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網戸は外さなくても掃除できる!
網戸の取り外しや取り付けは面倒な作業です。とくに、落下防止のために工具を使用しないと外せない網戸の場合、取り外し・取り付けは非常に手間がかかります。年末の大掃除のときも網戸を後回しにして、「掃除を忘れていた」という人もいるのではないでしょうか。
「取り外すのが面倒だから…」と網戸の掃除を怠るのはおすすめしません。網戸の汚れを放置し続けると、網戸が劣化したり、窓やカーテンが汚れたりしやすくなります。
また、汚れた網戸をとおった空気が入ることで室内が汚れ、花粉症やアレルギーなどの症状が出やすくなることもあるので、定期的に汚れを取り除きましょう。
網戸が汚れる原因
網戸をキレイに掃除するためには、網戸が汚れる原因を知っておくことも大切です。ここでは、どのようなもので網戸が汚れるか紹介します。
外部からの汚れ
網戸は、家の外壁と同じように次のような外部の影響を受けて汚れます。
・土ホコリ
・花粉
・雨・雪
・黄砂
・小さな虫
・虫や鳥の糞
・排気ガス
土ホコリや花粉、黄砂などは風に乗って網戸に当たり蓄積することで、網戸の汚れにつながります。また、これらの汚れは雨で濡れ、乾くことで網戸にこびりついてしまうのです。
車から出る排気ガスも網戸を汚す原因になります。排気ガスには油やすすが含まれており、網戸全体を汚してしまいます。
家の内部からの汚れ
窓を開けた状態で網戸をしているときは、家の内部の影響も受けて網戸が汚れます。
・ホコリ
・ペットの毛
・たばこのヤニ
・キッチンから飛散した油の粒子
たばこのヤニは粘着質の液体が気化したもので、網戸に付着して蓄積されると黒っぽい汚れになります。また、台所から近い場合は、油を使用して料理をしたときに出る煙も網戸が汚れる原因のひとつです。
網戸を外さずに掃除する手順
ここからは、網戸を外さずに掃除する方法を解説します。以下のものを用意して掃除を始めましょう。
・大きめのブラシ
・スポンジ
・お湯を入れたバケツ
・中性洗剤
・ゴム手袋または使い捨てのビニール手袋
・雑巾(水拭き用・乾拭き用)
・マスク
ブラシは網戸専用のものか、毛が細い密着度の高いものを用意しましょう。目安としては、毛が網戸に入る程度のブラシが最適です。
また、バケツのお湯は、少し熱めの温度(40~45度程度)がおすすめです。
ブラシを使って汚れを落とす
網戸を掃除する際は、最初に大きめのブラシを使って表面についている汚れを落としましょう。網戸にブラシをかけるときは汚れが部屋に入りこまないよう必ず窓を閉めて行い、上の部分から横に向かってブラシを動かしていきます。
全体にブラシをかけ終わったら、溝に落ちた汚れやホコリを取り除きましょう。
汚れをしっかりと落とそうと思って最初から水拭きをしてしまう方がいますが、そうすると汚れが固まって落ちにくくなったり、雑巾が真っ黒になって無駄な手間が増えたりするのでNGです。
効率よく掃除するためにも、まずはブラシを使って大きな汚れを落とすようにしてください。
スポンジで網戸を拭く
ブラシで大きな汚れを落としたら、次は水分を含ませたスポンジで網戸全体をやさしく拭いていきます。この時点では洗剤を使わず、水通しするイメージで全体を濡らしていきましょう。先に水を通しておくことで洗剤が広がりやすくなり、網戸の汚れを効率よく落とせます。
スポンジはお風呂を洗うときなどに使うような大きめのものだと、網戸にあたる面が大きくなり楽に掃除できるためおすすめです。
また、スポンジで網戸を拭くときのポイントは、下から上へとスポンジを動かすことです。水垂れを防ぎ、シミが残りにくくなります。
水垂れをしっかり防ぎたい場合は雑巾を用意し、スポンジと雑巾で網戸を挟み込むようにして動かしましょう。
洗剤を使って汚れを落とす
スポンジに水と洗剤を含ませて、水通しのときと同じ手順で下から上に向かって網戸を拭いていきましょう。液垂れや水垂れが気になる場合はスポンジの裏側から雑巾を当てて、余分な水分を吸い取るようにしてみてください。
