生えやすくなってしまうのです。

畳にカビが生えてしまったときは、「早く取り除きたい!」と慌てて水拭きをするのではなく、消毒用エタノールを使用するのがおすすめです。

消毒用エタノールをカビの生えた場所にスプレーし、乾いた雑巾やタオルで乾拭きしましょう。このとき畳に湿気が残ってしまうと、さらにカビが生える原因となりますので、湿気を残さないよう丁寧に乾拭きをしてください。

拭き取ったあとは、エアコンの除湿機能や扇風機を使うか、部屋の窓を開けて風通しを良くして畳をしっかり乾燥させましょう。

カビが生えた畳の正しい掃除法については、以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてください。

畳のカビにやってはいけない掃除法とは?正しいやり方を解説

ダニが繁殖した場合

前述したように、畳は湿気を吸収する性質があるため、湿気を好むダニも繁殖しやすいです。

逆にいえば、ダニは乾燥に非常に弱い生き物であるため、ダニが繁殖した畳は天日干しにするのが有効です。

まずは、畳の表面にいるダニを掃除して取り除きましょう。掃除機などで可能な限り取り除いたあとに畳を取り外し、裏側も掃除して駆除することが大切です。ダニは裏側まで入り込んでしまっているため、見逃さずに取り除きましょう。

畳からダニやほこりなどを取り除いたら、日当たりと風通しの良い場所で乾燥させるのがおすすめです。もしも天日干しの場所を確保するのが難しければ、市販の燻煙剤でダニを取りましょう。

天日干しをやり過ぎると、畳が日焼けして変色したり傷んだりする場合があるため、半年~1年に1回ぐらいの頻度で行うのがベストです。湿度が低く、乾燥してよく晴れた日に天日干しをしましょう。ただし、畳床(たたみどこ)の種類によって畳の重さが違うため、天日干しする場合には注意してください。

畳のダニを除去する方法については、以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてください。

畳のダニを駆除する4つの方法と繁殖させないためのポイント

畳が日焼けした場合

畳は、紫外線による経年劣化で茶色く日焼けしてしまいます。日焼けを元に戻すには、クエン酸もしくはお酢を使うのがおすすめです。クエン酸やお酢は酸性の性質を持ち、畳の変色を戻す効果があります。

まずは、掃除機やほうきで畳の上のほこりを取り除きます。掃除の手間がかかってしまうので、しっかり取り除くことが大切です。

ほこりを取り除いたら、ぬるま湯で10倍に薄めたクエン酸もしくはお酢で水拭きします。畳は水分に弱いので、なるべく水分を絞ってから拭きましょう。拭いた後は、乾拭きで水気を取ればお掃除は完了です。これで畳の日焼けが戻っているか確認しましょう。

飲み物や調味料をこぼした場合

飲み物や調味料などをこぼした場合は、塩を使うのがおすすめです。塩は臭いやぬめりを取る効果、研磨作用、抗菌作用が期待できます。 

飲み物や調味料はシミが残るため、こぼした液体はすぐに拭き取ることが大切です。汚れに塩を振り、その塩が湿るまで放置しましょう。塩が湿ってきたら、歯ブラシまたはスポンジで汚れをかき出すように優しくこすり、掃除機で塩を取り除きます。

固く絞った雑巾で拭き取り、さらに乾いた雑巾で乾拭きすれば完了です。飲み物や調味料が、畳の中に完全に染み込む前に素早く行いましょう。特にお子さまがいる家庭や、畳の間で食事をするご家庭は覚えておくと便利です。

畳の凹みが気になる場合

畳の上に重い家具などを載せると、凹みが気になることもあります。家具の移動などをした際に凹みが気になる場合は、アイロンを使って直しましょう。

まずは凹んだ部分に固く絞った雑巾を当てます。雑巾の上からアイロンをかけて、最後に乾いた雑巾で乾拭きするだけで凹みの補修は完了です。深い凹みの場合は、何度か繰り返せば凹みが目立たなくなります。

畳は水分に弱いので、最後の乾拭きだけは忘れないようにしましょう。しっかりと畳を乾かすことが大切です。

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畳掃除で避けるべきこと

畳は、お手入れひとつで長持ちするか傷みやすくなるかが大きく変わります。

ここからは、掃除のときに必要以上に傷めないよう、畳の掃除で避けるべきことについて紹介します。

水拭きをする

前述したとおり、畳は水分に弱く、水分を吸うとカビが発生しやすい素材です。そのため、基本的に畳の掃除は乾拭きをするのが鉄則となっています。

どうしても水で濡らした雑巾で拭きたいような、気になる汚れがある場合は、固く絞った雑巾で水拭きしてみましょう。水拭きのあとは、必ず乾拭きをして畳を乾燥させることが大切です。畳の乾燥を怠るとカビやシミの原因になるので注意しましょう。

