畳に隙間ができる理由とは?放置が良くない理由と隙間を埋める方法

畳を長く使い続けていると、畳が乾燥して縮んだり畳寄せがやせたり、畳表(たたみおもて)の張力で畳床(たたみどこ)が縮んだりして、畳に大きな隙間ができることがあります。たかが隙間と放置する人もいるかもしれませんが、畳にできた隙間を放置するのはおすすめできません。 今回は畳の隙間の放置を避けた方が良い理由や、畳に隙間ができたときの対処法を紹介します。「最近畳の隙間が広がった気がする」と気になっている人は、ぜひ参考にしてみてください。

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畳にできた隙間を放置するのはNG!その理由とは?

畳を長く使い続けていると、畳がやせたり縮んだりして隙間ができることがありますが、隙間をそのまま放置しておくのは避けましょう。隙間の幅が3~6mm程度であれば、それほど気にする必要はありません。

しかし、6mmを超える大きな隙間が空いている場合、見た目が良くないだけでなく畳の下にゴミやホコリが溜まりやすくなり、清潔さを保ちにくくなります隙間に入ったゴミやホコリが原因でダニが発生することもあるでしょう。

10mmくらいの隙間ができると、アクセサリーなどの小物や子どものおもちゃが落ちてしまうこともあります。また、隙間風が通りやすくなって部屋の温度管理がしづらくなったり、害虫が侵入しやすくなったりするケースもあります。

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【応急処置】畳にできた隙間を埋める方法

畳にできた隙間を放置すると、ゴミやホコリが溜まるだけでなく、ダニが増殖する原因になります。畳の隙間が気になってきたら、放置せずに隙間を埋める対策をとりましょう。まずは応急処置として、畳にできた隙間をDIYで埋める方法を紹介します。

新聞紙

畳にできた隙間を埋める方法のうち、簡単で費用も安く済むのが新聞紙を使う方法です。手順は単純で、新聞紙を隙間の幅よりもやや大きくなる程度に折りたたんで隙間に詰めます。

新聞紙の原料は、木材のチップをすりつぶしたもの(パルプ)です。そのため強度があり、少量であれば畳の湿気取りにも役立ちます。

非常に手軽な方法ですが見た目はあまり良くないので、あくまできちんと対処するまでの応急処置程度と考えておきましょう。

防虫紙

新聞紙ではなく、防虫紙を使う方法もあります。防虫紙とは、ダニやノミなどの害虫避けの効果をもつシートのことです。「防虫防湿」と記載されているシートであれば、カビの生育の抑制にも役立ちます。

防虫紙に使われている成分には、ホウ酸塩、ホウ素系化合、ヒバ油などいろいろな種類があり、成分によって効果がある害虫が異なります。

・ホウ酸塩:ゴキブリ・シロアリなどの害虫に効果的

・ホウ素系化合:殺ダニ効果あり

・フェンチオン:ニ・蚊・ノミ・シラミなどの害虫に効果あり

・ヒバ油:ダニや雑菌、カビの抑制に効果的。消臭・脱臭効果もあり

防虫紙のパッケージなどから、何の成分が使われていて、どの害虫に効果があるのかなどをチェックしてみましょう。

防虫紙を使った畳の隙間対策の手順は、新聞紙を使う方法と同じです。畳にできた隙間よりも少し大きめに防虫紙を折り畳み、隙間に詰めます。新聞紙よりも費用がかかりますが、防虫効果が得られる分、新聞紙よりもおすすめです。

ベニヤ板

新聞紙や防虫紙を使った畳の隙間対策は、隙間そのものを埋める効果は大いにありますが見た目があまり良くありません。見た目も重視した隙間対策なら、ベニヤ板を使うと良いでしょう。ベニヤ板を使う方法は、新聞紙や防虫紙を使う方法よりも少し手間がかかります。