網戸の汚れがひどい箇所は、スポンジで1回拭くごとに雑巾で汚れを取り除き、また同じ箇所をスポンジでやさしく拭くのがおすすめです。
網戸の表裏両面にスポンジをかけて汚れを落としたら、仕上げに水拭きをします。水拭きは固く絞った雑巾で行い、網目の水を吸い取るような感覚で仕上げます。最後に溝の水分を拭き取ったら完了です。
網戸の軽度な汚れを落とす方法
網戸は屋外に設置されているものなので、汚れているように見えなくてもホコリや花粉、排気ガスなどがついています。こうした軽度な汚れを落とすための軽い掃除は、週1回~月1回程度の頻度で行うと良いでしょう。
網戸についた汚れはアレルギーなどの原因になることがあるので、小さな子どもがいる家庭などでは、できるだけこまめに掃除するのがおすすめです。それでは、どのように掃除すれば良いのかを紹介していきます。
新聞紙と掃除機を使う
ひとつめが、新聞紙と掃除機を使う方法です。セロハンテープ・新聞紙・掃除機を用意すれば、すぐに掃除に取り掛かれます。掃除の手順は以下のとおりです。
1.網戸の外側にセロハンテープなどを使って新聞紙を貼り付ける
2.網戸の内側から掃除機でホコリや花粉などの汚れを吸い取る
「新聞紙がなくても、掃除機をかけるだけで良いのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、新聞紙があると掃除機の吸引力がアップするので、網戸の両面に掃除機をかけなくても汚れがしっかり吸い取れるのです。
掃除機を強く押し当てると網が傷むので、網を傷つけないようやさしく当てるようにしましょう。
フローリングワイパーを使う
手軽にサッと掃除したいときは、フローリングワイパーを使うのがおすすめです。シートをセットするだけですぐに掃除が始められるうえに、面が広いので短時間で掃除が済ませられます。フローリングワイパーを使った網戸掃除は、以下の手順で進めましょう。
1.フローリングワイパーにドライタイプのシートをセットする
2.網戸の両面を上から下に向かって拭き取る
3.フローリングワイパーにウェットタイプのシートをセットする
4.網戸の両面を上から下に向かって拭き取る
いきなりウェットタイプのシートを使うと水分でホコリが固まり、汚れが取れにくくなってしまいます。まずはドライタイプのシートで網戸の両面を拭き、ホコリや花粉などを吸着しましょう。
その次にウェットタイプのシートで拭き取れば、ドライタイプのシートでは取り切れなかった汚れが取れやすくなります。
ストッキングや靴下を使う
使い古したストッキングやハンカチ、靴下などを活用するのも良いでしょう。不要になった衣類をただ捨てるのではなく、しっかり活用してから捨てられます。具体的な手順は以下のとおりです。
1.ストッキングや靴下などをくるくると丸めて手の平サイズにする
2.網戸の両面を上から下に向かって拭き取る
3.網戸の下に落ちたホコリを掃除する
この方法では、摩擦によって発生した静電気でホコリを吸着します。ただし、すべてのホコリが衣類に吸着するわけではありません。
網戸の下にホコリが落ちることがあるので、網戸掃除が終わったら床に落ちたホコリも掃除しておきましょう。
網戸の頑固な汚れを落とす方法
日常の網戸掃除は、新聞紙やフローリングワイパーなどを使った簡易的なもので問題ありません。
しかし、花粉シーズンが過ぎた5月頃や、台風シーズンが終わる10月頃は、念入りに網戸を掃除したほうが良いでしょう。この時期は花粉や虫、泥汚れなど、網戸に汚れが溜まりやすいからです。
汚れを放置すると網戸が劣化する原因にもなるので、半年に1回はいつもよりも入念に掃除して、汚れをしっかり落としておきましょう。それでは、網戸にこびりついた頑固な汚れを落とす方法を紹介します。
メラミンスポンジを使う
網戸の頑固な汚れを落とすのにおすすめの方法が、メラミンスポンジを使うことです。メラミンスポンジとは、キッチン周りの油汚れやお風呂の湯垢落としに使うイメージをもつ人が多いと思いますが、網戸掃除でも活躍します。
