障子枠の塗装でおしゃれに!家庭でのリメイク法を紹介

障子は太陽の光をほどよくさえぎり、和室のなかをやわらかく照らすのに欠かせないアイテムです。しかし、障子は紫外線や雨風の影響で劣化しやすいため、障子枠の色あせやささくれが目立ってきたら早めにお手入れしましょう。 今回は、障子枠を塗装してリメイクする方法や作業時の注意点を紹介します。おしゃれで快適な和室作りの参考にしてみてください。

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障子枠を塗装しておしゃれにリメイクする方法

障子紙を張り替える際に障子枠の劣化に気が付いたら、塗装してリメイクしましょう。

障子枠の塗装は家庭のDIYの範囲ででき、日焼け跡や色褪せをカバーして見栄えが良くなります。塗料の成分によっては、紫外線や水分からの保護効果も期待できて一石二鳥です。

ここからは、障子枠の塗装に必要な物品と手順を紹介していきます。モダンでおしゃれな和室をイメージして、慎重に準備と作業を進めましょう。

障子枠の塗装に必要な準備品

障子枠の塗装をする際は、次の物品の準備が必要です。

・好みの塗料(ステイン・ペンキ)
・刷毛、細筆
・養生テープ
・養生シート、新聞紙
・カッターナイフ
・紙やすり
・濡れ雑巾

障子枠の塗装をする手順

続いて、障子枠を塗装する一般的な手順を紹介します。

1.塗装を行う障子を立てかける壁や床周辺を養生シート・新聞紙で覆っておく
2.障子を窓から取り外す
3.障子紙を取り除き、濡れ雑巾で障子枠・桟に付着した紙や糊を丁寧にはがす
4.障子枠・桟の隅に残ったゴミはカッターナイフで取り除く
5.障子枠・桟の表面にささくれや毛羽立ちがある場合は、紙やすりをかけてなめらかに整える
6.障子の取っ手や鴨居・敷居に接する上下面、裏面ののりしろ部分に養生テープを貼ってマスキングをする
7.刷毛を使って障子枠、側面や裏面も含めて塗装する。細かい部分は細筆を使って塗りつぶし、ある程度乾いたら上下を逆にして塗り残しがないか確認する
8.完全に乾いたら養生テープを取り外し、新しい障子紙を張る

鴨居や敷居に接する上桟・下桟部分、裏面ののりしろ部分は塗装を控えたほうが無難です。塗料によっては、取り付け後の障子の滑りが悪くなる可能性があります。のりしろ部分も塗装すると糊がはがれて障子紙を張りにくくなるため、気を付けましょう。

塗装の仕方は、塗料の種類によって若干異なります。詳細な手順はメーカーの取り扱い説明書を確認のうえ、注意事項を守って作業をしてください。

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障子枠の塗装に使う塗料の選び方

ここからは、障子枠の塗装に使える塗料の種類と、選び方を解説していきます。

障子枠におすすめの塗料

障子枠は窓辺に設置されるため、耐候性や耐水性のある塗料を選ぶのがおすすめです。スプレーで広範囲を一気に塗装できるタイプもあるので、使いやすい塗料を選びましょう。

屋内の木部に塗りやすいのは水性塗料です。水性塗料であれば、ツンとするシンナー臭がありません。なめらかで塗りやすく、刷毛や容器を水で洗えて後片付けも簡単にできます。

障子枠に使える塗料は、次の2種類です。それぞれの特徴を比較して、使いやすい塗料を選んでください。

・ステイン
・ペンキ

無塗装の障子枠であれば、ステイン・ペンキどちらの塗料を選んでも問題ありません。逆に、障子枠に水をつけたときに弾く場合はすでに塗装されているため、同種の塗料で選ぶか、紙やすりで表面を削ってから塗りましょう。

ステイン

ステインは木材に浸透させて、木目の美しさを引き立てる塗料です。表面に塗膜を張らないため、障子枠の鴨居や敷居に接する部分やのりしろ部分に塗装しても滑りが悪くなったり、障子紙が張れなくなったりする危険性がありません。

ステインは色褪せにくくムラにならずに塗れるため、DIY初心者におすすめの塗料です。ステインにも、油性と水性の2種類があります。油性はシンナー臭が強いため、障子枠に使う場合は水性ステインを選びましょう。

しかし、ステインは木の色に近い発色であることから、色のバリエーションは限定的です。

ペンキ

ペンキは木材の表面をコーティングして、カラーリングするための塗料です。色のバリエーションが多彩で、しっかり発色してキレイに仕上がります。水性ペンキなら、初心者でも比較的取り扱いが簡単です。

ただし、ペンキを塗ると木目が潰れて、木の質感が失われやすいデメリットがあります。障子枠の鴨居や敷居に接する部分、のりしろ部分に塗装すると失敗する危険性が高いため、慎重に作業をしましょう。

