目次
自分で畳を張り替えることは可能
畳は自力で張り替えることが可能です。どのような手順で作業するのかを紹介しますので、畳を張り替えたい方は参考にしてみてください。
また、畳の張り替えを自分で行う場合のデメリットも解説します。張り替え作業を始めてから後悔することのないように、作業開始前にチェックしてみてください。
自力で畳を張り替える方法
畳を自分で張り替えるなら、まずはホームセンターやネットショップなどで販売されている、畳の張り替えキットを購入しましょう。
業者のような仕上がりにするのは非常に難しいものの、初心者でも張り替え作業自体が可能です。張り替えキットを準備したら、以下の手順で作業を進めましょう。
1. 畳の上にある家具を移動する
2. 張り替えたい畳を持ち上げて立てる
3. 縁(へり)を固定している釘を抜く
4. 縁を切り落とす
5. 畳表(たたみおもて)を裏返す、または新たな畳表をぴったり貼り付けて固定する
6. 縁をつけて釘を打ち直す
畳を持ち上げるには手鉤が必要ですが、手鉤がない場合はマイナスドライバーを使うと良いでしょう。
ただし多くの時間や労力がかかる
畳の張り替えキットを利用すれば自力で張り替えできるとはいえ、張り替え完了までには多くの時間と労力がかかることも多いです。
種類にもよりますが、畳は1枚あたり10kg~30kgほどの重量があり、持ち上げるだけでもかなり大変です。無理に持ち上げようとすれば、ケガをしたり畳が傷んだりするおそれもあります。
また、畳には縁を固定するための釘が20本以上入っていて、初心者だと釘を抜くだけで1時間以上かかることもあるでしょう。畳表を裏返して使う際に、裏返す方向を間違えると寸法が合わなくなり、畳が元通りに入らなくなることもあります。
畳表を貼り付けて縁をつけ直す作業も、初心者ではシワが寄って失敗することが多いです。畳が使えなくなる可能性もあるため、自力での作業は控えるのが無難です。
畳の張り替えは業者に依頼するのがおすすめ
畳の張り替えは、知識や技術がない初心者が行うと失敗する確率が高い作業です。まだまだ使えたはずの畳が使えなくなることもあるので、業者に任せることをおすすめします。ここでは、畳の張り替えを業者に依頼するメリットについて解説します。
当日中に張り替えが完了することもある
畳の張り替えを自分で行うと、畳を持ち上げたり釘を抜いたりするだけでも時間がかかり、張り替えが終わるまでに長い時間がかかります。しかし、業者に頼めば1枚あたり40分前後で張り替えることが可能です。
張り替え方法や作業を開始する時間、部屋の広さなどによっては、複数枚の張り替えでも当日中に仕上がるでしょう。6畳程度の広さであれば、午前中に畳を引き取り午後に納品してもらえることも多いです。
失敗することなくキレイに仕上がる
畳の張り替えを業者に依頼すると、失敗することなくキレイに仕上がるのがメリットです。畳の張り替えは、とくに寸法を合わせる作業が困難で、失敗すると畳が元通りに入らなくなります。
また、畳表をキレイに張るのも大変で、素人が行うとシワが寄るなどして失敗してしまい、そのまま畳が使えなくなることもあるのです。
張り替えに失敗して畳を新調することになれば、業者に張り替えを依頼するよりも費用が高くなるおそれがあります。無理をせず業者に張り替えを依頼することをおすすめします。
業者に依頼したときにかかる畳の張り替え費用
畳の張り替えを業者に依頼する場合、どれくらいの費用がかかるのか気になる人も多いでしょう。そこで、畳の張り替えを業者に依頼したときの費用相場を、張り替え方法ごとに紹介します。
裏返しの場合:3,000円~5,000円
畳の裏返しを業者に依頼した場合の費用相場は、1枚あたり3,000円~5,000円程度です。これに、別途作業料や出張費などが加算されます。
裏返しとは、畳そのものを裏返すことではありません。畳の表面を覆っている畳表を剥がして裏返し、傷みや汚れのないキレイな部分を使用することをいいます。
裏返しのタイミングは、使用開始から6年~10年程度経ったときです。劣化がひどい場合は、目安にかかわらず早めに裏返してもかまいません。そこから再び数年間畳表を使用できます。
畳表を再利用する裏返しは、畳の張り替え方法のうち1番費用が安く済む方法です。ただし、1度しか行えません。
また、畳をメンテナンスしないまま使い続けていて、畳の裏側まで変色したり傷んだりしてしまうと、裏返しができなくなります。
表替えの場合:3,500円~25,000円前後
畳の表替えを業者に依頼した場合の費用相場は、1枚あたり3,500円~25,000円程度です。これに、別途作業料や出張費などが加算されます。
表替えとは、畳表と畳縁(たたみべり)を新品に交換することです。過去に裏返しをしたことがあり、畳表の両面が傷んでいる場合や、劣化が激しく裏返しができないときなどに表替えを行います。
表替えを行うと、い草の香りが楽しめるようになります。畳表の素材や畳縁のデザインをこれまでと違うものにすれば、部屋の雰囲気をガラッと変えられるのも、表替えの魅力です。
裏返しよりも費用が高くなるものの、畳床(たたみどこ)はこれまでのものを使用します。そのため、新調するよりは、費用が安く済む可能性が高いでしょう。ただし、高級な畳表や畳縁を選ぶと費用が高額になります。
新調の場合:15,000円前後
畳の新調を業者に依頼した場合の費用相場は、1枚あたり15,000円前後です。これに、別途作業料や出張費などが加算されます。
畳には下級から高級までグレードがあり、どのグレードの畳を選ぶかで費用が大きく異なります。
・高級品:18,000円~
・上級品:12,000円~
・中級品:8,000円~
・下級品:6,000円~
畳の新調とは、畳を丸ごと新品に交換することをいいます。新調のタイミングは、使用開始から10年~20年ほど経ったときです。畳をきちんとメンテナンスして大切に使っていれば、50年ほどもつ場合もあります。
畳を踏んだときにふわふわとした感触がする、畳と畳の間に大きく隙間が空いているなど、畳の踏み心地や状態を見て新調するかを判断しましょう。
まとめ
畳の張り替え方法には、裏返し・表替え・新調の3種類があります。いずれも業者に依頼するとそれなりに費用がかかるため、自分で張り替えたいと考える人もいるでしょう。
しかし、畳の張り替えには知識と技術が必要で、初心者が張り替えるのは大変です。畳を傷つけてしまったり、釘を抜くだけで何時間もかかったりするでしょう。うまく張り替えできずシワが寄ったり、失敗して畳が使えなくなったりすることもあります。
畳が使えなくなって新調することになれば、業者に張り替えを依頼するよりも費用が高くなることもあるので、無理をせず業者に依頼しましょう。
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