目次
洋室を和室にリフォームする魅力
伝統的な建築スタイルの和室には、次のふたつの魅力があります。
・汎用性が高い
・快適な居住空間が作れる
洋室にはない、和室ならではの魅力をみていきましょう。
汎用性が高い
和室は汎用性が高く、リビング、客室、子供部屋、寝室など幅広い用途で使えます。広い空間を確保でき、家具を自由にレイアウトできるのも和室の魅力です。
畳はフローリングのように固くないため、布団を敷いてそのまま眠れます。逆に、ベッドを置いても良く、和洋に対応するモダンな部屋作りが楽しめるのも高ポイントです。
和室は椅子を使わないぶん、利用人数の制限がありません。畳の上に座って座卓を囲めば席を調整しやすいので、家族の生活の場からちょっとした集まりにも活用できます。
快適な居住空間が作れる
和の建材は機能性が高く、一年をとおして快適な居住空間が作れるのも和室の魅力です。畳に直接座ると空間を広く感じられて、のびのびと過ごせます。
畳は吸湿性、保温性、吸音性、クッション性ともにすぐれた床材です。夏は涼しく、冬は裸足で過ごしても暖かみがあり、室内で靴を履かない日本人の生活にマッチしています。
天然のい草を使った畳は香りが良く、そのまま床にゴロリと横になれるので、くつろいで過ごせます。転倒時の怪我を心配するリスクが少なく、小さなお子様やお年を召した方も過ごしやすいのではないでしょうか。
和室の障子は風通しがよく作られていて、蒸し暑い梅雨の時期でも快適です。そのほか、和室特有の土壁は調湿効果があり、特に乾燥する冬は天然の除湿機や加湿乾燥機として期待できるでしょう。
洋室を和室にリフォームする方法と費用の目安
洋室を和室にリフォームする方法には、大きくわけて次の3つのやり方があります。リフォームの仕方によって、かかる費用はさまざまです。
・床面だけを畳に変える
・床、壁、天井をフルリフォームする
・洋室の一画に和室空間を作る
それぞれを詳しく解説していきましょう。
床面だけを畳に変える
和室の洋室の最大の違いは、床面です。床のみをフローリングから畳にリフォームすれば、費用を抑えて簡単に雰囲気を和のスタイルに変更できます。
床材をフローリングから畳に変えるには、次のふたつの方法があります。
・フローリングを剥がして畳を敷く
・フローリングの上から畳を敷く
工法の違いで費用、完成までの工期、完成後のメンテナンスの仕方が異なるため、予算やライフスタイルにあわせてリフォームの方法を選びましょう。
ふたつの方法を説明するので、参考にしてみてください。
フローリングを剥がして畳を敷くリフォーム法
フローリングの床材を撤去し、根太を組み替えてから新しい畳を設置します。床を完全に張り替えるため完成まで数日かかるものの、リフォーム後のトラブルが少なく済むのがメリットです。
部屋の構造や畳のグレードによって異なるものの、フローリングを完全に撤去する場合は6畳間で15万円以上の費用がかかるのが目安です。費用にはフローリングの撤去費用や根太の組み替え、畳寄せ、床高さの調整にかかる施工費、畳の購入費などが含まれます。
フローリングの上から畳を敷くリフォーム法
既設のフローリングの上から畳を被せて敷くリフォームなら、1日で工事が完了することもあります。工務店に依頼して畳寄せを設置してもらう場合は、施工費や畳の購入費も含めて6畳で6万円以上かかると考えてください。
フローリングの上に畳を設置する方法は簡単で、家庭のDIYでも対応できます。とはいえ、畳とフローリングの間に湿気やホコリが溜まり、カビやダニが発生するリスクがあるため注意が必要です。
床、壁、天井をフルリフォームする
雰囲気だけでなく、部屋全体を和室化するには畳、障子、襖、漆喰や土壁、板張り天井、押し入れなどのリフォームが必要です。フルリフォームの場合は出入り口をドアから引き戸の襖に変えたり、障子のために窓全体を入れ替えたりする必要があり、完成までに数日~数週間かかります。
建材のグレードや工法によってさまざまなものの、フルリフォームの場合は6畳で50万円以上の費用がかかるのが目安です。具体的な内訳は、次を参考にしてください。
・床を畳に変える:15万円~
・障子や襖の設置:20万円~
・壁や天井のリフォーム:5万円~
・押し入れを作る:2万円~