塗料の色選びのポイント

続いて、塗料の色の選び方をみていきましょう。障子枠におすすめなのは、次の3色です。

・茶系
・黒系
・白系

壁・床・天井の色との相性を見ながら、部屋の用途に合う色で選ぶ必要があります。

茶系

茶色系は木材の色に近く、和室に良くなじむのが魅力です。茶色の中でも、色合いによって雰囲気が変わるため、部屋にマッチした色を厳選しましょう。

・ナチュラルブラウン:障子枠本来の色で雰囲気が大きく変わらず、明るい印象を与えます
・濃い目のブラウン:落ち着いた雰囲気を演出し、古民家風や和モダンな印象にまとまります
・赤みのあるブラウン:暖かみのある雰囲気を演出します

黒系

黒色の塗料を障子枠に塗ると、白い障子紙や壁紙に映えて高級感のある和室が作れます。室内のインテリアをスタイリッシュな雰囲気にしたいときにおすすめの色です。

白系

白色の障子枠は、部屋の中が明るくなるのが魅力です。清潔感もあり、旅館風の和室が仕上がります。フェミニンなインテリアとも相性が良いです。

とはいえ、白色のペンキは木目が透けて表面に出やすい傾向があります。木目を隠してしっかり発色させたい場合は、重ね塗りをしてください。

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障子枠を塗装する際の注意事項

障子枠を塗装する際に失敗を防ぐポイントは、次のとおりです。

・屋内用の塗料を選ぶ
・障子枠周辺の木部塗装も検討する
・リメイクが不安な場合は専門業者に相談する

それぞれを詳しくみていきましょう。

屋内用の塗料を選ぶ

障子枠の塗装をする際は、屋内用として安全基準を満たした塗料を選ぶことが大切です。塗料は屋外用と屋内用で成分が異なります。

障子枠は総面積が大きく、塗料の成分が人体に影響を与えやすいので注意しましょう。

障子枠周辺の木部塗装も検討する

障子枠だけ塗装すると、和室の中で障子枠の色が浮いてしまい違和感を覚える可能性があります。桟・窓枠・柱などもあわせて塗装を検討しましょう。

木部の色や光沢を統一すると、和室全体の見栄えがよくなります。

リメイクが不安な場合は専門業者に相談する

障子枠の劣化に関するお悩みは、専門業者に相談するのが解決の早道です。DIYの失敗や不安がなく、プロの技でキレイに和室をリメイクすることができるためおすすめです。

金沢屋は、畳・襖・障子・網戸の張り替えなどを行う和室の専門業者です。障子紙の張り替えだけでなく、故障した枠の修理、新調にも対応しています。劣化した障子枠の塗装にお悩みなら、どうぞお気軽にご相談ください。

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障子枠の塗装以外のリメイク方法

最後に、塗装せずに障子をおしゃれにリメイクする方法を紹介します。より簡単に和室の雰囲気を変えられるため、障子枠の塗装を失敗するのが不安な方は、ぜひチェックしてください。

リメイク方法1.障子紙を和紙・色紙・布に変える

障子紙の紙質・色・素材を変えると、手軽に和室をイメージチェンジすることができます。室内の雰囲気を明るくしたい場合は、カラフルな色紙を障子紙替わりに活用しましょう。色紙を部分使いするのもおすすめです。

和紙を障子紙に使うとやわらかな雰囲気に、大胆な色柄の布を張ると高級感を演出できます。布地は紙よりも耐久性が高く破れにくいため、メンテナンスの手間を減らせるのもメリットです。

おしゃれな障子紙の張り方については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。

障子をおしゃれにDIYする方法は?破れない貼り方やアレンジのコツ

リメイク方法2.障子紙をガラスシートに変える

障子紙を透明度の高いガラスシートに変えるのもおすすめです。両面テープを使ってポリカーボネート板・中空ポリカ・ポリカプラダンなどを張ると、窓ガラス風の演出ができます。

目隠しが必要なら、切り子柄やモザイク柄が入ったガラスシートを活用しましょう。色入りのシートをステンドグラス風に張るとおしゃれです。

ただし、ガラスシートには障子紙のような調湿作用はありません。部屋の通気性が悪くなるデメリットがあるので、慎重に検討してください。

まとめ

劣化して見栄えが悪くなった障子枠をステイン・ペンキで塗装すると、おしゃれに生まれ変わります。塗料の種類や色の選び方によって和室の雰囲気が変わるため、部屋の用途にあわせてリメイクを楽しんでください。

障子枠の塗装は、ご家庭のDIYの範囲でもできます。DIYが不慣れて不安な場合は、和室の専門業者にも相談して対処しましょう。和室の相談はぜひ金沢屋にご相談ください。