リビング横に和室を作るメリットとデメリットを解説

リビング横に和室を作るのは、根強く人気のあるレイアウトです。畳敷きの和室は裸足で過ごしやすく、家族でくつろいで過ごせます。リフォームでも和室化ができるので、ぜひ取り入れてみてください。今回は、リビング横に和室を作るメリットやデメリット、リフォームにかかる費用、注意事項を解説します。

この記事は約7分で読み終わります。

リビング横に和室を作るメリット

洋室のリビング横に和室を作るメリットは、次のとおりです。

・くつろぎの休憩スペースが作れる
・育児スペースや子供の遊び場になる
・家事をする空間に活用できる
・客間として使える
・書斎やワークスペースに活用できる

くつろぎの休憩スペースが作れる

畳のある和室は気楽に寝転がれるため、家族がくつろげるスペースになります。畳は吸湿性がある柔らかな床材なため、一年中裸足で過ごせて快適です。冬でも暖かみがあり、夏はベタベタしません。

冬はコタツが置けるため、和室は光熱費を抑えたいご家庭にもおすすめです。リビングスペースとの間に段差を設けた小上がりにすれば、腰をかけるスペースにもなり、和室と洋室の両方の生活スタイルを満喫できます。

育児スペースや子供の遊び場になる

畳は柔らかく腰への負担も少ないため、おむつ替え、授乳、遊び場、お昼寝など、お子様の育児をするスペースに使いやすいのも魅力です。お子様が転倒しても怪我をしにくい床材なので、親としても不安を減らせます。

リビング横に和室があれば、大人がキッチンやリビングからお子様の様子を見守れて便利です。幼児期は遊び場として、学童期は勉強スペースにも活用できます。小上がりにすれば収納が増え、おもちゃやかさばるオムツなどを片づけられるのも利点です。

なお、和室が子育て世帯向きの理由については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。

畳が赤ちゃんとの暮らしに最適な7つの理由と注意点を解説

家事をする空間に活用できる

リビング横の動線上に和室があれば、家事スペースとしても活用できます。畳の上にそのまま座って作業ができるため、洗濯物を畳んだりアイロンがけをしたりなど、さまざまな用途に使えて便利です。

また、間仕切りを置けば目隠し効果が期待でき、急な来客でリビングを片付けたいときの物置がわりにも重宝します。

客間として使える

和室はカジュアルなおもてなし感を演出できるので客室としても使えます。リビング横にあれば急な来客があっても対応できるでしょう。個室化できる構造にしておけば、宿泊できるゲストルームとしても活躍します。

書斎やワークスペースに活用できる

リビング横の和室は、自分だけの書斎や趣味の部屋にも活用できる空間です。自宅でのテレワークスペースにもぴったりで、お子様の様子を見ながら仕事に取り組めると人気があります。

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リビング横に和室を作るデメリット

逆に、リビング横に和室を設置するデメリットもあります。

・リビングが狭くなる
・フローリングよりも手入れが大変
・高齢世帯では使いにくい

リビングが狭くなる

和室をリビングスペースに後付けする場合は、洋室部分が狭くなります。普段から洋室の生活スタイルに慣れていると、生活スペースを圧迫されがちです。和室を使いこなせていないと、生活しにくいと感じるかもしれません。

フローリングよりも手入れが大変

畳や襖などの和の建材は、汚れや傷がつきやすいデリケートな建材です。特に畳はカビやダニの温床になりやすく、フローリング張りの洋室より掃除やメンテナンスに手間がかかる傾向があります。畳の寿命も比較的短く、定期的な張り替えが欠かせません。

畳は犬や猫の粗相でニオイが染みつきやすく、爪や歯が当たるとすぐにボロボロになってしまうため、ペットがいるご家庭には使いにくいといえます。

高齢世帯では使いにくい

畳に布団を敷く和の生活スタイルは、足腰に負担がかかります。ベッドを使う洋室スタイルのほうが立ち上がりやすく、介護もスムーズにできるため、お年を召した方のいる高齢家庭だと和室は使い勝手が悪くなりがちです。

また、畳を入れるため段差ができやすく、お年を召した方にとってはつまずくリスクがあります。小上がりを作ってしまうとバリアフリー化ができなくなり、将来的なリフォームが難しくなる点にも注意が必要です。

【場合別】リビング横に和室を作るのにかかる費用の目安

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リビング横に和室を作るには、次の3つの方法があります。作る和室の規模や構造によって、工法や費用はさまざまです。