1.ベニヤ板を隙間のサイズに合わせてカットする

2.断面にやすりをかける

3.畳の隙間にベニヤ板を詰める

断面にやすりをかけておかないと、ささくれが刺さるなどしてケガをする可能性があるので、しっかり処理しておきましょう。

見た目をキレイに仕上げたいのであれば、ホームセンターなどで売られている畳の隙間用の板を使うのもおすすめです。

木材やフローリングのようなデザインのものが多いので、畳の隙間に詰めても目立ちにくいでしょう。カッターでカットできるものを選べば、サイズ合わせも容易です。

隙間パッキン

できるだけ手間をかけずに畳の隙間を埋めたい場合は、隙間パッキンを使ってみてはいかがでしょうか。T字型のパッキンで、畳の隙間や洗面台と壁の隙間など、気になる隙間に差し込むだけで隙間対策できます。

取り付けが簡単なうえに、カットしやすい素材で隙間のサイズに合わせやすく、見た目が良いのがメリットです。ネットショッピングやホームセンターなどで販売されているので、入手もしやすいのも特徴のひとつです。

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畳の隙間を根本的に解決するならプロに依頼!

畳にできた隙間は、新聞紙や防虫紙を詰めたり隙間パッキンを差し込んだりすることで応急処置できますが、根本的な解決にはなりません。

隙間に詰めた新聞紙などが劣化したり汚れたりすることもあるので、プロに畳の張り替えなどを依頼して根本的に解決するのがおすすめです。

DIYで何とかできないかと考える人もいるかもしれませんが、畳の本格的なメンテナンスには畳に関する専門知識や技術、専用の道具などが必要なので、非常に困難な作業といえます。

ここでは本格的な畳の隙間の改善方法を紹介しますので、畳を本格的にメンテナンスしたい人は参考にしてみてください。

隙間が気になる=畳の裏返しや表替えのタイミングかも!

単に畳にできた隙間が気になる場合は、畳の裏返しや表替えを検討してみましょう。

・裏返し:畳表のゴザの部分を剥がしてひっくり返し、再度固定する方法

・表替え:畳表と畳縁(たたみべり)を新調する方法。畳床は交換せずそのまま使用する

裏返しは新品の畳を使い始めてから2~3年程度、表替えは新品の畳を使い始めてから4~5年程度を目安に行うのがおすすめです。プロに裏返しや表替えを依頼すると、詰め物をするなどして、畳の隙間も解消してもらえます。

一般的に、既存のゴザを活用する裏返しがもっとも安価です。しかし、裏返しはゴザの裏側のキレイな部分を表側にして使用する方法なので、1回しかできません。過去に裏返しをしたことがある畳の隙間を埋めたい場合は、表替えする必要があります。

隙間以外にも気になる箇所がある=畳を新調するタイミングかも!

畳の隙間だけでなく、畳表が傷んでいる、シミや汚れが目立つ、カビ臭いなどの問題がある場合は、畳を新調するのがおすすめです。畳の新調とは、畳表、畳床、畳縁をすべて交換することを指します。

畳の新調のタイミングは、新品の畳を使い始めてから10年程度が目安ですが、10年経っていなくても傷みや汚れが気になる場合は新調を検討してみましょう。

畳の隙間の根本的な解決を希望する場合は、ぜひ全国300店舗を展開する襖・障子・網戸・畳の張り替え専門店「金沢屋」にご相談ください。畳の裏返し、表替え、新調など、お客様の希望に応じて熟練の職人が対応いたします。畳や襖、障子など、和室全体の問題を丸ごと解決することも可能です。

これまで1度も畳のメンテナンスをしたことがない場合でも、実際に畳を拝見して最適なメンテナンス方法の提案と見積もりを行うため、安心してご利用いただけます。

見積もりや相談は、電話やホームページのお問い合わせフォームから受け付けていますので、金沢屋にお問い合わせください。

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まとめ

畳の隙間はすぐに日常生活に影響が出るものではないため、ついつい放置してしまいがちな人も多いでしょう。

しかし、畳の隙間を放っておくと隙間にゴミやホコリが入り込んだり、ダニが増殖したりすることがあります。室内に隙間風や害虫が侵入する原因にもなるので、なるべく早めに対処しましょう。

畳の隙間に新聞紙や防虫紙を詰めたり、隙間用パッキンを差し込んだりすれば応急処置はできますが、根本的な解決にはなりません。

詰めた新聞紙や防虫紙などが劣化したり汚れたりすることもあるので、プロに依頼して本格的に畳をメンテナンスすることも検討しましょう。