畳の外し方は?準備から手順までのポイント解説

大掃除などで、畳を外してきれいにしたいと思う人も多いのではないでしょうか。畳をいつも清潔に保ち、長持ちさせるためには、表だけでなく裏側も掃除しておくのが理想です。 ここでは、畳の外し方について詳しく紹介します。掃除方法についても併せて解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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【準備編】畳を外す前の2つの作業

畳を外すためには、いくつか事前準備が必要です。掃除を始める前にチェックしておきましょう。

畳を外す際に必要なもの

畳を外す際に必要な道具は、以下の5つです。

・手鉤(てかぎ)

・タオル

・マスク

・ゴム手袋

・掃除機

手鉤以外の道具なら、家にあるという人も多いのではないでしょうか。手鉤は、ホームセンターやネットショッピングから入手できます。

畳を外す用の手鉤は、ノンコという名前で販売されていることもあるので、購入する際は参考にしてください。ちなみに、マイナスドライバーでも代用できます。

また、服が汚れてしまう可能性もあるので、できれば汚れがついても大丈夫な動きやすい作業着があると安心です。

事前に畳を掃除する

畳を外して大掃除に入る前に、畳の表面を掃除しておきましょう。事前にある程度きれいに掃除しておくことで、大掃除後の仕上がりが違います。

とはいえ、間違った方法で掃除をしてしまうと、シミやカビの原因になったり、畳を傷めてしまったりする可能性もあるので、注意点をあらかじめ知っておくことが大切です。

注意点は、以下の4つです。

・乾拭きで雑巾がけする

・畳の目に沿って掃除する

・重曹やセスキ炭酸ソーダは使用しない

・粘着式のカーペットクリーナーは使用しない

雑巾がけは基本的に乾拭きにしましょう。水拭きをすると、畳が水気を吸ってしまい、カビが生える原因になります。

また、掃除機を動かすときや拭き掃除をするときには、必ず畳の目に沿って掃除するように心がけましょう。畳の目に逆らって掃除してしまうと、畳のイグサがちぎれて、畳を傷めてしまいます。

重曹やセスキ炭酸ソーダは掃除の際によく使用されますが、畳には適していません。畳の掃除にこれらを使用すると、黒ずみや変色など、シミの原因になります。

粘着式のカーペットクリーナーもコロコロと転がすだけで、カーペットやラグに絡まったホコリや毛をきれいにしてくれる優れものですが、畳には適していません。畳のイグサがほつれたり、毛羽立ったりする可能性があるので、掃除機やほうきを使って掃除するようにしましょう。

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簡単2ステップ!畳の外し方

畳の外す方法は、大きくわけて2つの手順で完了します。畳を外す際は、丁寧に正しい方法を用いれば、畳を傷つけず外すことが可能です。

作業に入る前に、ケガ防止のためゴム手袋を必ず着用しましょう。また、想像以上に汚れている場合があるので、マスクも着用しておくと安心です。

1.畳縁と畳の間の隙間を探す

畳を外す作業の最初にしなければならないことは、畳縁と畳本体の隙間を探すことです。注意深く畳縁と畳本体の間を見ていけば、隙間を見つけることができるでしょう。

隙間が見つかったら、その隙間に手鉤かマイナスドライバーを入れ込んでいきます。このとき、中途半端な深さで止めてしまうと、畳を傷つける原因になるため、しっかりと奥まで差し込むようにしてください。

畳は、イグサで作られた、とても繊細な床です。傷つきやすいので、作業をする際は慎重に、丁寧に行うようにしましょう。

2.ゆっくりと畳を押し上げる

次は、差し込んだ工具を使って、テコの原理でゆっくりと畳を上げていく作業です。このとき、差し込んでいる工具が少しでもズレてしまうと、畳の表面に傷をつけてしまいます。

工具の下に、タオルを1枚かませておくことで、滑り止めになり工具の先端がズレにくくなるでしょう。

ある程度、畳が上がってきて、指が入るようになったら、手で畳を上げていきます。もし、工具1本で畳が上がらない場合は、工具を2本使って上げるなど工夫しながら作業してください。