壁や天井に和風のクロスを使えば、費用を抑えることができます。
洋室の一画に和室空間を作る
費用と手間をかけずに洋室を和室に変えたい場合は、小上がりユニットや置き畳を使うプチリフォームがおすすめです。家庭のDIYでも短時間に設置でき、かかる費用の目安は6畳で6万円からと材料費だけで済みます。
リビングの一画をくつろぎの和室スペースにすれば良いアクセントになるため、模様替えにももってこいです。
和室だからといって、襖を使って完全に個室化する必要はありません。衝立、アコーディオンカーテン、ロールスクリーンなどで間仕切りするだけでも十分です。個室化しなければリビングとの一体感を得やすく、洋室と和室の両方の生活スタイルを楽しめます。
プチリフォームに活用できる置き畳については、以下の記事で詳しく解説しています。こちらもあわせて参考にしてください。
「置き畳のメリット・デメリットって?選び方のポイントを解説」
洋室を和室にリフォームする際のポイント
リフォームの失敗を防ぐには、次の点に注意が必要です。
・和室の用途を明確にする
・天井高さを考慮する
・ほかの部屋とのバランスを考慮する
・見積りを取って検討する
それぞれを解説していきましょう。
和室の用途を明確にする
まずは、リフォーム後の和室の使い方をイメージして計画を立てることが大切です。部屋の用途によって、必要な設備や構造が変わってきます。
和室を客室として使う場合は、プライバシーを守るための完全個室化や布団を収納する押し入れが必要です。一方で、個室化してしまうと家事動線が悪くなりやすいため、ちょっとしたくつろぎのスペースとしては使いにくくなってしまいます。
リビングの一画に和室スペースを設ける場合は、フローリングと畳に段差を付けるかどうかで見た目も使い勝手も左右されます。たとえば、段差のある小上がりスペースは特別感があり、家族のくつろぎの場、お子様の遊びスペース、客間にもってこいです。
逆に、フラットにつなげれば出入りがしやすくなり、広々とした開放感を演出できます。将来の家族構成や使い方も考えて、和室化リフォームのデザインを検討しましょう。
天井高さを考慮する
リフォームで洋室に畳を入れる場合は、天井高さが変わるのに注意しましょう。一般的な畳ので4センチメートル、小上がりユニットだと30センチメートル前後の厚みがあります。
天井が低い部屋に畳を入れると圧迫感があり、生活がしにくくなってしまう可能性があるため、床面の高さ調整が必要です。置き畳をおく場合は、2センチメートル程度の厚さの薄畳を使うのも良い方法です。
逆に、フローリングを剥がした際に床面に段差ができてしまうこともあります。スムーズに動線をつなげるためには、下地材で段差を埋めて床高さを揃える配慮が必要です。
ほかの部屋とのバランスを考慮する
リフォームでは、周りの部屋とのバランスも大切です。完全に和室化して雰囲気を変えると違和感が出やすいため、隣室のテイストを1つでも取り入れて統一感を演出しましょう。
リビングの一角に和室を作る際はインテリアのテイストをあわせると、違和感なくまとまります。色や素材使いで統一感をだすのもおすすめです。
見積りを取って検討する
和室のリフォーム化は、家庭でのDIYでも行うことはできますが、なかなか難しい場合が多いです。そのため、専門業者に依頼することをおすすめしますが、費用も手間もかかるため、信頼できる会社を選ぶことが大切です。2~3社から相見積りを取り、適正で納得できる費用で検討しましょう。
全国に約350店舗を展開する金沢屋は、和室の専門業者です。幅広い種類のリフォームに対応していて、お客様のイメージどおりの和室を作るお手伝いをいたします。
金沢屋では現場を確認したうえで正式な見積書を作成しているため、お客様が納得のリフォームを選べます。和室についてのお悩みは、どうぞお気軽にご相談ください。
まとめ
洋室を和室にリフォームするには、床を畳に変える、全体をフルリフォームする、部屋の一部分を和空間にするなどいくつかのやり方があります。
それぞれにかかる費用が異なり、予算にあわせて選べるので、自身に合った条件の和室を作ってください。
洋室を和室にリフォームする方法に悩んだら、専門業者に相談するのもおすすめです。