ロボット掃除機を使う

ロボット掃除機は、畳の目を感知して動いているわけではありません。動きはランダムで、畳の目に沿ってくれないのが一般的です。そのランダムな動きは、畳を傷めてしまう原因となります。

また、畳のささくれが出ている箇所は、ロボット掃除機がゴミと誤認識するおそれもあります。そのまま使用していると畳表(たたみおもて)をダメにしてしまう可能性もあるので、注意が必要です。

ロボット掃除機は、非常に便利なツールですが、畳には適していないので使わないようにしましょう。

重曹やセスキ炭酸ソーダを使う

掃除に使う薬品といえば、近年では重曹やセスキ炭酸ソーダが人気です。これらは、フロー リングやキッチンなどの水回りにはすさまじい威力を発揮しますが、畳には適していません。

どちらもアルカリ性なので、い草畳に使用すると黄色く変色してしまいます。また、畳の中に成分が残ると、それが化学変化を起こして黒い汚れになってしまいます。

畳の汚れ落としには重曹やセスキ炭酸ソーダではなく、やはりクエン酸を使うのが良いでしょう。

カビ取り剤や漂白剤を使う

畳にカビが発生したときなどは、カビ取り剤や漂白剤を使用する人もいるかもしれません。しかしこれらは、薬剤の効力が強いため、畳が変色してしまうおそれがあります。

カビの除去には、アルコール消毒液と水拭き、乾拭きで対処しましょう。

粘着クリーナーを使う

前述しましたが、畳に粘着クリーナーを使うのはおすすめできません。強い粘着力で、毛羽立ちやほつれを起こしてしまい、畳を傷つけてしまうおそれがあります。

粘着クリーナーはカーペット掃除においては必須ともいえるツールですが、畳には適していないので使わないようにしましょう。

このように、畳掃除ではいくつか避けておくべきポイントがあります。

「自分で掃除すると畳を傷めてしまうかも…」と不安なようであれば、プロに任せるのもおすすめです。

和室に関するプロをお探しなら、金沢屋にご相談ください。熟練したスタッフが、畳を傷めることなくキレイに掃除を行います。もちろん掃除だけでなく、張り替えや新調など、畳のことならなんでも対応可能です。

金沢屋は全国300か所の店舗を構えていますので、必ずお近くの店舗が見つかります。まずは、メールや電話などで汚れの状態についてお聞かせください。

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畳を美しく保つコツ3つ

畳はデリケートな素材なのでこまめにお手入れすることが大切です。ここでは、畳を美しく保つコツを3つ紹介します。

こまめに掃除する

毎日もしくは2日に1日程度、ほうきや掃除機で簡単に掃除をすると畳が長持ちします。拭き掃除をするときには、畳の目に沿って行うのがポイントです。掃除機をかけるときも同様に、畳の目に沿って掃除機を動かしましょう。

掃除機をかける場合は、1畳につき40~60秒かけるとゴミがとれます。 ダニの発生を防ぐにはホコリやゴミを溜めないことが鉄則なので、毎日の掃除が大切です。毎日畳を見ることでシミや汚れにすぐ気づいて対処でき、畳を美しく保つことができます。

天日干しをする

ダニやカビの発生を防止するには、畳を乾燥させることも必要です。天気が良い日に日当たりの良い場所に干して、湿気をとりましょう。

ただし、天日干しをする頻度が高いと、日焼けして変色したり劣化の原因になったりするため注意が必要です。理想は、半年~1年に一度くらいの頻度です。湿気の多い地域は3ヶ月~半年の頻度で行うと良いでしょう。

重いものを置かない

畳の上にベッドやタンスなど大きな家具を置くと、変形や変色の原因になります。また、動かしづらい物を置くことで掃除しづらくなるというデメリットもあるのです。

畳を長持ちさせるには、なるべく畳の上に何も置かないようにしましょう。どうしても重いものを置かなければならないときは、定期的に部屋の模様替えを行い、同じ場所に置き続けない工夫をすることも必要です。

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まとめ 

今回は、畳を掃除する方法や注意点について紹介しました。畳には部屋の調湿機能があり、香りも良く、日本人に古くから愛されている床材です。しかし非常に繊細であるため、掃除が難しいという問題があります。

もしも自分で掃除するときにこまったらのが難しいという場合は、金沢屋にご相談くださいお任せください。畳の状態をしっかり見極めて、適切な掃除方法をご提案します。