工具を2本使う場合は、畳を傷つけていないか確認しながら、丁寧に作業するよう心がけましょう。

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畳を外したら!畳の掃除方法

畳を外し終わったら、いよいよ畳の大掃除がスタートします。今まで畳を外して掃除していなかった人の場合は、想像以上に汚れていることも多いです。

正しい掃除方法を知っておきましょう。

畳の掃除をする

外した畳は、想像以上のホコリが付着しています。まずは、掃除機を使って、畳に付着したホコリを吸っていきましょう。

畳の掃除方法の注意点でもお伝えしましたが、必ず畳の目に沿って掃除機を動かしてください。力任せに掃除機を押し当てると、畳を傷つける原因になります。優しく畳の目に逆らわずに、ホコリを落としていきましょう。

付着したホコリがある程度取れたら、次は固く絞った雑巾で拭いていきます。前述のとおり、畳は少しの湿気でも傷んでしまうため、必ず乾拭きをするようにしてください。拭くときも畳の目に沿って、優しく雑巾を当てましょう。

ダニが気になる場合は、天日干しがおすすめです。天日干しをすることで、ダニを防ぐことができますが、天日干しを頻繁にすると、畳が日焼けして変色する原因になるため注意してください。

畳の掃除方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。

畳掃除は基本が大事!ケース別の具体的な掃除方法を紹介

カビが生えていた場合の掃除方法

畳の表はきれいでも、外してみるとカビが生えていたということも多いです。カビが生えていた場合は、通常の掃除では簡単に除去できません。

まずは、以下の道具を準備しましょう。

・スプレー容器

・小分け容器

・ブラシ(使い古しの歯ブラシなどでもOK)

・消毒用のアルコール(エタノール80%程度の濃度)

消毒用アルコールを使うので、掃除の際は必ず窓を開けて換気をしながら、以下の手順で行ってください。

1.消毒用アルコールをスプレー容器に入れて、カビに直接吹きかけ、20分間放置します。

2.小分け容器に消毒用アルコールを入れ、そこにブラシを浸します。消毒用アルコールを含んだブラシを畳の目に沿って当てて、カビをかき出してください。

3.カビをかき出したら、そのままブラシですくい、小分け容器の消毒用アルコールで洗います。

4.畳のカビがすべて取れるまで、2と3の作業を繰り返し行いましょう。小分け容器の中のアルコールが汚れてくるので、適度にアルコール液を交換しながら掃除をしてください。

5.カビが取れたら、畳に消毒用アルコールを吹き付けながら、乾いた雑巾で優しく拭いていきます。このときも、畳の目に沿って拭いてください。

6.風通しの良い場所で、よく乾燥させれば掃除が完了です。

黒カビ対策など、もっと詳しい掃除方法を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

畳のカビにやってはいけない掃除法とは?正しいやり方を解説

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それでもカビや汚れが気になる場合

畳についた汚れやカビは、自力で完璧に落とすのはどうしても難しいことがあります。とくに、シミが付いている状態や、長年掃除をしておらずカビや汚れが落ちないレベルにまで達している場合は、畳の交換を検討してみてください。

畳の交換方法には、さまざまなものがあります。畳表(たたみおもて)を裏返して畳を再利用する「裏返し」や、畳表だけを新しくする「表替え」、畳すべてを新品に交換する「新調」など、交換方法によって、費用も異なります。

新調すると、もっとも手っ取り早く畳をきれいにできますが、ある程度費用がかかります。新調のタイミングを個人で判断するのは難しく、また施工をするとなると、腕の良い業者に頼まなければ長持ちしません。

畳の交換についてお悩みなら、ぜひ「金沢屋」へご相談ください。15年以上にわたって和室と向き合い、施工実績も多くあります。

全国展開しており、見積もりは無料で行なえますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

施工例はこちら

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まとめ

定期的に畳を外して掃除できれば、きれいな状態を保てますが、畳は想像以上に重たく、ひとりで掃除するのは大変です。掃除する際は、誰かに手伝ってもらいながら行うようにしましょう。

畳の大掃除をきっかけに、畳の交換を検討したら、ぜひ「金沢屋」にご相談ください。畳のプロフェッショナルが、最適な方法で交換いたします。