・小上がりを作りリビング全体をリフォームする
・間仕切りで和室化する
・リビングの片隅を和室化する

小上がりを作りリビング全体をリフォームする場合

洋室のリビングに小上がりを作って和室化する場合は、間取りの変更が必要です。部屋の規模や構造によるものの、30万円以上のリフォーム費用がかかると考えてください。

小上がりの設置、畳への張り替え、壁の設置、天井や壁のクロスの張り替えなど工程が多く、リフォーム費用が100万円を超える場合もあります。

間仕切りで和室化する場合

間取りの変更をせずに、間仕切りを使ってリビング横に和室を作るリフォーム方法もあります。費用の目安は次のとおりです。

・引き戸:30~50万円
・アコーディオンカーテン:5~20万円
・ロールスクリーン:4万円前後

畳化やクロスの張り替えなど、和室の内装へのリフォームを含めると、30~60万円程度の費用がかかる可能性があります。

リビングの片隅を和室化する場合

リビングの一画に和のスペースを作るリフォームなら、より簡単に和室化できます。既製品の小上がりユニットや置き畳を利用すれば、ご家庭のDIYの範囲でも施工が可能です。

収納付きで置くだけの小上がりもあり、6畳程度なら20万円程度の費用でもリフォームできます。間仕切りがないぶん動線もさえぎらないので、洋室のリビング部分とくつろぎの和のスペースとの行き来がしやすいメリットがあります。

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リビング横に和室を作るときのポイント

リビング横に和室を作る際は、次の点に注意が必要です。

・和室の用途にあわせて広さや構造を決める
・リビングの雰囲気にデザインを合わせる

使い勝手が悪くなるのを防ぎ、おしゃれで快適な和室を作りましょう。

和室の用途にあわせて広さや構造を決める

リフォームをする際は、部屋の用途を明確にして計画する必要があります。和室の設備は部屋の使い方によって変わるため、用途が曖昧だと使い勝手が悪くなり、後悔したり結局使わなくなったりしがちです。

部屋の広さは、家事スペースとして使うだけなら3畳程度でも十分です。4畳あればお子様の遊び場、書斎、客室など幅広い用途に活用できます。宿泊できるゲストルームとして利用するなら、押し入れ付きで6畳程度の広さを確保しましょう。

壁や間仕切りで和室を区切るとプライバシーが守れる一方で、出入りがしにくくなります。お子様の遊び場やリビングの延長のくつろぎスペースとして使うなら、簡易な間仕切りがおすすめです。完全個室化しなければ、エアコンを設置する必要もありません。

小上がりユニットを入れる場合は、天井の高さに注意しましょう。天井の高さが低いリビングは圧迫感を生み、照明がなければ暗くなります。くつろぐ空間を想定していたはずが、逆に過ごしにくくなってしまうかもしれません。また、小上がりには転落のリスクもあるため、高さを低くしたり転落防止柵のベビーサークルやゲートを設置したりなどの対策が必要です。特に小さなお子様がいるご家庭では慎重に検討してください。

リビングの雰囲気にデザインを合わせる

違和感なくリフォームするには、統一感を意識しましょう。和室の印象を決めるのは、畳と壁の色です。現代風の琉球畳やカラー畳を使うと和室がモダンな雰囲気になり、洋風のリビングとの相性が良くなります。

ガラスの間仕切りや洋風の壁紙を使うのも、リビングとの一体感の演出におすすめです。逆に、純和室に間仕切りを設けるとインテリアにメリハリがでて、家全体がおしゃれな雰囲気にまとまります。

和室化リフォームに悩んだら、専門業者にも相談しましょう。専門業者なら、長く使える和室を設計できます。

金沢屋は、襖、障子、網戸、畳の張り替えに対応している和室の専門業者です。幅広い種類の畳を扱っており、お客様のご希望にあわせて、おしゃれな和室作りをお手伝いします。ほかにもリフォームに関するお悩みなら、お気軽にご相談ください。

まとめ

リビング横の和室スペースは、家族のくつろぎの空間・お子様の遊び場・家事をする場所・ワークスペースなど、さまざまなシーンで活用できます。設備を選べば客室にも利用でき、生活の幅が広がるでしょう。

和室スペースを作る際は、置き畳やロールスクリーンを使用すれば安く設置できます。とはいえ長く使えておしゃれな畳を設置するなら、和室の専門業者に相談するのがおすすめです。