1.マイクロファイバータオルやフローリングワイパーのドライタイプのシートなどで網戸のホコリを落とす
2.メラミンスポンジに水を含ませ、汚れが取り切れていない部分を軽い力でこする
メラミンスポンジは、洗剤を使わずに水だけで掃除できるのがメリットです。ただし、メラミンスポンジには研磨作用があり、強くこすると網戸が傷むので注意しましょう。
また、フローリングワイパーで掃除するときと同様に、いきなり水分を含ませるとホコリが固まって落としにくくなる可能性があります。メラミンスポンジを使う前に、ホコリを落としておくことが重要です。
中性洗剤を使う
中性洗剤を使って、網戸にこびりついた頑固な汚れを落とす方法もあります。
1.マイクロファイバータオルやフローリングワイパーのドライタイプのシートなどで網戸のホコリを落とす
2.洗剤を網戸の汚れがひどい部分につけて、乾いた雑巾などで拭き取る
洗剤を使う場合も、いきなり洗剤をつけるのではなく、先にホコリを落とします。また、アルカリ性の洗剤を使用すると網戸が傷む可能性があるので、中性洗剤や網戸掃除用の洗剤を使うようにしましょう。
洗剤を使っても汚れが落ちない、網が劣化・変色しているという場合は、網戸の張り替えを検討する必要があります。
網戸の張り替えは自分でもできますが、キレイに張るためには専用の道具と知識、技術が必要です。無理に自分で張り替えて、網がたわんだり破れたりすると害虫をシャットアウトできなくなるため、業者に依頼したほうが良いでしょう。
そこで、どこの業者に網戸の張り替えを頼んだら良いのか迷ったときは、ぜひ金沢屋にご相談ください。
金沢屋は全国に約300店舗展開している、襖・障子・網戸・畳の張り替え専門店です。実績豊富な職人が、網戸をキレイによみがえらせます。
外からの視線を防ぎやすくなるプライバシーネットや虫よけ効果が高い快適ネットなど、さまざまな網戸を用意していますので、ご希望をお伝えください。
襖・障子の破れ、畳の劣化や変色、掛け軸の新調など、網戸以外の和室の悩みをまとめて解決することも可能です。まずはお電話やお問い合わせフォームから、お気軽にお問い合わせください。
【予防策】網戸を汚れにくくする方法
最後に、網戸を汚れにくくする方法を紹介します。
結露防止スプレーを使用する
網戸掃除をした後は、結露防止スプレーを全体に吹き付けておきましょう。窓用の結露防止スプレーには撥水効果があり、網戸に吹き付けておくと雨をはじいて汚れにくくする効果が期待できます。
なかには、ホコリや花粉を除去する効果を期待できるものもあるので、購入する場合はこれらの付帯効果があるものを選んでみてください。
ただし、ワックス入りのものは網戸の目を詰まらせてしまうので使用を控えましょう。
網戸に掃除機をかける
普段の掃除のついでに、網戸にも掃除機をかけておきましょう。こまめに掃除をしておけば、網戸に付着したホコリや花粉などの汚れは比較的簡単に落とせます。週に1回程度いつもの掃除のついでに掃除機をかけてみてください。
網戸に掃除機をかけるときは、なでるようにやさしく行いましょう。
まとめ
網戸を掃除するには、「まず網戸を外さなくては」と考える人もいますが、実は網戸は外さなくても掃除できます。
日常の軽い汚れは新聞紙やフローリングワイパー、使い古しのストッキングなどで、サッと掃除していまいましょう。また、花粉シーズンや台風シーズンが過ぎたあとなど、網戸の汚れがひどいときはメラミンスポンジや中性洗剤を使えば掃除できます。
網戸の汚れを放置すると網戸が劣化しやすくなったり、窓やカーテンに汚れがついたり、花粉症などの原因になったりするので、できるだけこまめに掃除しましょう。
網戸自体が劣化していると汚れを落とす前に網が剥がれたり、破れたりします。網戸の張り替え時期を超えているものに関しては掃除をするよりも張り替えを推奨し、かつ定期的に掃除をする前提で話を進めて頂きたいです。